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岡田/吉岡が5連続1位で決勝シリーズへ。閖上470全日本2日目

 9月8日、宮城県名取市閖上ヨットハーバーで開催されている「ピアソンマリン 全日本470級ヨット選手権大会 2023」2日目。早朝から閖上沖に吹いていた強い北東風は徐々に弱まり、選手たちが海に出る頃には風が弱くなってしまいました。風は5〜10ノット。前日同様に北東方向から強い潮が流れています。(BHM編集部)

名取市閖上でおこなわれている470全日本選手権。大会2日目の風は吹き上がらず、第6レースが始まる頃には台風13号の影響で雨が降り出しました

 予選シリーズ最終日となる大会2日目はオンデッキからトラピーズの軽風コンディションで3レースおこなわれました。こうした不安定な状況でも、パリ五輪を目指すチームは遅れをとることはありません。

 岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)は1-1-1位で圧倒的な存在を見せつけます。合計6レースを終えて、第1レースの3位をカットレースにオールトップの快進撃をみせています。

 その理由のひとつは世界でトップレベルのボートスピードであり、そして事前練習でつかんだ左海面で展開するコースプランです。ピンエンド・スタートを譲らない頑固なまでのスタートが印象的でした。

 また、2位にはワールド3位の磯崎哲也/関友里恵(ヤマハ発動機)、3位には吉田 愛/吉田雄悟(Q’Sfix/ピアソンマリンジャパン)が続いています。上位3チームは前日と同じ順位ですが、岡田/吉岡が連続トップを取っているために、得点差はわずかに広がることになりました。

岡田奎樹コメント
「(明日からの決勝シリーズは)やれることを精一杯やるだけです。レースコースを大きな枠組みで考えていて、2位の磯崎艇だけを意識するとコースをはずして抜かれてしまうかもしれない。そのあたりを注意して走ります」

磯崎哲也コメント
「きょうは耐える場面が多く、むずかしかったです。予選での点数は想定内でした。明日からの(岡田艇との)直接対決で差を縮め、1点1点を大切にしていきたい」

吉田雄悟コメント
「大きな失点なく予選シリーズを終えられました。普段から練習しているので相手の手の内は分かっている。そのなかで自分たちが何ができるのか。自分たちの走りをしたい」

 本大会でもうひとつの注目は学生選手の活躍です。前週のインカレ個人戦から移動した学生選手が、どこまで社会人に迫る走りを見せるのかに注目です。

 現在、学生トップは総合5位の石川和歩/松山大祐(早稲田大)、7位 飯田 澪/藤倉 廉(早稲田大)、8位 大石駿水/福田桃奈(同志社大/立教大)、9位 安永 昴生/田中丸 武(早稲田大)と続いています。

 明日大会3日目からは上位・下位グループに分かれて競う決勝シリーズが始まります。

◎2023全日本470選手権 参加82艇 6R終了時
1 岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)5p
2 磯崎哲也/関友里恵(ヤマハ発動機)8p
3 吉田 愛/吉田雄悟(Q’Sfix/ピアソンマリンジャパン)10p
4 神木 聖/疋田大晟(ヤマハ発動機)12p
5 石川和歩/松山大祐 (早稲田大) 18p
6 高山大智/盛田冬華(ヤマハ発動機)20p
7 飯田 澪/藤倉 廉(早稲田大)21p
8 大石駿水/福田桃奈(同志社大/立教大)23p
9 安永昴生/田中丸 武 (早稲田大)28p
10 中山由菜/青木 武斗(玄海セーリング/Kspf Sailing Team)

曇天のなかでおこなわれた大会2日目。台風の影響で大きなうねりが入ってきます。さらに潮がきつい
カットレースをのぞいてオール1位で予選シリーズを終えた岡田/吉岡。疲れた表情がわかりにくい吉岡に疲労度を尋ねると「こう見えてもけっこう疲れています」とのこと
総合4位につける神木 聖/疋田大晟。かつて五輪活動していた関西学院大OBチーム。しばらくディンギーレースから離れていましたが昨冬から復帰。神木は昨年度の420全日本チャンプ。疋田は関西学院大ヨット部監督でありクルーザーチーム〈VOGUE〉でも活動しています
学生トップを走る石川和歩/松山大祐(早稲田大)。石川/松山の他にも上位に早稲田勢が入り、同校の活躍が際立っています
2016年リオ五輪代表で全日本3連覇の記録を持つ土居一斗/今村公彦。ふたりは日本経済大の先輩後輩です。今村は鹿児島県の国体選手として本大会に出場。土居は岡田/吉岡のJSAFコーチとして参加しています
雨のなかおこなわれた予選シリーズ最終レース。名取市閖上は太平洋に面しているので特有のうねりが入る特長があります
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