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予選終了。岡田・吉岡組が同点4位を保守。470ワールド2日目

 10月25日、イスラエルで開催されている「470級世界選手権」2日目は初日よりも風は上がったものの、大きく風が変わる不安定な状況でレースが進行しました。メダリストやベテラン勢がスコアを崩し、東京五輪代表で2018年世界選手権金メダリストの吉田 愛/木村直矢が1点差で決勝進出を逃しました。26日から始まる決勝ゴールドフリートには日本3チームが出場します。(レポート/JSAFオリンピック強化委員会)

3位と同点の暫定4位につけている岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセ)。この秋、岡田は国体やモスの大会に出場。吉岡はシングルハンド艇に乗るなどで新しい感覚を身に着けました

 大気が不安定という予報通り午前中は雷雨が降り、肌寒くすら感じる天候です。レース運営チームはレースエリアに安定して吹く午後の北寄りのシーブリーズを待ってレースを行いたいとのこと。

 コーチミーティングを終えて程なく、予想よりも雨雲は足早に過ぎ去り、風向はまだ安定していませんが良い風が入り始めたため、各艇レースエリアへ出艇していきました。

 予選第4レース、イエローフリートはマーク設定25度、平均風速13ノット、オスカーフラッグポジティブでスタートしていきます。風速にムラがあり、弱い場所では8ノット、ガストでは16ノットを超えて吹いている場所もあり、それが左右に大きく振れて入ってくるため、とてもタフなレース海面となりました。

 第2マークをまわる頃には風が右へ大きく振れたため、第3マーク回航前にC旗を掲揚し第2マークを変更。4レグ目は左右から入る風を上手く繋ぐことができたチームが上位へとジャンプアップしました。

風のアップダウンが激しく混乱のイスラエルワールド。吉田/木村だけでなく、ブラジルの五輪メダリストや前回東京五輪代表選手も予選落ちする波乱となっています

 ブルーフリートはこの間、断続的に右に振れる風でゼネラルリコールを繰り返してしまい、スタートラインとイエローフリートの変更マークレグが干渉するため、APが上がりイエローフリートがフィニッシュするまで待機となりました。

 仕切り直しのブルー フリートは15時10分にスタート。風軸は大きく右に振れ、マーク設定70度、平均風速15ノット、最大19ノット。

 フリートは左右に分かれ、局地的に入るガストと大きく振れる風を丁寧に掴みながら、1マークを目指しました。強風を得意とするGERチームが頭ひとつ抜き出る形で、大胆かつスマートなレース展開からトップフィニッシュを飾りました。

 引き続き予選第5レース。マーク設定70度、平均風速17ノット、最大21ノット。左右に大きく振れる風が断続的に入るためレース展開の変化が早く、順位変動が多々起こる気が抜けないレースとなりました。

 そんな中、GERチームとFRAチームは安定して上位を走る力強さがあり、逆に日本チームは不安定なイスラエルの風に翻弄された日となりました。

 本日で予選シリーズが終了し、明日から決勝シリーズが始まります。決勝シリーズからは各艇にトラッキングシステムが搭載され、ライブ中継でレースを見ることができます。

 リアルタイムで世界選手権のレース展開が見ることができるため、応援にも熱が入ること間違いなしです。現地時間11時45分ビブスセレモニー、13時(日本時間19時)に決勝1レース目の予告予定となっています。日本からの声援よろしくお願いします。

予選5レースが終わり上位30位へ1点足らずにゴールドフリート進出を逃した吉田 愛/木村直矢。初日のリコールが響きました
大会2日目は2レース実施でしたが風が安定せずに長時間海に出ていたため、帰着は夕焼けの時刻となってしまいました

◎イスラエル470世界選手権 2日目成績 5R終了時
1 GER Luise WANSER / Philipp AUTENRIETH 11p
2 AUT Lara VADLAU / Lukas MÄHR 14p
3 GER Simon DIESCH / Anna MARKFORT 16p
4 岡田奎樹/吉岡美帆 (トヨタ自動車東日本/ベネッセ)16p
25 髙山大智/盛田冬華(ヤマハ発動機)43p
29 磯崎哲也/関 友里恵(ヤマハ発動機)50p
31 吉田 愛/木村直矢(CABC’S Group/ピアソンマリンジャパン) 51p

イスラエル470世界選手権 2日目成績 5R終了時
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