日本やった! SailGPイタリア・ターラント大会を制する
6月6日、SailGPシーズン2ターラント大会2日目(最終日)。2位で初日を終え、勢いに乗る日本チームは、不安定な風に翻弄される他国を尻目に、安定したスピードで残りの予選フリートレース第4レースを3位、第5レースは1位で締めくくり、首位で決勝レース進出を決めました。(文/日本SailGP)
決勝に駒を進めた上位3チームは日本、米国、スペインです。一発勝負で得点差に関係なく勝者が大会優勝となる決勝レース。日本は、米国のアクシデントに助けられるも、終始安定した走りとスピードでスペインを振り切りシーズン2、2戦目にして大会優勝を果たしました。
◎レースハイライト(最終日)
第4レース:混戦の中でスタートを切った日本艇は、スタートの位置こそ良かったもののオーストラリアとの接近で痛恨のペナルティー。後ろから追い上げる展開でしたが、ここから底力を発揮するのが今大会の日本チームです。最後は3位まで順位を上げました。1位は初日はトラブルで苦しんだオーストラリアチームでした。
第5レース:日本は、スペインをスタートラインから追い出し、有利なポジションでスタート。4位で最初のマークを回航、先頭集団とは逆の海面を走り、2位まで浮上。レース終盤にオーストラリアとの接戦を制し、トップフィニッシュ。予選成績、1位日本、2位アメリカ、3位スペインが決勝レース進出を決めました。
決勝レース:スタートから飛び出した米国が中盤まで完璧な走りでリードを広げましたが、最後の風下ゲートを回った直後に突然コントロールを失い失速、後退。日本とスペインの一騎打ちに。今大会3位以下を取っていない日本の安定した走りとスピートで、最後は猛追するスペインを振り切り、イタリア大会を見事な逆転勝利で締めくくりました。
選手コメント
ネイサン・アウタリッジ「バミューダ大会ではアメリカチームと接触し成績が出ず、とても残念に感じていました。ターラントに来て全てのレースで3位以内を獲得するという目標を設定し、それを叶える事ができて満足しています。それが今回の結果としてあらわれました。あきらめずに努力を続けたチームを誇りに思います」
フランチェスコ・ブルーニ「私たちはこの一週間トレーニングを含め上手くできたと思います。決勝レースでは少しラッキーな面もありましたが、全てのレースで実力通りの素晴らしい結果をだ出せたと思います」
笠谷勇希「今日は軽風だったので、4レース目と5レース目(予選)に出ました。昨日は3人でセーリングしたので、僕の出番はなかったのですが、今日の2レースで全力を出しました。最後の決勝レースは出場しなかったのですが、日本チームが優勝できた事は本当にうれしいです。次のイギリス・プリマス大会でも良い結果が出せる様にがんばります」
また、今大会には在イタリア日本大使館の大江大使ご夫妻が2日間にわたりわざわざローマから応援に駆けつけてくださいました。レース後はチームベースをご訪問され、選手との交流を深めました。
◎出場選手 (カッコ内は最終日乗艇レース)
ネイサン・アウタリッジ/ドライバー(4、5、決勝レース)
クリス・ドレーパー/ウイングトリマー(4、5、決勝レース)
森嶋ティモシー/グラインダー(4、5、決勝レース)
フランチェスコ・ブルーニ/フライトコントローラー(4、5レース)
笠谷勇希/グラインダー(4、5レース)
中村大陽/グラインダー
梶本和歌子/育成選手
◎SailGP シーズン2スケジュール
1 4月24、25日 バミューダ
2 6月5、6日 ターラント・イタリア
3 7月17、18日 プリマス・イギリス
4 8月20、21日 オーフス・デンマーク
5 9月11、12日 サントロペ・フランス
6 10月9、10日 カディス・スペイン
7 2022年1月29、30日 クライストチャーチ・ニュージーランド
8 2022年3月26、27日 サンフランシスコ・アメリカ
◎SailGP シーズン2 チーム/ヘルムスマン
オーストラリア/トム・スリングスビー
デンマーク/ニコライ・セヘステッド
フランス/ビリー・ベッソン
イギリス/ベン・エインズリー(交代:ポール・グッディソン)
日本/ネイサン・アウタリッジ
ニュージーランド/ピーター・バーリング(交代:アルノー・プサロファギス)
スペイン/ジョルディ・シャマール(交代:フィル・ロバートソン)
アメリカ/ジミー・スピットヒル
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