世界最大フォイリングの祭典。フォイリングウィークに参加して
6月24〜30日、イタリア・ガルダ湖マルチェージネで世界のフォイル艇が集まる「フォイリングウィーク」が開催されました。(レポート/守屋有紗)
今年で11回目となるこのイベントには世界47カ国から380人以上のセーラーが集まり、モス、ワスプ、ETF26、バーディフィッシュ(BirdyFish)、スイッチ(Switch one Design)、ウイングフォイルの6クラスのレガッタに加え、会場では最新鋭のフォイリング艇の展示や体験会が開催されました。さらに、ユース・女性向けのクリニックや自作モスを競う学生大会、国際会議など様々なイベントが同時に行われました。
モスクラスでは100艇で8レースが行われ、今年のユースアメリカズカップの選手やオリンピック選手、SailGPで活躍する選手などが多く参加し、フランス人のEnzo Balangerが昨年に続き優勝を収めました。
フォイリングカタマランのETF26クラスでは、7艇で10レースが開催され、デンマークSailGPチームのNicolai Sehestedが舵を持つ〈ROCKWOOL〉を抑え、フランスのMatthieu Salomonが舵を持つ〈Entreprises du Morbihan〉が連覇を果たしました。また、ニュージーランドの〈LIVE OCEAN RACING〉には高橋レオ選手が出場し、迫力のある戦いが繰り広げられました。
また、世界の11大学が自作のモスでデザイン、パフォーマンス、レースの総合点を競う「The Foiling SuMoth Challenge」も開催され、ヨットクラブには毎日改造が続く革新的なデザインのモスが並び、活気が溢れていました。
さらに、今年は初めての試みとして、SUPフォイルでスピードを競う、SUP downwind foil race(サップ・ダウンウインド・フォイルレース)も開催されました。
◎何百ものフォイリング艇が湖を飛び回る様子は圧巻。最新鋭のフォイリング艇、ボードを体験しました
私は、女性セーラーを支援するThe Magenta Project(マジェンタプロジェクト)主催の一週間のフォイリングクリニックに参加しました。3〜4人乗りのフルカーボンのフォイリング艇である69Fやワスプなどで、選考で選ばれた10人の女性セーラーとユースチームと共にトレーニングを行いました。
69Fは、アメリカズカップのAC75とAC45を除いては唯一、世界中でレースが開催されているフォイリングモノハルのワンデザインボートです。トレーニングでは、ヘルム、メイン、フライトコントローラーの各ポジションでの練習を行いました。
初めての艇に戸惑いもありましたが、練習を重ねるごとにチーム内の連携ができていきました。特に、フォイリングする際の加速スピード、ヘルムの感覚、キーンという特有の高音、全ての神経を集中させてチームで走らせるというのは、これまでに感じたことのないもので、大変貴重な経験となりました。
また、イベント期間中には最新鋭のフォイリング艇の数々を体験することができました。ワンデザインクラスのスイッチや2人乗りのバーディフィッシュ、SUPのパドルで漕ぎ続けることでフォイリングするボード、モーター付きのサーフィンのようなボード、自転車のフォイリング艇など、様々な最新のフォイル艇、ボードでフォイリングを経験でき、その新しさと不思議な感覚に驚き、フォイリングの魅力に引き込まれていく毎日となりました。
今年はガルダ湖の典型的な天気とはならず、1日を通して風が弱い時間帯が多くありましたが、風が吹き始めると何百ものフォイリング艇が一斉に出艇し、蝶のように湖の上で飛び回る光景は圧巻でした。
次回のフォイリングウィークは2025年2月に初めてアメリカのフロリダ・ペンサコラで開催、そして7月には同じガルダ湖マルチェージネで開催予定です。
- Foiling Week(公式)https://foilingweek.com/
- 単身豪州で世界一の外洋レースに挑戦!シドニーホバート参戦記https://bulkhead.jp/2024/01/102288/
- バルクヘッドマガジン・フォイリングウィーク記事まとめhttps://x.gd/ax8ji