SWIFT MAGICが5年ぶりの優勝!葉山 メルジェス20全日本選手権
10月27〜29日の3日間、葉山マリーナを拠点に「ジャパン・メルジェスウィーク2023 第10回全日本メルジェス20 クラス選手権」が開催されました。(レポート/日本メルジェス協会)
今年の参加は9チーム。昨年まで3連覇の〈TRINITY〉を筆頭に5年ぶりの王座奪還を狙う〈SWIFT MAGIC〉、侍クラスからは〈Gaia〉に〈Papillon Jr.〉、テーザー全日本チャンピオンの伊藤一石がヘルムを務める〈ITO271〉、現松本会長から艇を引き継ぐ470で活躍のニューカマー河合龍太郎率いる〈Tempus6〉、そしてコリンシアンクラスに〈INSPIRE〉、〈Sign of Hope・St.Paul‘s〉と多彩な顔触れが出揃いました。
初日、北東の風が早々に無くなり海上待機の後、午後の軽いシーブリーズで3レースが行われました。
軽風で不安定な風の中厳しい状況になりながらもスコアをまとめた〈SWIFT MAGIC〉と〈TRINITY〉が同点首位、それを安定した走りでスコアを崩さない〈ITO271〉と3レース目にトップを取り調子を上げる〈Gaia〉が続きます。コリンシアンでは〈INSPIRE〉と〈Papillon Jr.〉が1点差と僅差で初日を終えました。
2日目、各艇午前の陸風でレースをしようと意気込んで出艇するも、定刻通りにスタートした第4レース最終レグで風がなってしまいノーレース。一旦陸上に戻り仕切り直して海上に出ます。しかし風が思ったように上がらず、安定しない軽風コンディションの中2レースが行われました。
ここで集中力を発揮したのが〈SWIFT MAGIC〉でした。難しい風を見事に制し、2本のトップフィニッシュで他を引き離します。コリンシアンでは初日は不参加となっていた〈Tempus6〉が初参加ながら随所で光る走りを見せまわりを驚かせます。
そして迎えた最終日。残り4レースを残して風は順風と最高のコンディションで決戦を迎えます。
第4レースで7位を叩いてしまった〈TRINITY〉に対し十分と思われる点差を持った〈SWIFT MAGIC〉が無難に勝ち切るかと思われましたが、そこから〈TRINITY〉が怒涛の3レース連続トップで追い上げます。そして遂に最終レースを控え1点差で〈TRINITY〉が首位となります。
どちらが優勝か最後までわからない白熱した展開となりましたが、最終レースを制したのは〈SWIFT MAGIC〉。連覇のかかった〈TRINITY〉対 王座奪還を狙う〈SWIFT MAGIC〉の戦いは〈SWIFT MAGIC〉に軍配が上がり、見事5年ぶりの優勝を果たしました。
コリンシアンでは最終レースで2位に食い込むなど随所に光る走りを見せた〈INSPIRE〉が初優勝を決めました。
本大会では各チームの走りも然ることながら、少数精鋭での無駄のない運営や若手の女性を中心としたジュリーボートにより皆が満足できるヨットレースを楽しめた大会となりました。
そして最後に、優勝した〈SWIFT MAGIC〉は12月にマイアミで行われる世界選手権に出場します。この勢いを持って世界の舞台でも大活躍を期待したいと思います。
Photo by Yu Taguchi and Asuka Kato