白石康次郎が再び大西洋横断へ。ニューヨークヴァンデ、スタート
5月29日、現地時間14時(日本時間30日3時)、大西洋横断ヨットレース「ニューヨーク・ヴァンデ」がスタートしました。この大会は5月初めに開催されたトランザットCICの復路レースで、ニューヨークからレ・サーブル・ドロンヌ(仏)まで3200マイルを走ります。(BHM編集部)
ニューヨーク・ヴァンデには28艇がエントリー。この大会は11月にスタートする世界一周ヴァンデ・グローブ最後の予選レースになっているため選手たちには完走する(クオリファイのためのマイルを獲得する)ことが重要になっています。
今回は停泊地となっていたニューヨークとニューポートからそれぞれ90マイル離れた海上がスタートラインとなり、選手たちは約1日前に出航するという異例のスタートとなりました。
90マイル沖に設定された理由は、このエリアがクジラなど海洋哺乳類の生息地であり、出場艇との衝突を避けることが目的です。スタートラインの北方を禁止エリアとし、さらに南方のウエイポイントを回航することでクジラとの衝突を避けます。
しかし、スタートラインへ回航中のルイス・バートン〈Bureau Vallée〉が未確認浮遊物を衝突。ファーラーを大きく損傷してしまいましたが、ヨアン・リショーム〈Paprec Arkea〉から予備ファーラーを借りてスタートラインを切ることができました。
今年のニューヨーク・ヴァンデは、風が弱く不安定なコンディションで、艇団は10日後にレ・サーブル・ドロンヌへ到着する予定です。
白石康次郎コメント「このレースで重要なのはフランスまで何も壊さず安全に走ることです。私は(ボートをメインテナンスした)クルー全員を信頼しているし、彼らはベストを尽くしてくれています。とても良いチームワークです。今回の特別なスタートラインは陸から90マイル離れているので安全に着きたいと思います。スタートラインまで時間が掛かるので、たくさんの本と音楽を持っていきます」
- ニューヨーク・ヴァンデ(トラッキング)https://www.newyorkvendee.org/cartographie