サマンサ・デイビス、心臓病の子供達を救うため世界一周を達成
ヴァンデ・グローブのサマンサ・デイビス〈Initiatives Coeur〉がレ・サーブル・ドロンヌへ到着しました。彼女は12月2日に南アフリカ沖で未確認浮遊物と衝突してキールを損傷。表彰台も可能なトップルグループにいたにも関わらずリタイアを余儀なくされました。しかし、ケープタウンで修理後、世界一周を完結させるために再出発。2月26日、長い道のりを走り切りました。(BHM編集部)
彼女が世界一周に再出発した理由は、レース出場以外のもうひとつの目的にありました。心臓病の子どもたちを救うためウエブサイトで「1クリック=1ハート」をテーマに寄付(1ユーロの寄付)を募り資金を集めていたのです。
ヴァンデ・グローブからは離れて走ることになりましたが、大会実行委員会はその後も彼女の航跡を大会サイトで伝え、また彼女はSNSを通じて世界一周航海の様子を発信し続けました。その効果は絶大で、最終的に100人以上の子どもたちを救う募金が集まりました。
サマンサ・デイビス(46歳)は2008-09年大会で総合4位、2012-13年大会ではリタイア。ほかにボルボ・オーシャンレース出場経験もあるイギリスセーラーです(活動拠点はフランス)。今回は夫のロメイン・アタナシオ(2月6日に到着)とともに夫婦でヴァンデ・グローブに出場していました。
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