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赤道を越えて喜望峰へ向かう。難関グローブ40第2レグスタート

  7月17日、世界一周ヨットレース「グローブ40」第2レグがスタートしました。エントリーは6艇。第1レグで1位を取った日本艇〈MILAI〉は鈴木晶友/アンドレア・ファンティーニで出場します。(BHM編集部)。

カーボベルデ・ミンデロ湾をスタートするグローブ40。7000マイル以上の第2レグがスタートしました

 コースはカーボベルデ・サンビセンテ島から大西洋を南下。赤道を通過してアフリカ大陸をまわってインド洋のモーリシャスへ向かいます。総距離7000マイル(1万3000キロ)を越える約1カ月の長丁場となります。

 第2レグは世界一周で最長レグです。無風地帯となる赤道通過、大西洋南方のセントヘレナ高気圧の迂回、そして4ノット以上となる潮流の強いアフリカ大陸南方・喜望峰(南アフリカ)の通過など難関があります。

 チームMILAIが安全に航海できますように。7月17日、現地時間午後3時にスタートした艇団は〈MILAI〉を先頭にカーボベルデ諸島を南下。アフリカ西方に高気圧があるため諸島を抜けた後、大西洋中央に向きを変えて進んでいくと予想されます。

カーボベルデをスタートしたMILAI。航海中のリアルタイム情報はチームFacebook、位置情報は大会公式トラッキングで公開されています
鈴木晶友(左)とアンドレア・ファンティーニ。イタリア出身、39歳のファンティーニ選手はルート・デュ・ラム(クラス40)、〈マセラッティ〉(VO70)、通算16回の大西洋横断、インド洋、太平洋でも航海経験のあるベテランセーラーです

鈴木晶友コメント「全8レグのうち最長となる第2レグは、カーボベルデから希望峰を越え、モーリシャスまで走る7700マイルのロングコースです。喜望峰を越える8月は、南半球はまだ冬の海。天気予報を見てもまだまだ荒れる日が続いています。ここを無事に越すことがグローブ40を完走するために重要なポイントとなります。今回のチームメイトはイタリア人のアンドレア。クラス40でのセーリング経験が豊富で、希望峰を越えた経験も持つ素晴らしいセーラーです。およそ35日間のセーリングになる予定ですが、船を壊さずに無事にモーリシャスに必ず到着したいと思います」

アンドレア・ファンティーニコメント「グローブ40第2レグは、すごく緊張してますがとても楽しみにしてます。このレグは非常にタフです。冬の南極海に到達し、コンディションは厳しく、更にモーリシャスに向かう途中、南アフリカの南の速い潮流で海が非常に荒れる可能性ががあります。でも私達の対策は十分にできていると感じています。マサは2年前から船の準備をして、船も彼自身も準備ができているし、マサは優秀なスキッパーであると共に優秀なセーラーで、彼と私はグッド“Duo”、良いチームです。最後に一言、今とてもハッピーです。行ってきます!

第2レグカーボベルデ・スタート ハイライト映像

◎ダブルハンド世界一周レース「グローブ40」日程
プロローグ 大西洋 966マイル
 6月11日 フランス・ロリアン〜6月17日 モロッコ到着
第1レグ 大西洋 1884マイル
 6月26日 モロッコ・スタート〜7月5日頃 カーボベルデ到着

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第2レグ 大西洋〜喜望峰〜インド洋 7725マイル
 7月17日 カーボベルデ・スタート〜8月18日頃 モーリシャス到着
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第3レグ インド洋 6923マイル
 9月11日 モーリシャス・スタート〜10月6日頃 オークランド到着
第4レグ 南太平洋 2710マイル
 10月27日 オークランド・スタート〜11月8日頃 タヒチ到着
第5レグ 南太平洋 5062マイル
 11月26日 タヒチ・スタート〜12月15日頃 アルゼンチン・ウシュアイア到着
第6レグ 南大西洋 3595マイル
 2023年1月5日 アルゼンチン・ウシュアイア・スタート〜1月21日頃 ブラジル・レシフェ到着
第7レグ 大西洋 2150マイル
 2月6日 ブラジル・レシフェ・スタート〜2月14日頃 グレナダ到着
第8レグ 大西洋 3366マイル
 2月26日 グレナダ・スタート〜3月13日頃 ロリアン到着

グローブ40は世界8カ所の港に寄りながら約9カ月をかけおこなわれる世界一周ヨットレースです。最終地のフランス・ロリアンへ戻るのは2023年3月。マップ赤線部分が第2レグです
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