石川・田中丸(早稲田大)が優勝!関東470選手権レポート
7月1日、 2日、江の島で「2023関東470選手権 兼 2023女子関東470選手権」が開催されました。(レポート・写真/関東470協会)
コロナが落ち着き、江の島ヨットハーバーに久しぶりに全艇が集まり、セール計測や講習会が行われました。セール計測では艇ナンバーの間隔が60mm未満のクラスルールに適合しないセールが多く、普段から意識をしてセールの管理をおこなってほしいです。
前週に行われた江の島オリンピックウィークは軽風のレースに終始しましたが、今回は大波の軽風からシーブリーズの順風まで4レースのバリエーション豊かなレースとなりました。
また、毎年、第1レース目は高橋雅之メモリアルレースが設けられ、1位でフィニッシュしたチームのクルーをベストクルー賞として表彰しています。今年のベストクルー賞は田中丸選手(早稲田大)に栄光が輝きました。
高橋雅之氏は、2020東京オリンピック強化委員会の中村健次氏と470級でコンビを組み、クルーとしてソウルオリンピック12位、世界選手権3位を2回、全日本優勝2回、数々の国内外大会で活躍され、2002年に40歳の若さで永眠されたセーラーです。関東470選手権1レース目は高橋雅之氏を偲んで、高橋雅之メモリアルカップ(ベストクルー賞)を授与しています。
7月1日 初日
活発な前線の影響で午前中は20ノットを超える風と激しい雨の為、AP+2を掲揚して待機となりました。そして、お昼過ぎには雨雲も抜けて雨も止み、激しく吹いてた南風も5ノット前後まで落ちました。
しかし、波は2〜3mと高く選手は経験したこともないような波の中、風向230度0.6マイルでLR2でコース設定を行い、14時20分にスタートしました。高い波と強い上げ潮の影響でゼネラルリコール。その後、14時27分にO旗掲揚でスタートしました。
1マークのレグの途中で210度に風がシフトし、右海面に伸ばしたグループは高さをロスし、左海面のエンド近くに伸ばしていた艇団はオーバーセールになったため、堅く中盤の海面でポジションしていた艇団が上位を回りました。その後、風も弱くなりR旗が掲揚され忍耐のレースとなり、波に合わせて走らせられた艇が上位に入りました。
運営陣は、蒸し暑さの中の大波で船酔いをしながらも風のシフトに合わせた運営を心がけていました。
また初日レース終了後には、ルール講習の「教えて〜セーリング界の林先生」が開催されました。講師は林 健太氏(JSAFルール委員会、A級ジャッジ)で、関東470選手権参加選手には軽食&ドリンクも振る舞われ、楽しく和やかにルールを解説していただき、選手からも活発に質問が出ました。今後も何かしらの講習会を継続できるようにしていきたいと思います。
7月2日 2日目
第2レースは90度、0.6マイルのコース設置で、葉山から江の島方向への潮が強い海面でした。
1マーク回航後、風が序々に南にシフトして、フィニッシュでは170度まで回ってクローズドホールドのフィニッシュという難しいレースでした。
3レース目と4レース目に南に回って安定した順風となり、周期的に風が振れる中、セオリーを守って走ることが求められました。
今回はオンザウォータージャッジを採用し、前日のルール講習の成果もあり、笛を吹かれる選手は出ませんでした。
表彰式では多くの選手が集まる中、関東470協会 貝道会長からカップとメダルが授与されました。
そして、表彰式の後にはノースセール・ジャパン様から協賛品のJIB SAIL をかけて大ジャンケン大会が行なわれ、吉野満衣選手(早稲田大学)が勝ち取り、閉幕しました。
全日本470選手権の参加資格は後日、発表いたします。 全日本470選手権は9月上旬に、東北で開催されます。東北での開催は50年以上の全日本470の歴史の中で初開催となります。
◎全日本470選手権
開催地:宮城県名取市閖上ヨットハーバー
日程:9月6日(水)〜9月10日(日)
関東470協会は選手から好評の遠征を支援する制度を今回も用意しました。関東から閖上ヨットハーバーまで出場希望の艇で最大12艇、前週に蒲郡で開催される全日本インカレ個人戦から閖上ヨットハーバーまでのトラックでの共同輸送支援も日本470協会で計画されているようです。
さらに大会レポート提出すると最大5チームに遠征支援金が出る制度も用意しています。ぜひ、全日本470選手権に奮って参加してください。
次は関東470協会フリートレースが7月29日、30日に開催します。たくさんの参加をお待ちしてます。
- 関東470協会 https://www.enoshima470.org/