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開幕、学生マッチ王者決定戦!大学対抗&U26マッチレース

 3月4日、愛知県・三河みとマリーナで「セイル・オン 大学対抗&U26ヨットマッチレース」が開幕しました。エントリーは7チーム。大学ヨット部を引退したばかりの4年生を中心に26歳までのディンギーセーラーが集まり、ほぼ初心者といえるキールボートを使ってマッチレース形式で戦います。(BHM編集部)

三河みとマリーナで開幕したセイル・オン 大学対抗&U26ヨットマッチレース(兼 2022全日本ユースマッチレース選手権)。選手たちは乗りなれていないJ/24を使って3日間マッチレースで戦います。最初はぎこちない動きですが全員がレース経験者なので船の動かし方は問題なし。レースが進むにつれて成長する様子がよく分かります

 2012年に始まった大学対抗&U26マッチは、今年で10回目を迎えます(昨年度は新型コロナウイルスのために中止になりました)。振り返ると第1回の大会名は「選抜大学対抗マッチレース」で、基本的に大学ヨット部所属選手の対抗戦として始まりました。のちに大学しばりがなくなり年齢があがったことから、同じハーバーや他校の仲間、卒業した先輩とチームを組んで出場できるようになりました。

 この大会を通じてキールボートの道へ進んだディンギーセーラーは数多く、実際に本大会で運営を手伝いに来ているほとんどが学生マッチ経験者。学生マッチ10年の歴史は、先輩から後輩へバトンを確実につないでいるようです。

 学生マッチはインカレセーラーに人気の大会で、今年はエントリー応募(インビテーションリクエスト)に17チーム+招待枠の早稲田大が手を上げました。船に限りがあるため12チームに選考されましたが、今年に入って急激に広がったオミクロン株の影響もあり辞退したチームが出たため、最終的に7チームでおこなわれることになりました。

 本大会ではダブルラウンドロビン(総当たり戦2回)の結果から優勝決勝戦、3位決定戦がおこなわれるフォーマットです。大会初日は、軽風コンディションでラウンドロビンがおこなわれました。

 ラウンドロビン(第8フライトまで)の結果は、勝率1位、九州大(足立拓馬)、2位に三河湾混成の爆弾ボンバーズ(甲斐 匠)、油壷混成の宇田川丸(宇田川真乃)、早稲田大(西村宗至郎)が同率で並んでいます。

 大会2回目も引き続きラウンドロビンがおこなわれる予定です。後半になるにつれて風が上がってくる予報となっています。出場選手には安全を第一に、思う存分キールボートレースを楽しんでほしいと思います。

選手ブリーフィングは選手間で十分な距離取り屋外でおこなわれました。本大会では選手、関係者が抗原検査の結果を提出し、受付時の検温、レース中以外のマスク着用を徹底するなどのコロナ対策がおこなわれています
大会会場の三河みとマリーナは三河湾のいちばん奥にあるマリーナです。沖の水深が4m程度と浅いのでマーク打ちには最適。学生マッチは同マリーナの多大なる協力を得て開催されています
2021年度の全日本インカレ王者、早稲田大。引退したばかりの4年生で構成される本大会の優勝候補でもあります。キールボートの経験は多くはなく、この冬に練習会に参加した程度とのこと。この王者・早稲田大に襲いかかったのは、、、
早稲田大に襲いかかったのは、地元三河湾で活動する名城大、愛知工業大、名古屋大、名古屋工業大、愛知大の混成チームです。第1フライトで混成チームがインカレ王者に勝利しました。「自分の代は全日本インカレに出場できず悔しい思いをしました。きょう早稲田大に勝ててめちゃくちゃうれしかったです。勝利した瞬間は興奮しました」(甲斐スキッパー)。筋書きの読めない勝負が見られるのも学生マッチのおもろさといえるでしょう。しかし、早稲田大も負けていません。二度目の対決では三河湾混成チームに勝利。後半の早稲田大はグイグイ調子を上げて同率2位に並びました
初日トップに立ったのは九州大(足立拓馬スキッパー)です。九大チームはなんと福岡からキャンピングカー(レンタル)で遠征してきました。「全員の移動費、宿泊費、現地で使うレンタカー代を計算するとキャンピングカーの方が安あがりなんです。福岡から11時間かかりましたが、クルマのなかも快適なので楽しみながら来ました」とのこと。キャンピングカー+マッチレースはこれから流行るかも?
大学対抗&U26ヨットマッチレースはヨット・ボートの総合保険「セイル・オン」=JOSA(日本オーシャンセーラー協会)がメインスポンサーです。外洋ヨットのベテランセーラーが応援しています
日本ヨットマッチレース協会(JYMA)の伊藝徳雄会長。JYMAではキールボート初心者が安全にセーリングできるよう万全の体制で大会を運営しています
初日の風はキールボートに慣れるには最適な軽風コンディション。余裕ができると選手たちから笑顔がこぼれていました
油壷混成チームの宇田川丸は前半4連勝、後半3連敗で同率2位。スキッパーの宇田川真乃は「後半リズムが合わなくてスピードが出せなかった」とのこと。470級で五輪活動を経験した宇田川は積極的にキールボートに乗っています(釣りの腕前も相当のようです)
東京工業大ヨット部OBで構成されたチーム。葉山マリーナのYAMAHA30Sでクルーザーレースに出るなど練習を積んで学生マッチへ挑みます。すでに来年の出場も考えているようで、ヨット好きがにじみ出ているメンバーです

◎大学対抗&U25マッチ 歴代優勝チーム
2020年 第9回大会優勝 Snipe Lover
2019年 第8回大会優勝 ドリームチーム(日本大学/慶應義塾大学/早稲田大学)
2018年 第7回大会優勝 Connery/九州大学OB
2017年 第6回大会優勝 関東同盟
2016年 第5回大会優勝 シャンディーガフ/同志社大学
2015年 第4回大会優勝 月光ボーイズ 準優勝:九州大学
2014年 第3回大会優勝 同志社大学
2013年 第2回大会優勝 和歌山大学
2012年 第1回大会優勝 Yoshida Sailing Team

大学対抗&U26マッチ 大会初日勝敗表
大会初日:ラウンドロビン対戦表と第8フライトまでの勝敗
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