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早稲田大総合二連覇を飾る!全日本学生ヨット選手権最終日

 11月7日、愛知県蒲郡・豊田自動織機海陽ヨットハーバーで開催された「第86回全日本学生ヨット選手権」は既報の通り、470級は日本大、スナイプ級は早稲田大、総合は早稲田大が優勝を飾りました。大会4日間のうち、後半2日が風なくキャンセルになるという予期しない展開となりましたが、前半の6レースは軽風から強風まであり、終わってみれば順当な結果だったといえるでしょう。(BHM編集部)

スナイプ級優勝、470級準優勝、総合優勝を飾った早稲田大。昨年の和歌山大会に続いて二連覇を達成。新井健伸主将(前列左から3人目)が中心となってチームを牽引しました

 全日本インカレ最終日。前日までの雨の影響を受けて残った北東風でレースできることを祈りましたが、予定よりも早く雨雲は通り過ぎ、空に晴れ間が見えてきました。こうなると蒲郡の風は次第に振れていく傾向となり、海上は鏡のような無風状態に。選手たちは辛抱強く風を待ちしましたが、時間ばかりが過ぎていきます。

 海上に出て約2時間半の12時過ぎ、本部船からノーレースを告げるホーンが響き渡りました。第86回全日本インカレは2日間、風がなくレースできず。大会2日目までの結果が最終成績となりました。

 総合優勝を決めた早稲田大はマストトップに大学フラッグを掲げ、応援歌を歌いながらハーバーへ向かってパレード。これは王者だけに許される恒例行事です。スロープに戻り、サポートの選手たちとがっちりと握手を交わし、勝利を喜ぶ早稲田大の選手たち。そして昨年は自粛した胴上げでお互いを称え合いました。

クラス優勝を飾った早稲田大スナイプチーム。(前列左から大久保優輝、尾道佳諭、蜂須賀晋之介、服部陸太。後列左から川合大貴、鶴岡由梨奈、白石誉輝、河﨑元紀、芝崎鉄平、松尾 華)

◎早稲田大 新井健伸主将
「(優勝が決まり)海の上で早稲田の旗を掲げた時「ついに勝ったんだ!」という最高の気持ちになりました。去年優勝した時は嬉しかったのと同時に「次、勝たなくてはならない」というプレッシャーがありました。主将になって1年間、つらいことや重圧を感じることもありましたが、自分なりにチーム作りができたと思っています。いまはこのチームで総合優勝できたことが素直にうれしいです」

選手とがっちり握手を交わす関口監督。そしてこの1年間ほぼ全ての練習に参加して指導したという小松一憲コーチ
上級生、監督、コーチを胴上げ。選手たちは自主的に意識した無言の静かな胴上げです

◎早稲田大 関口功志監督
「去年、今年とコロナで制約があり、満足な練習ができたとはいえません。それでも選手たちは自発的に「もしきょうがインカレだとしたら」と仮定して、緊張感を持って練習してきました。大会前、スナイプの3艇目に不安を持っていましたが、個人戦、団体戦と進むうちに急成長を遂げてくれました。このふたりのスキッパー(大久保、服部)の活躍が結果に結びついたと思います。また、大学からヨットをはじめた新井主将がチームを牽引してくれました。早稲田としては未経験者の主将は近年では思い出せないぐらい珍しいことです。いろんな選手がいるチーム。それぞれが力を発揮できたことはチームの財産です」

470優勝の日本大。(前列左から)小柳倫太郎、本多佑基、中山由菜、(後列左から)久保田賢人、狩野弁慶、池田隼太

◎日本大 本多佑基・470リーダー
「クラス優勝は嬉しい。でも総合を逃したことは悔しい。(レースできず)気持ちよく終わったわけではないが、早稲田はぼくたち以上にがんばったということなんだと思います。内容を振り返ると6レースした中で失敗をカバーできたレースもありました。そうした部分はまだまだです。(来年は総合優勝できるよう)後輩にバトンをつなぎます」

◎日本大 杉浦涼斗主将
「レースしたかったけれど、天気ばかりは仕方がない。この2日間、ぼくたちが1年間やってきたことをしっかり出し切ろうと話していました。スナイプチームは、特に後輩がインカレ前に成長してくれ、これからも期待できる。率直な気持ちは悔しい。でも結果がすべて。早稲田大は強かったです。おめでとう!」

閉会式後、総合優勝を讃え本大会のために制作した特製チームキャップを大空へ「キャップ・トス」。第86回大会を制した早稲田大学のみなさん、おめでとうございます。次回87回全日本学生ヨット選手権は琵琶湖で開催されます
第86回全日本学生ヨット選手権 総合成績
第86回全日本学生ヨット選手権470最終成績
470乗員リスト
第86回全日本学生ヨット選手権スナイプ最終成績
スナイプ乗員リスト
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