【コラム】大いに盛りあがった江の島セーリング・フェスティバル
みなさん、こんにちは。バルクヘッドマガジン編集長です。梅雨に入りジメジメした毎日が続いていますね。先週の編集長は、江の島で開催されたオリンピックウィークを撮影しました。梅雨空の下、気が滅入るような微風予報でしたが、弱い風ながらも毎日レースがおこなわれ、大会は無事成立。よかった、よかった。(BHM編集部)
1984年にはじまったオリンピックウィークは、その名の通り東京五輪を記念して開催されるヨットレースです。1964年と2021年に江の島でオリンピック・セーリング競技が開催されたことは、みなさんご存知の通り。この大会は、ひさびさに日本で開催される国際大会であり、昨年大会よりもパワーアップして開催されました。
種目は五輪種目(470、49er、FX、ILCA6・7)にスナイプ、オプティミスト、420、29erが加わった9種目/277艇/450選手。韓国、タイ、マレーシア、香港からの参加があり、また、土日には神奈川県が主催する「かながわセーリング祭り」が開催されたこともあり、普段の大会とは違った雰囲気を感じられました。
江の島オリンピックウィークは、全日本選手権ではないので選手間のピリピリしたムードもなく「ヨットレース・フェスティバル」という言葉がぴったりです。
編集長は5つに分けられたレース海面をフォトボートに乗って猛スピードで行き来していたので、落ち着いて観戦する余裕はなかったのですが、フェスティバルの雰囲気を感じられて楽しかったです。でも、2日目はものすごく暑くて、熱中症っぽくなっちゃったんですが、、、
東京五輪やワールドカップに関わっていた方々は、こうしたにぎやかなヨットレースの雰囲気を覚えていると思いますが、五輪に関係しなかった方や、学生セーラー、ジュニアセーラーは華やかな雰囲気にちょっとした驚きを感じてくれたと思います。
また、今年のオリンピックウィークで編集長がいちばん感激したことは、(これはちょっとズレた視点かもしれませんが)最終日の表彰セレモニーでスピーチがなかったことです。
これまで長らく国内外のヨットレースを取材していますが、ほとんどの大会では来賓、もしくは大会関係者のスピーチが用意されています。編集長が取材した日本のヨットレースで、だれもスピーチしなかった表彰式ははじめてです。
そのスピーチが、イベントを継続する上で大切になることは理解しています。でも、表彰セレモニーがしばしば長時間になることがあり、暑さや疲労もあって選手がその場に倒れてしまうシーンを何度か目にしています。そのたびに、誰のための表彰式なのかな、と複雑な気分になりました。
本大会は9種目あり、クラス表彰だけでも時間がかかってしまいます。また、レース後の選手は、船の後片付け、運搬準備でドタバタしています。梅雨とはいえ真夏のような暑さになることもあるので、選手のためを考えた素晴らしいセレモニーだと感じました。
大会に関わったみなさん、おつかれさまでした。江の島オリンピックウィークは来年も開催されるとのこと。来年は、ジュニアも大人もいっしょになってさらに盛り上がる、華やかな大会になることを願っています。
- 江の島オリンピックウィーク2023https://www.jeow.org/