Loading

【パリ五輪】日本セーリング史上最多出場、富澤 慎が五輪を終える

 8月1日、パリ五輪5日目は、iQFOiLの予選最終日、ILCAの初日、49er、49erFXの決勝メダルレースがおこなわれました。しかし、弱く不安定なマルセイユの風により進行は遅延。注目されたメダルレースは海面を変えるなどレースを計画しますが成立できず。テレビ中継の予定を優先するオリンピックでは珍しく、メダルは翌日へ延期されました。(BHM編集部)

iQFOiL男子富澤 慎は18位で大会を終えました。オリンピック出場は日本セーリング史上最多となる5回。写真は長い五輪競技生活のラストランです

 3レースおこなわれたiQFOiL男子の富澤 慎は、コースレースで9-17位、最終レースはスラロームでおこなわれ13位。総合18位でパリ五輪を終えました。

富澤 慎コメント
「今大会は、いかに攻めたレースをして可能性をつかんでいくかというチャレンジをしました。その目標に対してはすごく満足してオリンピックを終えることができました。レースは本当にハイレベルで、攻め続けるという気持ちでずっとやっていました。結果は18位で振るわなかったですけれど、新種目にチャレンジして、いろいろな意味でチャレンジしてきたし、一緒にトレーニングをやってきたメンバーたちもそれぞれにチャレンジしているので、この大会がスタートになって、この新種目で世界と対等に戦える人たちが出てきてくれることを祈っています」

 富澤 慎の日本セーリング競技最多となる5度目のオリンピック挑戦は終わりました。今後のことはまだわかりませんが、2008年北京五輪前からはじまった、彼の長い競技生活にいったん区切りをつけることになりそうです。

 歴史を刻んだ彼のオリンピック活動は険しい道のりの連続でした。東京五輪後、ウインドサーフィン種目がフォイリングに変更されてからは、なかなか成績を出せず、iQFOiLを乗りこなすことの難しさ、新種目に挑戦するおもしろさを伝えてくれました。富澤選手、本当におつかれさまでした。彼の意志を継ぐ、次世代の登場を願ってやみません。

 8月2日は49er、FX、iQFOiL男女のメダルレース。ILCAの予選2日目、岡田奎樹/吉岡美帆が出場する470の初日レースがおこわれる予定です。

◎パリ五輪成績
iQFOiL男子 参加24艇 13R終了時
1 AUS Grae Morris 60p
3 ISR Tom Reuveny 63p
3 NZL Josh Armit 66p
18 富澤 慎

◎パリ五輪成績
49erFX 参加20艇 12R終了時
1 FRA Sarah Steyaert / Charline Picon 67p
2 NED Odile Van Aanholt / Annette Duetz 68p
3 SWE Vilma Bobeck / Rebecca Netzler 74p
17 田中美紗樹/永松瀬羅

5日目はパリ五輪でもっとも国数の多いクラス、ILCA6女子、ILCA7男子が登場しました。ILCA6、7とも43カ国出場します
ILCA7トップはペルーのスターでありベテラン選手のStefano Peschieraです。東京五輪前には江の島に何度も来日しました
パリ五輪を終えてほっとした表情の富澤 慎。富澤選手のパリ五輪出場は、さもなければ停滞、低迷してしまう日本のセーリングを踏みとどまらせてくれました
パリ五輪のセキュリティはリオや東京に比べてゆるく設定され、観客ゾーンのビーチでは柵越しに選手と応援する人たちが交流できるようになっています
大会実行委員会から高温注意のアナウンスがあるほど猛暑のマルセイユ。ビーチには霧状の水のシャワーが設置されています
パリ五輪のキャラクターもやってきました。ビーチでいちばん熱中症になりやすいのは中の人です
日本選手一同。さあ、8月2日から後半戦がはじまります。8月2日に470(岡田奎樹/吉岡美帆)、8月3日にナクラ17(飯束潮吹/西田カピーリア桜良)が登場します
パリ五輪セーリング競技スケジュール
CATEGORY:  DINGHYFOILINGINSHORENEWSOLYMPIC