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強烈な強風の洗礼。極寒のプリンセスソフィア杯初日成績

 4月4日、スペイン・マヨルカ島で「第51回プリンセスソフィア杯」が開幕しました。地元の人によると20年ぶりとなる寒波のため、真冬のような寒さが襲った大会初日。いつもならTシャツで過ごせる時もある、あたたかなマヨルカ島はどこへやら。大会初日は終日雨、北東風20ノットをゆうに超えるサバイバルコンディションとなりました。(BHM編集部)

3年ぶりの開催となるプリンセスソフィア杯初日は強風の1日となりました

 世界の猛者が集まるワールドカップですが、470級に至ってはほぼ全員ノンスピネーカーで走るというラフな海面です。沈艇、トラブル艇が続出するばかりか、レース運営もおぼつかない混乱の1日となりました。

 本大会は2024年パリ五輪で採用されるオリンピック10種目で競われます。大会初日は、ウインドサーフィン種目のRS:Xから変更されたiQFOiL男女、男女混合で再出発する470級、ILCA7・6(レーザースタンダードとラジアルの名称が変更されました)のレースがおこなわれました。

参考:パリ2024セーリング競技・プログラム 10種目/330選手
男子1人乗り ILCA7級(レーザー級)
女子1人乗り ILCA6 級(レーザーラジアル級)
男女混合2人乗り 470級
男子スキフ 49er級
女子スキフ 49erFX級
男子ウインドサーフィン iQFOiL級
女子ウインドサーフィン iQFOiL級
男女混合マルチハル ナクラ17級
男子カイトボード フォーミュラーカイト級
女子カイトボード フォーミュラーカイト級

 日本選手の成績は次のとおりです。明日大会2日目より残り種目が加わり、全種目でレースがおこなわれます。

3年ぶりの開催でレース運営を忘れてしまったのでしょうか。アンカーが決まらず長時間のスタート延期、運営無線から怒号が聞こえるなどドタバタのレース運営でした

◎第51回プリンセスソフィア杯 成績
470級 69艇出場 2R終了時
14 岡田奎樹/吉岡美帆 15p
15 高山大智/盛田冬華 18p

ILCA6級 108艇出場 1R終了時
57 冨部柚三子 29p

ILCA7級 180艇出場 2R終了時
71 瀬川和正 48p

男子iQFOiL級 107艇出場 4R終了時
47 富澤 慎 60p
52 池田健星 65p
62 倉持大也 85p
67 穴見知典 95p

女子iQFOiL級 73艇出場 4R終了時
39 須長由季 110p
44 新嶋莉奈 116p
51 渡辺純菜 144p
59 山辺美希 194p

ナクラ17級 42艇出場
飯束潮吹/西田カピーリア桜良
レースなし

49級 79艇出場
古谷信玄/高柳 彬
レースなし

49erFX級 59艇出場
山崎アンナ/髙野芹奈
田中美紗樹/永松瀬羅
レースなし

パリ五輪から採用されるiQFOiL。2020年から欧州では国際レースが開催され、走り込まれてきました。いまの選手体重は男子100kg、女子80kgがトレンドとのこと。日本選手には厳しい艇種になるのでしょうか?
iQFOiL男子に出場する池田健星。大会初日23-22-(25)-20位と前を走らせてもらえません
東京五輪フィン級日本代表の瀬川和正は、レーザー級に復帰してパリ五輪を目指します
470級には岡田奎樹/吉岡美帆、高山大智/盛田冬華(写真)が出場しています。東京五輪まではもっと多くのチームがいただけに寂しさを拭いきれません
下マークを並んで回る岡田艇と髙山艇。このレースは最後まで近い距離で走り4位、5位でした。編集長は数多くの国際レースを見ていますが、終日スピンをはれないほどの強風レースはほとんど記憶にありません
SailGPスペインチームのヘルムスマンを努めているジョルディ・シャマール(左。東京五輪銅メダル)はSailGPと五輪活動を並行しておこなうとのこと
ILCA6には冨部柚三子がただ一人出場しています。欧州のセーリングアカデミーにジョイントして海外選手と衣食住をともにしながらトレーニングしています
iQFOiL女子に出場する渡辺純菜。先に書いた体重の件もあり、パワフルな海外勢に押され気味です

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