イスラエル470世界選手権初日。岡田・吉岡組が安定上位
10月24日、イスラエル北西部スドットヤムで「470世界選手権」が開幕しました。本大会は2024年パリ五輪から男女混合種目に変更されることが決まってから初めてとなる世界選手権で、20カ国/60艇がエントリー。日本からは五輪を狙う4チームが出場します。(レポート/JSAFオリンピック強化委員会)
大会初日は、最高気温26度、快晴。第1レースが始まる午後にはシーブリーズが強めに入る予報でしたが、12時30分時点でのレースエリアには風向350〜10度、風速4〜7ノット、最大8ノットと強弱がハッキリとした風が入っています。
1レース目、マーク設定320度、 平均7ノット。風軸が左へ動くタイミングで沖から風が入ってきました。予定通り13時にフラッグ掲揚。イエローフリート、ブルーフリートの順にスタートしました。
風は海岸線にほぼ平行に吹いており、1マークへ向かう際は右エリア(岸寄り)にコースを取ることでベンドした風をいち早く掴むことができ、優位にレース展開をすることができる状況でした。
日本チームは、本部船寄りからスタートし、早い段階で集団に対し右寄りの位置をとり、上位で1マークを回航していきます。強弱のある難しい海面でしたが、岡田/吉岡がダントツでトップフィニッシュし、続いて高山/盛田が5位でフィニッシュしました。ブルーフリートは磯崎/関が8位、吉田/木村が12位となり、日本チームが上位に名を連ねる幸先の良いスタートとなりました。
2レース目以降は徐々に風速が増し、先にスタートしたイエローフリートは3マークで、ブルーフリートは1マークでオスカーフラッグがポジティブとなり、艇団はアグレッシブさを増して周回していきます。
フリート分けされているとはいえ、上位10チーム以内をキープしながら戦うためには、風のシフトに対する嗅覚と、集団に対するシビアなポジショニング、僅かな判断ミスで順位が入れ替わる展開が続くため、高い集中力とそれを持続するための身体能力が要求されました。
そのハイレベルなレースの中で、岡田/吉岡は3レースをシングルでまとめる素晴らしいレース展開の1日となりました。
大会2日目は14時にスタート予告予定です。予選シリーズ5レースのうち3レースが実施されたため、フリート分けも新たに組み直され残り2レースの予定となります。
レースエリアは局地的な風の強弱があり、レース展開が大きく動くシーンが多々あるように見えます。予選シリーズで着実な順位をとり、決勝シリーズへゴールドフリートで駒が進められるよう、皆様の応援よろしくお願い致します。
◎イスラエル470世界選手権 初日成績 3R終了時
1 GER Luise WANSER / Philipp AUTENRIETH 3p
2 CHN Jianyong XU / Yahan TU 4p
3 ITA Marco GRADONI / Alessandra DUBBINI 6p
4 岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセ) 6p
5 AUT Lara VADLAU / Lukas MÄHR 6p
22 髙山大智/盛田冬華(ヤマハ発動機) 16p
31 磯崎哲也/関 友里恵(ヤマハ発動機) 24p
37 吉田 愛/木村直矢(CABC’S Group/ピアソンマリンジャパン) 31p