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伊藤/村岸が優勝!葉山テーザースプリングレガッタ2023

 4月22、23日に「テーザースプリングレガッタ」が葉山港で開催されました。強風から微風まで、さまざまなコンディションで7レース実施しました。(レポート/日本テーザー協会、写真提供/田口裕介)

 葉山・江ノ島フリートをはじめ、稲毛、大阪、芦屋、浜名湖、琵琶湖と各地から24チームが集まり今シーズンの幕開け、大いに盛り上がりました。優勝は伊藤/村岸。2年ぶりの優勝です。

 初日は風待ちもありましたが、3レース1-1-7位を付けた伊藤/村岸(江ノ島)と5-2-4の軽部/軽部(稲毛)、3-4-5の山村/水野(稲毛)が3ポイント差の混戦、9-5-1の池田/池田(稲毛)が4位と続きました。

 2日目はフルハイクコンディションもあり、4レース実施。第4レーストップは植田/植田(芦屋)、第5レースは北島/井戸(葉山)、第6レースは紙/紙(葉山)第7レースは田中/田中(稲毛F)。最終成績は初日からTOPにいた伊藤/村岸が圧巻の優勝、カットレースにより第2位は北島/井戸、第3位は紙/紙となりました。

 最終成績は総合優勝/マスタークラス優勝が伊藤/村岸。今年も快進撃なるでしょうか? グランドマスタークラス優勝は田中/田中、スーパーグランドマスタークラス優勝は戸室/山本となりました。

 次回の公式レガッタは6月4日に稲毛にてアーリーサマーレガッタが、前日は練習会も予定、2027関西マスターズゲームのセーリング競技で採用されているテーザークラスですので、これを機会にテーザークラスにも注目が集まっています。

優勝の伊藤/村岸
準優勝の北島/井戸
2023年テーザーシーズン開幕。今年の全日本選手権は琵琶湖で開催されます
2023テーザースプリングレガッタ成績表
テーザースプリングレガッタ総合3位となった紙さおり選手の“泣き笑い” レポートも併せて紹介します

『トップフィニッシュもあり!10年ぶりのスキッパーを大いに楽しむ』

 今シーズン限定で、約10年ぶり(?)にスキッパーとしてテーザーのレースへの参戦を決めた葉山フリートの紙と申します。普段は夫のクルーとしてのんびりテーザーに乗っています。(レポート/葉山フリート 2987 紙さおり)

 スキッパー(再)デビュー戦となった今回のスプリングレガッタは、まさかの沈ありトップフィニッシュありの悲喜こもごもの印象深いレガッタとなりました。葉山マリーナヨットクラブ、デラマンチャヨットクラブ、ソニーセーリングクラブの皆様、素晴らしいレース運営をありがとうございました。

大会までの準備:
 1月から計9回のコソ練、ジムにも通いメイントリムとハイクアウトに必要な筋力の強化、船のボトムとフォイルにはハルコートを塗りツルピカにして、虎視眈々と準備を進めてきました(ハルコートの使用は、万が一、沈した際にツルツル滑って沈起こしに著しい支障をきたすおそれがありますので、くれぐれもご注意下さい)。

1日目:朝、まあまあ吹いている(憂うつ)
 期待と緊張の1レース目、いきなり出鼻を挫かれる形となりました。フルハイクのコンディションながら、そこまで吹いているわけでもないのに、2上のクローズでブローが入った瞬間、メインシートのカムが切れず、なんと・・・オーバーヒール沈してしまいました。
 沈起こしもうまくいかず痛恨のリタイア(チーン…)。 1レース目にして、私のメンタルは完全に崩壊し早くも帰りたいモードに。しばし意気消 沈 した後「いや、今回は初戦、課題を洗い出すためのいわば練習レース、本番は琵琶湖の全日本!」と無理やり気持ちを切り替え、続く2レース目と3レース目はシングルでまとめ、なんとか翌日のレースに望みをつないだのでした。

2日目:朝、結構吹いている(無理)
 レース海面に行くまでに、ジャイブで船がロデオ状態でまたもや沈しそうになり、前日のトラウマもあり、涙目になりながらクルーにヘルムチェンジを打診するも却下され、しぶしぶヘルムを続行することに…。
 4レース目は、風は少し落ちたものの時折吹き付けるガストに恐れおののき、2度目の沈は何としてでも避けるべくクローズではメインシートをカムにかけずにずっと手で持っていました。後半、指がちぎれそうになりながら着順6位。
 5レース目、順風~軽風へと風が落ちるとともに、私のメンタルも安定してきて着順8位。6レース目は、完全に風が落ちて得意の風域となり、なんと嬉しいトップフィニッシュ(フィニッシュ後、周りの艇に「おめでとう!」と声を掛けて頂きました。皆さん、なんて優しいの。涙) 。
 最終7レース目もクルーのナイスなコースにより着順3位と手堅くまとめることができました。レース終了直後の海上では、総合6~8位ぐらいと予想していました。

総評(雑感):
 結果は予想外の総合3位でしたが、とにかく全レースにおいて余裕がなく疲労困憊でした。
 全7レース実施して、3位から8位まで5点の僅差で、優勝した伊藤/村岸が頭一つか二つ抜けている感じでしたが、今レガッタに限って言えば、その他の上位陣は実力が拮抗していた印象で、皆さん速かったです。
 最新型艇のわが艇はボートスピードという面ではかなり有利なはずでしたが、リーチングで他艇を抜くことも距離を詰めることもできませんでした。
 目下最大の課題は、ボートスピードとわかったので(あとは、強風時のハンドリングとメンタル。琵琶湖は吹かないかな?)、全日本まで残り5カ月、琵琶湖で皆様にまたお会いできるのを楽しみにしつつ、今回のスプリングレガッタで洗い出された課題を一つずつ克服すべく、できることを着実にこなしていきたいと思います。

 最後に、一生懸命引っ張ってくれてナイスなコースを引いてくれたクルーに感謝(元470級全日本チャンプクルーの実力は伊達じゃなかった)。思ったより成績が良かったからか、成績表が間違えていないか、帰りのバスの中でひとつずつ計算していた姿が印象的でした(ソニーの超優秀な人達が作成したのだから、間違えているはずないですよ)。

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