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日本に手応えと課題。イスラエル470ワールド最終レポート

 10月29日、イスラエル470級世界選手権大会最終日。メダルレース進出チームは午前中にメジャーメントチェックを受け、メダルレース用バウナンバーにステッカーを貼り替えました。(レポート/JSAFオリンピック強化委員会)

総合7位となった岡田奎樹/吉岡美帆

 予定時刻にD旗が揚がり出艇。レースエリアには風向335〜340度、平均風速13ノットの風が安定して吹いており、絶好のレースコンディションです。

 岡田/吉岡は世界選手権のメダルレースという舞台で最高のスタートを決め、艇団をリードし1マークを回航。先にジャイブしインサイドに入った岡田艇でしたが、逆サイドに風が入り、その間、怒涛のダウンウインドセーリングでESP44が後方から一気に追い上げ順位が入れ替わります。

 メダルレースはダブルポイントで順位が大きく入れ替わるため、各チームはフィニッシュラインを横切るその時まで、最高のパフォーマンスをもってレースを展開していきました。

 岡田/吉岡は3位でフィニッシュし、総合順位を7位に上げて今大会を終えました。ESP44はメダルレースでトップフィニッシュしたことにより総合順位を2位に上げ、FRA1は総合3位、FRA72は総合4位となりました。

 表彰式では大会運営に携わった多くの人達へ感謝の意を込め記念品贈呈が行われ、選手と共に会場全体大きな拍手で感謝を表現しました。

 東京オリンピック後470クラスが男女混合となって初の世界選手権となる本大会で、日本チームは世界と戦える手応えを得たと共に、今後の強化で取り組むべき課題が明確となりました。パリオリンピックでのメダル獲得に向け、新たに始動した日本チームに、引き続き応援のほどよろしくお願い致します。

イスラエル470世界選手権 参加60艇
1 GER Luise WANSER / Philipp AUTENRIETH 71p
2 ESP Jordi XAMMAR HERNANDEZ / Nora BRUGMAN CABOT 82p
3 FRA Matisse PACAUD / Lucie DE GENNES 85p
4 FRA Camille LECOINTRE / Jeremie MION 87p
5 GER Simon DIESCH / Anna MARKFORT 95p
6 GER Malte WINKEL / Anastasiya WINKEL 100p
7 岡田奎樹/吉岡美帆 (トヨタ自動車東日本/ベネッセ)102p
8 AUT Lara VADLAU / Lukas MÄHR 103p
9 ITA Marco GRADONI / Alessandra DUBBINI 103p
10 GBR Martin WRIGLEY / Eilidh MCINTYRE 114p
16 磯崎哲也/関 友里恵(ヤマハ発動機)
28 髙山大智/盛田冬華(ヤマハ発動機)
38 吉田 愛/木村直矢(CABC’S Group/ピアソンマリンジャパン)

最終日ハイライト映像

選手コメント
岡田奎樹/吉岡美帆
 ファイナルシリーズを終える時点で中国とのインシデントで失格してしまったことは、自チームの詰めの甘さだったと反省しています。ルールの理解や自艇をプロテクトするポジショニングはチーム強化の中で取り組んできたことだったため、ミスをしないよう今後は注意していきたいと思いました。
 メダルレースでは確りと実力を出し切るセーリングができたので、チームとして良い方向に進めていると満足しています。
 来年の海外遠征まで日本国内で今回得た課題をしっかりと克服していけるよう練習していきます。

高山大智/盛田冬華
 今大会で世界とのスピード差は感じなかったものの、スタートの成功率や、マーク際でのポジショニングで順位を落としてしまうことがありました。課題が明確になったので、ひとつずつ確実に進んでいこうと思います。
 また、上位に名を連ねたドイツやフランス等のセーリングを分析し、今後の練習に取り組んでいこうと思います。

磯崎哲也/関 友里恵
 チーム結成後間もない状態で参戦した今大会でしたが、結果が残せたことは素直に嬉しく思っています。課題は沢山ありますが、チームとして課題克服をしていくことに実感と喜びを感じながら良い方向へ進めていると思うので、日本国内での練習で自チームの強化に励みたいと思っています。
(関:セーリングができる環境に戻ってくることができ、楽しみながら何事にもトライできています。自分の可能性をパリオリンピックに向け最大限引き出していきたいです)

吉田 愛/木村直矢
 第3レースのリコールを取り戻せないまま予選シリーズが終わり、悔しさが残る大会となりました。結果を真摯に受け止めるとともに、自チームの課題として取組んできたことを精査し、次に繋げていきたいと思います。

イスラエル470世界選手権 最終成績
CATEGORY:  DINGHYINSHORENEWSOLYMPIC