吉田愛／吉岡美帆が総合4位へ上昇。東京オリンピック６日目

2021.07.30

　7月30日、東京2020セーリング競技、五輪期間の折り返しを迎えた大会６日目は、むずかしいセーリング・コンディションになりました。（BHM編集部）

フランス、イギリスのライバルに囲まれる日本。470女子は順当な実力チームが上位に顔を揃えました

　風は６ノット前後の南風です。雲が広がり、風の強弱や振れを判断するにも、海面の違いを読み取るのに困難なライトコンディションです。

　江の島から遠い、逗子沖の海面でおこなわれた、470級女子の吉田愛／吉岡美帆は、昨日のミスをしっかりリセットする見事なレースを見せてくれました。

　第３レースでは、風上側からジャストスタートを切ると、艇団をおさえながら左海面で勝負をかけます。

　第１マークを２位で回航。１位のイギリスと競り合いながらレースが進行していきます。２度目のアップウインドレグで、有利な右海面を選んだ日本がイギリスを逆転。第２上マークを１位で回航しました。

　その後、日本は、風上へ向かうとき日本と近いコースで、６位から一気に２位にあがってきたフランスと一騎打ちとなります。

　日本は一度フランスの前を通りますが、マークに対して内側に位置したフランスが権利を主張して先行、フィニッシュ。２位の日本は続くレースでも２位を取り、総合４位へ急上昇しました。

2-2位で総合4位へ上がった吉田愛／吉岡美帆。しかし、下位との得点差は少なく、上位とはまだ差があります。大会8日目の470はレイデイ。9日目に再開される後半戦の戦いに注目です

　また、49er級の高橋レオ／小泉維吹も見事な走りを見せてくれました。第７レース、第９レースで４位を取り、総合13位へジャンプアップ。特に第９レースでは１上マークをトップで回航するなど、ライトウインドでも走れる底力を見せました。

　日本の好調が際立つ大会６日目となりました。この調子で、メダルレースへ進出し、上位を狙ってほしいと思います。

　予選最終日となったレーザーラジアル級の土居愛実は15位、レーザー級の南里研二は30位で決勝進出はかないませんでした。

　31日大会７日目は470級男女とレーザー男女がレイデイ。49er級、49erFX級は予選最終日となります。

江の島寄りの海面ではレーザー男女の予選最終日がおこなわれました。日本は予選突破ならず

4-12-4位で総合13位へ上がった高橋レオ／小泉維吹。「シングル２つとれました。スタートでうまく出られて、きれいに自分たちが走りたい場所にちゃんと走れた。（成績が）前の人たちと点差もがつまったんで、明日は勝負です。明日でシングル取れるレースができればメダルレース残れるので、それが目標です」（高橋）

土居愛実「やっぱり悔しい。この五輪という舞台に向かって５年間やって来たので……。なんですかね、気持ちだけ前にでてしまったかもしれないです。（家族には）ヨット始めたときから、ジュニアのときは遠征連れてってもらったり。資金的な面でも応援してくれたり、社会人なってからも、一番の応援者だったので感謝しかないです。お兄ちゃん（土居一斗）は社会人になって、一緒に遠征に行ったりして、私の本当の心の支えでした。ありがとうと伝えたいです」

南里研二「序盤はよくなかったけれど、3日目くらいからヨットレースができるようになりました。最後は、ほんと自分らしいレースだったと思います。スタートが攻めきれずにエンドまでいけない、というところが、自分らしい戦いでした」

レーザー男子はマシュー・ウォーレン（AUS）が決勝メダルレース前に、逆転されない得点差をつけたため金メダルを確実としました

49erFX級の山崎アンナ／髙野芹奈は9-20-12で総合18位。明日予選最終日です

◎東京五輪大会6日目成績
470級男子参加19艇 6R終了時
1 Australia Mathew Belcher / Will Ryan 11p
2 Great Britain Luke Patience / Chris Grube 22p
3 New Zealand Paul Snow-Hansen / Dan Willcox 27p
7 岡田奎樹／外薗潤平 35p

470級女子参加19艇 9R終了時
1 Poland Agnieszka Skrzypulec / Jolanta Ogar 10p
2 Great Britain Hannah Mills / Eilidh McIntyre 14p
3 France Camille Lecointre / Aloise Retornaz 17p
4 吉田愛／吉岡美帆 28p

49er級参加19艇 9R終了時
1 Great Britain Dylan Fletcher / Stuart Bithell 34p
2 New Zealand Peter Burling / Blair Tuke 34p
3 Spain Diego Botin Le Chever / Iago Lopez Marra 34p
13 高橋レオ／小泉維吹 81p

49erFX級参加21艇 9R終了時
1 Netherlands Annemiek Bekkering / Annette Duetz 41p
2 Spain Tamara Echegoyen Dominguez / Paula Barcelo Martin 42p
3 Brazil Martine Grael / Kahena Kunze 47p
18 山崎アンナ／髙野芹奈 119p

フィン級参加19艇 6R終了時
1 Great Britain Giles Scott 13p
2 Spain Joan Cardona Mendez 14p
3 Hungary Zsombor Berecz 21p
16 瀬川和正 76p

レーザー級参加35艇 10R終了時
1 Australia Matt Wearn 49p
2 Norway Hermann Tomasgaard 71p
3 Croatia Tonci Stipanovic 74p
30 南里研二 219p

レーザーラジアル級参加44艇 10R終了時
1 Denmark Anne-Marie Rindom 64p
2 Netherlands Marit Bouwmeester 71p
3 Sweden Josefin Olsson 79p
15 土居愛実 130p

ナクラ17級参加20艇 6R終了時
1 Italy Ruggero Tita / Caterina Banti 8p
2 Great Britain John Gimson / Anna Burnet 11p
3 Germany Paul Kohlhoff / Alica Stuhlemmer 19p
15 飯束潮吹／畑山絵里 70p

RS:X級男子参加25艇 12R終了時
1 Netherlands Kiran Badloe 33p
2 France Thomas Goyard 52p
3 Italy Mattia Camboni 54p
16 富澤慎 149p

RS:X級女子参加27艇 12R終了時
1 China Yunxiu Lu 30p
2 Great Britain Emma Wilson 34p
3 France Charline Picon 36p
12 須長由季 129p