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東京若洲で日本初「インクルーシブ&パラ全日本選手権」同時開催

 9月10日、11日の2日間、日本で初めてとなる障がい者セーリングの全日本選手権が、日本セーリング連盟(JSAF)とパラセーリング東京(PST)との共同主催で、東京都若洲ヨット訓練所にて開催された。(レポート・写真提供/パラセーリング東京 近藤哲弘)

東京若洲で2大会同時に開催された障がい者セーリング全日本選手権

 健常者と障がい者が共に同じルールでレースを楽しめる「インクルーシブセーリング全日本選手権」と、障がい者で障害の程度の診査を受けた選手が競う「パラセーリング全日本選手権」の2つの大会の同時開催で、パラ全日本の出場者はインクルーシブ全日本にも自動的ににエントリーされた。

 開催クラスはハンザ2.3シングル及び、ハンザ303シングルとダブル(ダブルはインクルーシブのみ)、2.4mRの4クラス。しかし、残念ながら2.4mRのエントリーはなくキャンセルされた。

 馬場JSAF会長の挨拶から始まった開会式の終了後、選手は前日までに計測を終了し、抽選で割り当てられた艇に乗りこみ、運営艇による全艇曳航で葛西沖レース海面に向かった。

 これはレース海面まで2キロと離れており、海上での活動を3時間以内とするワールドセーリングのガイドラインに沿ったスケジューリングで行ったためである。

ハンザ303シングル(一人乗り)クラスのスタート

 レースは、S-1-2s/2p-1-2-Fのソーセージコースで、初日は60度400mで行われた。ちょうど大潮の引潮と重なり180度方向へ流れる潮と14ノットの風に、艇種の性能と選手の技量の差が現れた。

 303クラスは2レースを実施できたが、2.3クラスは潮に流されスタートラインへ上れない艇が続出しノーレースとなったため、午後から訓練所の前面海面でトライアングルコースにて3レース行われた。

 2日目は沖のレース海面にて、両艇種ともソーセージコースで2レースが行われた。

 コースは40度400m で設定され、風は1レース目11ノット、2レース目7ノットと徐々に弱くなったが、この日も180度方向への強い引潮に影響されて、フィニッシュできない艇が続出した。

 結果は、パラセーリング全日本選手権2.3クラス濱田美穂(東京都障がい者セーリング連盟)、303クラス男子西川泰三(東京都障がい者セーリング連盟)、303クラス女子有吉利枝(ピッコラくらぶ)、インクルーシブセーリング全日本選手権2.3クラス 藤澤逸郎(セーラビリティ高松)、303シングル長谷吉晃(セーラビリティ高松)、303ダブル地引真生/地引尚史(ピッコラくらぶ)が、第1回大会チャンピオンの栄冠に輝いた。

303クラス男子西川泰三(東京都障がい者セーリング連盟)

 今回初めての障がい者対象の全日本選手権として、JSAF公認を得ることをはじめ、海面や施設やレース運営等、従来の障がい者も含めたレースとは大幅に異なった。

 一つ一つ問題点を克服して開催にご尽力いただいた、東京都セーリング連盟、NPO法人マリンプレイス東京はじめ多くの協力団体、東京都障害者セーリング連盟とたくさんのボランティアの皆さんに厚く御礼申し上げますとともに、次回は、もっと盛り上げていきたいと思います。

ハンザ2.3クラス成績
ハンザ303シングルクラス成績
ハンザ303ダブルクラス成績
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