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外洋学連日本一決定戦!アニオールズカップ2023レポート

 3月3、4日、三河みとマリーナで「アニオールズカップ2023」が開催されました。日本学生外洋帆走連盟(外洋学連)における日本一を決めるこの大会は、2022年以降、2年連続で蒲郡沖で行われています。(レポート/太田陸久 アニオールズカップ2023実行委員長、神戸大学オフショアセーリング部4年)

毎年3月に開催されるアニオールズカップ。大会2日目は、強風の初日と変わって微軽風の戦いになりました。

 外洋学連には慶應義塾大学、神戸大学、甲南大学、千葉大学、東京大学、東京都市大学、日本大学、防衛大学校、明治学院大学の9大学が加盟しています。

 普段J/24でレースに出場している東京大学から、セーリングクルーザーでのクルージングを中心に活動する慶應義塾大学まで、普段の活動は各大学で多岐に渡っています。しかし年に一度の今大会では、ワンデザインレガッタとして全チームがJ/24に乗り、クルーザーヨット学生日本一を競います。

 また、アニオールズカップでは毎年、卒業間近の4年生が中心となって、学生主体で運営を行っています。前年まで大会に出場していた学生が、次は運営側にまわるという珍しい構造が特長です。

 今回の出場校は常連の神戸大、東京大に加えて防衛大、慶應義塾大、千葉大、日本大の6校でした。昨年は人数が足りず、合同チームとして出場した日本大、千葉大の2校は久しぶりに単独チームとして出場しました。オープン参加も含めて5チームの出場だった昨年と比べ、外洋学連の盛り上がりも感じます。

 初日は時折20ノットを超える風の中、3レースを実施しました。強風の影響でトラブルが起きるチームも見られる中、1-2-1位とまとめた二連覇中の神戸大学が首位に。慶應義塾大が2位、痛恨のOCSで順位を落とした東京大が3位と続きました。

優勝の神戸大
準優勝の東京大
3位慶応大
4位防衛大
5位千葉大
6位日本大

 前日と打って変わって微風の2日目は、正午ごろから風が落ちる予報のため、ドッグアウトを30分早め、さらに前日よりもレース海域を大きく南に移動しました。

 3~5ノットの風で2レース行い、1ポイント差で神戸大が東京大をリードする展開に。追い上げたい東京大でしたが、3レース目を行う前に風が落ち、APが掲揚、風待ちとなりました。

 わずかな風を見つけてレースが再開されるも、レース中に風が落ち、ノーレースに。レースができるよう模索し続けたレース委員会でしたが、無風の状態が続いたためAPAが掲揚され、神戸大の3連覇が決まりました。

 デッドヒートしたのは神戸大と東京大だけはありません。上位2チームと点数差はありましたが、最終レースまで慶應義塾大と防衛大の3位争いは続き、千葉大や日本大も2日目には上位でマーク回航を行うなど、先の読めない展開が目立ちました。

 今回のアニオールズカップは、先述の通り出場校が増え、またOBの方を中心とした複数の観覧艇の存在もあり、昨年以上の盛り上がりを感じることができました。

 艇トラブルもありましたが、三河みとマリーナの方々の強力なサポートがあったおかげで、プラクティスも含めた3日間、大会を運営することができました。本当に感謝しています。ありがとうございました!

優勝の神戸大。「優勝できてめちゃくちゃうれしいです! ぼくたちはコロナと重なってヨットに乗れる期間は限られていました。3年になってセーリングのおもしろさを知って乗り始めたという感じです。普段はJ/24に乗っていて、大阪湾のクラブレースに出るなど経験を積んできました。クルーワークでは他校より練習していた分、うまくできたと思います。神戸大は3年で部活を引退となります。ただもっとヨットに乗りたいので、これからも積極的にレースに出たいです」合原輔佑太(スキッパー/神戸大3年。写真左から3番目)
アニオールズカップ2023 最終成績
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