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福岡小戸・全日本スナイプ2日目。白石/白田が暫定首位へ

 8月26日、福岡小戸「第75回全日本スナイプ級ヨット選手権」2日目は最大15ノットの西風で3レース実施されました。ブローの強弱、風のシフトが大きく不安定なコンディションで、有利海面の選択が難しい中、上位チームの顔ぶれが定まってきました。(BHM編集部)

暫定トップに立った白石潤一郎/白田敦也。白石は6回の優勝歴を持つスナイプ王、白田は今春同志社大を卒業した若手選手です

 前日トップの松永鉄也/外薗潤平(才全会)は第3レースで圧倒的な差をつけて先行しましたが痛恨のリコール。しかし、第4レースで6位、第5レースでトップを取って総合6位へ。

 総合トップに出たのは、崩さない走りで好スコアを重ねる白石潤一郎/白田敦也(NORTH SAILS/Enoshima Yacht Club)です。4-1-2-31-4位の成績で暫定1位に立ちました。

 本大会では6レース以上のレース成立で最も成績の悪い1レースが除外されます。つまり、松永艇のリコール(70点)と白石艇の31点を除外すれば、2艇のポイントは11点となり同点首位に。大会3日目は2艇によるガチンコ勝負に注目が集まります。

 また、残り4レースあること、多くの選手がアップダウンの成績で、すでに捨てレースを作ってしまっていること、レース海面がシフティであることを踏まえると、まだまだ順位の変動はありえそうです。博多湾スナイプ対決は後半戦へ突入します。

能古島を背にスタート。第3レースでは2度のゼネリコがあり黒色旗でスタートしました。スタートの列を見てもハイレベルなフリートであることが分かります
北京五輪470代表の松永鉄也(左)と東京五輪470代表の外薗潤平。第3レースのリコールが悔やまれますが、ボートスピードはピカイチです。本大会では1〜3位には黄、青、赤のビブスが与えられ、レースが終わった直後の速報成績から毎レースごと着替えています
レース海面は福岡ヨットハーバーの目の前。西風になるとハーバーを出てすぐにスタートラインが設けられます。レースの様子はハーバーからも観戦できます
第4レースでトップフィニッシュを飾った西村秀樹/篠原璃音。西村は同志社大コーチ、篠原は卒業2年目の社会人。前年度の全日本スナイプミックス優勝チームです

内田伸一/入江裕太(逗子開成)。逗子開成の教員を務める内田先生は、本大会で全日本スナイプ30回連続出場とのこと。しかもシードではなくほぼ予選を勝ち抜いて出場したとのことです。すごい記録!
本大会注目のベテランチーム、馬場秀夫 /東原清人 (熊本大学/才全会 )。スキッパーの馬場選手(64歳。写真右)は熊本大学病院病院長を務める医師で、熊本大時代(1981年、82年)に2度全日本を制した根っからのスナイパー。今春から4年ぶりに乗り始め、全日本に挑みます。昔と比べて船の性能が変わってきていますがどうですか?と質問すると「(船が進化しても)スナイプの基本的な乗り方はむかしから同じですからね」と含蓄あるコメント。こんなところにスナイプの魅力、奥深さがあるのかもしれません
選手がハーバーを後にする頃には美しい夕日が心と身体を癒やしてくれました。明日大会3日目はライトウインドの予報です。残り4レースでどんなドラマが待っているでしょうか
第75回全日本スナイプ級ヨット選手権 2日目成績
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