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2023年世界頂上決戦はじまる。ハーグ・セーリング世界選手権

 8月11から20日までオランダ・ハーグで「セーリング・ワールド・チャンピオンシップ」(セーリング世界選手権)が開催されます。この大会は五輪10種目+パラ3種目による合同世界選手権で、85カ国/約900艇/1200選手が出場します。(BHM編集部)

オランダハーグで開幕したセーリング・ワールド・チャンピオンシップ。ハーバーは出艇場所が限られている上に湾口が狭く、多種目が入り乱れて出着艇は大混雑です。大会側が海へ出る時間をコントロールして混雑を避けますが、どうしても密集してしまいます

 オランダの玄関口アムステルダム・スキポール空港から車で南西へ30分ほどの距離にあるハーグは、アムステルダム、ロッテルダムに次ぐ同国第3の都市として知られています。

 セーリング基地としても有名で、昨年おこなわれたユース世界選手権をはじめ、2018年にはボルボオーシャン世界一周レースのフィニッシュ、オプティミスト級世界選手権も開催されました。

 4年に一度開催されるセーリング・ワールド・チャンピオンシップは、ディンギー系で世界最大規模となるヨットレースです。近年では2018年にデンマーク・オーフス、2014年スペイン・サンタンデール、2011年にはオーストラリア・パースで開催されました。

 これらの大会はいずれもオリンピックの出場国を決める第一次予選になっていて、世界選手権という大規模なイベントに加えて、選考大会の意味も含まれています。

 本来なら五輪の2年前に開催されるスパンですが、ご存知のように東京五輪が1年遅れたため、2024年パリ五輪前年の今年に開催されることになりました。この大会を機にオリンピック出場国選考、日本代表選考は猛スピードで進行することになります。

 また、本大会では東京大会で除外されたパラリンピック種目の復帰を目指すパラ種目ハンザ303、2.4mOD、RS ベンチャー・キールも開催されます。これは近年の「セーリング・ワールド・チャンピオンシップ」にはなかった試みです。

 日本からは11種目に41選手が出場し、世界選手権への挑戦、そしてパリ五輪への出場権利をかけて戦います。バルクヘッドマガジン編集部も現地入りして日本選手の活躍をレポートします。おたのしみに。

セーリング・ワールド・チャンピオンシップ 出場日本選手
ハーグの町へ到着した編集長。北海道より北に位置するハーグの気候は日本の春先ぐらいでしょうか(現地は夏なのですが)。朝と夜は冷えるので薄手のダウンコートが重宝します
海の上に作られているスヘフェニンゲン・ヨットクラブ。Scheveningenを日本語読みするとスケ●ニンゲンと呼べるのでなんとも笑っちゃって、親近感を覚えます
選手のほとんどは自転車が足代わり。駐輪場は溢れんばかりの自転車が並んでいます。オランダは自転車大国で、日本で解禁になった電動キックボードは国で禁止されています
スヘフェニンゲンのハーバー。狭いスペースにぎっしりと船が係留されています。国土はゆったりしているのにハーバーはキツキツ。都会のヨットハーバーという感じで、ハーバーやビーチ周辺にはレストランが並んでいます
船置き場はこれまでの国際大会でトップレベルの粗悪な環境です。ビーチ沿いの49er、FX、470、ILCAのバースは砂が舞ってしまって船の準備も一苦労です。水道も少なく、また選手の休憩場所も用意されていないので、居心地が良いとは言えません
風に舞って蓄積した大量の砂を動かすためにショベルカーが大活躍しています
ビーチで見つけた車椅子ビーチバギー。ちょっとしたことですが、日本でなかなか見ないものがあって、オランダとの違いが新鮮です
FX世界選手権に初挑戦する大学1年生コンビ、市橋愛生/後藤凛子。7月の49erFXジュニア世界選手権(ドイツ)から連続して欧州遠征しています。本大会には日本のユース選手も多く出場しています
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