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磯崎/関が1位を保持、岡田/吉岡は3位へ。470世界選手権4日目

 3月1日、スペイン・マヨルカ島で開催されている「470世界選手権」。午前中まで降った雨があがり、太陽と冷たい風が吹く決勝シリーズ2日目は、予定通り午後から2レースおこなわれました。トップは磯崎哲也/関友里恵、岡田奎樹/吉岡美帆はひとつ順位を落として3位に。2位には1-1位のドイツ(GER11)が総合6位から急上昇しました。(BHM編集部)

緊張の戦いが続く470世界選手権。岡田/吉岡は総合3位へ。「スタート前、風がもっと上がると予想しましたが、それほど上がらず、風の振れが大きくむずかしかった。相手を意識する余裕はなく這い上がることで必死でした。あしたは順位を上げて逆転できる位置につけたい」(吉岡)

 雨上がりのパルマ湾は西寄りの風で始まりましたが、風向、風速ともに不安定です。はじまりこそ15ノット強の風が吹き出しましたが、時間の経過とともに右へ、そして大きく左へ風が振っていきました。

 第8レースでは磯崎/関、高山大智/盛田冬華のヤマハ勢が風下スタートを決めてぐんぐん前に出ますが、不運にも風は大きく右へシフト。右海面を選んだ吉田 愛/吉田雄悟が上マークをトップ回航しました。吉田/吉田はこのレースを3位でフィニッシュ。磯崎/関は追い上げきびしく17位で後続に詰められることになりました。

 岡田/吉岡も同様にファーストレグのシフトをつかめず波に乗ることができません。第8レースを13位でフィニッシュして、この時点で磯崎、岡田、両艇が同点1位に並ぶことになりました。

 第9レースはスタートと同時に磯崎艇は左海面へ、岡田艇は右海面を選びます。正解は磯崎艇でした。大きく左に振る風をとらえて上マークを2番手で回航します。その後、ひとつ順位を落として3位でフィニッシュ。総合1位を保守しました。岡田艇は1上マーク18位から挽回して8位まであげますが、絶好調のドイツが2位にあがり、岡田/吉岡は1点差の3位になりました。

 決勝シリーズは残り2レースとなりました。これまで風に恵まれてすべてスケジュール通りにレースが進行しています。明日大会5日目もコンディションよく2レースを実施できそうです。

 大会5日目が終わった時点で上位10艇は最終日の決勝メダルレースに駒を進めます。メダルレースの得点は2倍です。明日の決勝シリーズ最終日でどの順位をどの得点差をつけられるのかが重要となります。スペイン・マヨルカ島470世界選手権は終盤戦を迎えました。残り2日間は、強風で波が高くなる予報になっています。

◎マヨルカ470世界選手権 参加61艇 3日目上位成績 9R終了時
1 磯崎哲也/関友里恵 39p
2 GER Simon DIESCH / Anna MARKFORT 43p
3 岡田奎樹/吉岡美帆 44p
4 ESP Jordi XAMMAR / Nora BRUGMAN 49p
5 GBR Vita HEATHCOTE / Chris GRUBE 56p
6 FRA Camille LECOINTRE / Jeremie MION 68p
7 GBR Martin WRIGLEY / Bettine HARRIS 68p
8 AUT Lara VADLAU / Lukas MAEHR 68p
9 POR Diogo COSTA / Carolina JOÃO 68p
10 ISR Nitai HASSON / Noa LASRY 69p
12 吉田 愛/吉田雄悟 77p
25 高山大智/盛田冬華 104p

初日から1位を守る磯崎/関。「(第8レースは)最高のスタートを切ったと思ったんですけど、どんどん右に風がまわってしまい厳しかったです。選考やワールドタイトルを意識することなく、1レース、1レースを普段のヨットレースと同じような気持ちで戦っています」(磯崎)
第9レースでトップ争いをみせるドイツ。東京五輪以降のドイツの活躍は目を見張るものがあります。GER10は2022年度のワールドチャンピオン。大会4日目はGER11が1-1位をとって総合2位にあがりました
第8レースでは吉田/吉田がトップ回航。3位フィニッシュを決めて総合5位まであがりましたが、第9レースで低迷し総合12位へ。決勝シリーズ最終日でメダルレース圏内を狙います
本大会の運営は主催するアレナル・ヨットクラブの若いセーラーが大活躍しています。ピンエンドボートは女子2名、フィニッシュボートは女子3名(写真)、上マークボートはたったひとりでマークチェンジもこなしています
2024マヨルカ470世界選手権 4日目ハイライト映像
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