河野/秋吉優勝!和歌山テーザーミッドサマーレガッタ2023
8月26、27日、和歌山セーリングセンターで、ワールドマスターズゲームズ2027関西プレレガッタとして「テーザーミッドサマーレガッタ」が開催され、関東からの遠征組を含めて11艇が参加しました。夏のハイクアウトコンディションから風待ち軽風を満喫しました。優勝は河野・秋吉組(大阪北港)です。おめでとうございます。(レポート・写真提供/日本テーザー協会)
初日、風は290〜260度、第1レースのトップは石川/井上(大阪北港F)、第2レーストップは河野/秋吉(大阪北港F)、第3、第5レースのトップは伊藤/村岸(江ノ島F)で、カットレースも発生し3艇が同ポイントで頂上決戦。
最終日、第5レースのトップは関口/上松(江ノ島F)、第6レースは河野/秋吉が勝ち切り、最終成績は、総合優勝(グランドマスタークラス優勝)河野/秋吉、総合第2位(マスタークラス優勝)伊藤/村岸、総合第3位は石川/井上となりました。スーパーグランドマスタークラス優勝は岡本/岡本組(芦屋F)という結果となりました。
今シーズンは6戦中4戦が終了しました。第5戦となる全日本選手権(9月琵琶湖)とタイトルや年間チャンピオンをかけた熱いレースが続きます。
◎フリーの走りは良かったが、クローズのスピードに改善の余地あり
2日間、計6レースで優勝できたのは、とても意味のある事だと思います。クルー秋吉さんの「下手をするとベッタ」との予想と、葉山でのスプリングレガッタの内容を加味した結果から、チーム目標を3位以内としていました。(文/テーザーミッドサマーレガッタ優勝 河野信司)
初日は特に、安定的に上位に位置することに集中しました。そのためにトラブルを起こさない事、ケースを呼び込まないことに注意を払い、まずまずの内容となりました。
優勝の可能性が見えた2日目は、マークする艇を絞りつつ、気持をそこへ縛り付けない様に気を付け、あとは常に自分との闘いでした。実はクローズホールドは納得のいくスピードは出せていませんでした。ジブセールをこの大会から新品にする、という賭けに出たのですが、若干マイナスと出たようです。
逆に、フリーではかなり滑っていました。ランニングはもう少し何とかしなければなりませんが、クルーウエイトの利をいかす事が存分にできた2日間でした。
上マークに3〜4番手で入ってもその後のフリーで修正が効いた事から、レースの組み立てはとても楽になりました。結果的にはそれが他艇へのプレッシャーにもなったのではないでしょうか。
しかしながら、この軽風域で、スタート直後に競り負けるというシーンも幾度かありました。艇数が増える全日本などでは、これでは良い結果は残せないでしょう。
2日目は今までと異なる視点で全体を見る事ができました。「2668が速い」のではなく、他の艇が勝手に落ちていくという感覚です。いつも、こうやって自分たちは落ちていっているのだと理解しました。
結局は、どんなに苦しい場面でも自分との闘いを制する事が、しぶとい2668の走りを演じる事ができる唯一の答えなのかもしれません。とは言いながらも自己採点は50点であり、冷静に振り返る必要があります。
2人のウエイトからすると、もっと前を走らなければならなかったですし、スタートも課題として残ります。毎回、見通しは正確にとれたにもかかわらず、肝心なタイミングで視野が狭くなり俯瞰的でなくなる事が多々ありました。
葉山スプリングレガッタを思い出すと、クルーの言うようにベッタの可能性もありました。葉山では伊藤・村岸チームのインパクトが強く、いつか競る走りがしたいとロックオンしていたのは本当の話しです。
今回は2日にわたって我々の風であった事から優勝となっていますが、全日本上位陣が本心から認知せざるを得ない様な走りを目指していきたいと思っています。12年という空白が、自分にとってどうプラスに働いているのか、ずっと考えています。昔の自分であれば、そんな空白は論外でした。
ただひとつ言えるのは、想像の世界で常にオリンピックセーラーであった事(笑!)です。自分の個性でもありますが、都合の悪い事、マイナス点は簡単に忘れて、自己肯定感爆上げモードで生きていける点は、この空白期間にもプラスに働いたのではないかと思います。
宮下会長からは、幾度となく、海上でも誘って頂いたワールドですが、時間もお金もなく申し訳ないです。沖縄のワールドに向けてしっかりと準備したいと考えています。
こうやって無邪気に楽しむことができるのも、テーザー協会を支えて下さる方々の存在も然ることながら、和歌山県連の運営の方々のご尽力もあり、心から感謝いたします