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【パリ五輪】男女混合470初日、岡田・吉岡が1-2位で総合1位へ

 8月2日、フランス・マルセイユで開催されているパリ五輪は後半戦に入り、男女混合ディンギー・470級が始まりました。岡田奎樹/吉岡美帆はレース初日におこなわれた2レースで1-2位を取り、総合1位に立ちました。(BHM編集部)

パリ五輪で470級が始まりました。岡田/吉岡はレース初日が終わって1位。岡田は余裕の笑顔で上マークをまわっていきました

 岡田/吉岡はオリンピックの大舞台初日で驚くべきパフォーマンスをみせてくれました。リアルタイムでトラッキングを見ていた方は手に汗握るレースをご覧いただけたことでしょう。執拗なまでにこだわった風下スタート、左海面の選択、ライバル艇とのポジショニング、ダウンウインドの攻防など、岡田/吉岡はフリートを支配する横綱相撲をみせました。

 トラピーズの風でおこなわれた第1レースはスタート後、左海面を選んで1上マークをトップ回航。その後は、後続を引き離して独走状態となりトップフィニッシュしました。

 風が6ノット程度まで落ちた第2レースでは、1上マークをスイスに次いで2番手回航。一時トップに出る場面もありましたが、スイスは逃げ切り1位を獲得。ダウンウインドレグではポルトガル、スペインの三つ巴となり、抜きつ抜かれつ攻防の末、岡田/吉岡は2位を保守しました。

吉岡美帆コメント
「今日はめちゃくちゃ緊張しました。でもその緊張が良い集中に変えられたと思います。第1レースは最初から下スタートで攻めきろうと話して、想定どおりのスタートが切れました。その後の展開もプランどおりでした。
 明日は風が上がる予報です。まだしっかりとした作戦は立てていませんが、明日は耐える1日になるねということはお互いに認識しています。でも得意な風域で後続にこれだけ点差を広げられたので、余裕をもってのぞめるのではないかと思います。今年のマルセイユは特に暑いと感じています。ダウンウインドでは、のどが渇いて仕方ががありませんでした。明日に備えて力を付けるために、今日はお肉を食べたい気分です」

岡田奎樹コメント
「今日はしっかりと攻めきる、というのを目標としていたので、スタートラインの下側、ピンエンドを狙うというのをしつこくやって、ゼネリコにも引っかからず、目測を間違えることもなく、距離感もばっちりで、しっかり加速してスタートができ、ほとんど問題はなかったです。
 2レース目は上マークを回った時点でスイスと自分たちの2艇だけが抜けた状態で、スイスの後ろにいた自分たちのほうが艇速があったので、うっかり(相手艇の)風上側に入ってしまい、スイスにコースの外側に連れて行かれてしまいました。結果的には2位でしたが、その間にスペインに抜かれる可能性もあったので、スイスとはあんな無駄なことはせずに、後続艇団とは十分な距離があったので、スピードを少し落として距離を保ちながら勝負すれば良かったなというのが反省です。
 明日は風が強い予報です。風が強いとスピードが速い順に順位が決まるし、強風が得意な選手がいるので、自分たちはまぁ5番ぐらいでいいんじゃないですか(笑)。オリンピックに向けて調整したセット(艇、セール、マスト)では、また彼ら(五輪出場選手)と強風での手合わせをしていないので、正直、強風でのスピード差が分かりません。走り始めて速いと思ったらトップを狙うし、10番目ぐらいだと感じたらそこを目指します。だから明日はあまり期待しないでください」

 明日8月3日の470は2レースが予定され、飯束潮吹/西田カピーリア桜良が出場する混合マルチハル・ナクラ17級がはじまります。また、延期になったiQFOiL男女のメダルレースがおこなわれます。(※選手コメントは日本セーリング連盟発表プレスリリースより)

◎パリ五輪成績
470 参加19艇 2R終了時
1 岡田奎樹/吉岡美帆 3p
2 ESP Jordi Xammar Hernandez / Nora Brugman Cabot 11p
3 GER Simon Diesch / Anna Markfort 12p

49erFX 参加20艇 最終成績
1 NED Odile Van Aanholt / Annette Duetz
2 SWE Vilma Bobeck / Rebecca Netzler
3 FRA Sarah Steyaert / Charline Picon
17 田中美紗樹/永松瀬羅

iQFOiL男子 参加24艇 13R終了時
1 AUS Grae Morris 60p
3 ISR Tom Reuveny 63p
3 NZL Josh Armit 66p
18 富澤 慎

49er 参加20艇 最終成績
1 ESP Diego Botin le Chever / Florian Trittel Paul
2 NZL Isaac McHardie / William McKenzie
3 USA Ian Barrows / Hans Henken

第2レースで最終マークを回った日本はスイスに続いて2番手で回航しました。軽風になると軽風の得意なチーム、強風になると強風が得意なチームが前にきます。また、チームがどの風域にセッティングを合わせているのかも重要です
2024年度のワールドチャンピオンであり、金メダル候補のJordi Xammar Hernandez / Nora Brugman Cabot(ESP)。風の得意不得意がないオールマイティなチームです
スタート前の岡田/吉岡。レース前日の吉岡は、直接伝わってくるほど緊張していましたが、レース当日は比較的リラックスしてレースにのぞめたようです
 逗子開成高校ヨット部の監督であり、ベテランスナイプ乗りでもある内田伸一さんがレース運営に参加しています。ILCAクラスのフィニッシュボートを担当していました
東京五輪で活躍した選手はパリでも現役です。東京五輪の金メダリスト、Matt Wearn(AUS)がILCA7クラスで総合1位に立ちました
オリンピック金銀銅のメダルを持っているMarit Bouwmeester(NED)。出産を経てみごとカムバックを果たしました
17時30分からおこなわれた表彰セレモニーは多くの観客が訪れました
49erFXはオランダが金メダルです。メダルレースでは1位で走っていましたがフィニッシュラインを間違えてしまい、あわてて戻ってフィニッシュ。メダルレース3位で金メダルを守りました
49erはスペイン(Diego Botin le Chever / Florian Trittel Paul)が金メダル獲得。SailGPに続いてオリンピックも制しました
パリ五輪セーリング競技スケジュール
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