今年は下ゲート設置、コース変更。第1回J/24関東フリートレース
今年は一足早い桜の季節でセーリング界もシーズンイン。3月19日、J24関東フリートは第1回フリートレースを開催しました。(レポート/月光ダイアナ 松山)
関東フリートは各艇参加の月1回のフリートミーティングのもと、自主運営でおこなわれています。今シーズンからは、さらなるフリートレースのゲーム性向上・活発化を目指して、下記2点の変更を実施しました。
・下マークをゲートマーク化
・これまで2下フィニッシュだったところを、3上 フィニッシュ化
【上→下(ゲート)→上→下(ゲート)→上(フィニッシュ)のソーセージコース】
今レースは早速この2点の変更に大いに苦しんだ!? いえいえ、楽しませてもらったレガッタになりました。
さて、今回のフリートレースには7艇が参加しました。風は北西、海面は荒崎沖。北風フリートレースの定番海面ですが、この海面は大変厄介です。
今回も約50〜60度方向を軸に、右に左にブローごとに振れる風。さらに、いつも上マーク位置が絶妙で、左右どちらの風が有利か、レグごとに、パフごとにしっかり考えなければいけません。また潮も複雑で、気を使うことがたくさんある海面です。
1レース目は60度設定。30度方向からの向かい潮が流れる中でスタートしました。スタート直後に入った左海面からの風に乗った左艇団が1上を上位で回ります。
続く2上も序盤は左の風に、ポートが長い展開になります。ただここがこの海面の難しさで、左海面も最後までは伸び切らず、むずかしい展開でした。2上は〈月光〉がトップで回航。3上もリードを守り切った〈月光〉がこのレースはトップを飾ります。
2レース目は50度設定。左からの風が引き続き有利な中の展開でした。下から出た〈月光ダイアナ〉は左からのブローを掴んだ展開をします。途中、右への振れ戻りがありましたが、このレグの最後は左海面からの風でした。
〈月光ダイアナ〉がトップ回航。しかし、このレースで〈月光ダイアナ〉はゲートマークに苦しめられます。
ダウンウインドレグをトップで走りますが、相対的に距離の近い正面右のマークを回るべきか、続く上コースを考えて正面左を回るべきか悩んでしまううちに、ちょうど両エッジに出した艇の間を走る形に。結局、後続艇にインサイドを取られ、下マーク4位になってしまいます。
1レース約40分ほど、0.6マイルの上マーク距離に対して、下マークはスタートラインを応用したゲートマークなので、相対的にゲート間の距離が広くなります。これは左右選びが効きました。中途半端はいけません。
結局その後はしっかりブローを掴みながら丁寧に展開し、なんとかトップにもどした〈月光ダイアナ〉がトップを飾ります。
3レース目は、徐々に落ちながら東へ回る風のなかスタート。このレースは東大ヨット部クルーザーチーム〈仰秀〉がいいコースをとっていました。右海面から細かく降りてくるブローをしっかり掴む走りをします。
風がなくなり、2下フィニッシュになるなか、最後までブローに乗り切った〈仰秀〉がダントツでトップホーン。冬の寒さにも負けず、練習を続けた若いチームにとって幸先のいいシーズンインになったことでしょう!
ただ、このあと、すっかり風がなくなってしまい、苦しい展開なのは後続艇団です。ジェノアセールを上げたり、のたうち回りますが、なかなか進まない。
DNFが頭によぎりますが、なんとか入ってきた南東の風を受けて、続く3艇はなんとか時間内にフィニッシュできました。
とてもスリリングな楽しいレースを運営してくださった運営チームの皆さんありがとうございました。マークの数も増えて一苦労だと思いますが、とても楽しいレースです。
ついにコロナへの対応も落ち着き始め、今年はたくさんのレースが盛り上がることを願っております。