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強風が選手を強くする。蒲郡420全日本選手権初日

 12月26日、愛知県蒲郡・豊田自動織機 海陽ヨットハーバーで「第33回全日本420選手権」が開幕しました。本大会に高校生を中心に58艇(70艇エントリー)が出場。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で直前にキャンセルするチームもありましたが、全日本タイトルを掛けた3日間の戦いがはじまりました。(BHM編集部)

蒲郡で開幕した420全日本。大会初日は中〜強風で3レースおこなわれました。写真は暫定2位の嶋倉/鈴木

 大会初日は、午前中に受付・計測、スキッパーミーティングを終えた後、11時30分に第1レース開始。13ノット前後の北西風で3レース実施しました。時折強いブロー(最大23ノット)が入るため、強風にあおられる沈艇も見られましたが、テンポよくレースは進行して日没前に帰着できました。

 初日は霞ヶ浦セーリングチームが活躍。池田海人/重松 駿(霞ヶ浦セーリングチーム/東京都ヨット連盟)、嶋倉照晃/鈴木海翔(霞ヶ浦セーリングチーム)らジュニア時代から活躍する選手が後続グループを引き離す走りで1、2位につけています。

 今年の霞ヶ浦セーリングチームの活躍に注目している方は少なくないでしょう。選手たちの多くは霞ヶ浦高校ヨット部に在籍していますが、今年高校生の目標とする大会(インターハイ、国体)が開催されなかったこともあり、ヨット部の活動と並行しながら、さまざまな艇種に挑戦しています。

 霞ヶ浦セーリングチームは、インターハイ、国体種目の420はもちろんのこと、レーザー全日本、高校生があまり乗らない470全日本や49er/FX全日本にも出場し、SailGPのフォイリングキャンプ(ワスプ)にも参加するなど活動の場を広げています。

「選手たちにいろいろなセーリングを経験させてあげたいと思っています。高校ヨット部のセーリングだけでなく、世界選手権(2021年世界選手権は7月フランスで開催予定)、そしてオリンピックも目標に活動していきたい。いろんな船に週替りで乗っていますが、選手たちは戸惑うことなく楽しそうに乗っています」(西村祐司監督)

 複数の種目に出場するのは霞ヶ浦セーリングチームに限ったことではありません。本大会に出場するのは主に高校生、中学生ですが、OP級、レーザー級(4.7、ラジアル)の大会で見かけた選手が多くいます。

 コロナ禍で活動が不安定だった2020年は、一種目では活動の場が限られるため、複数種目に挑戦する選手が例年以上に多い印象です。

◎第33回全日本420級選手権 大会初日 3R終了時
1 池田海人/重松 駿(霞ヶ浦セーリングチーム/東京都ヨット連盟)
2 嶋倉照晃/鈴木海翔(霞ヶ浦セーリングチーム)※U17
3 藤村勇斗/藤村拓斗(高松商業高)
4 濵田登羽/中鉢賢匠(福岡セーリングチーム)
5 中山由菜/宮﨑歩美(佐賀県ヨット連盟)
6 本多佑基/児玉洋輝(GST)
7 安 那瑠起/松本 怜己(三重県ヨット連盟)
8 北原頌子/田中瑠衣(雙葉高/霞ヶ浦セーリングチーム)※女子

1-1-1位で首位に立つ池田/重松。8月に和歌山で開催されたJOCジュニアオリンピックカップの優勝チームです
3位の藤村勇斗/藤村拓斗(高松商業高)。予選は2グループに分かれておこなわれています
大会会場の豊田自動織機 海陽ヨットハーバー。新型コロナウイルスの感染拡大により直前に12艇のキャンセルがありました
420に乗り始めたばかりの選手から普段470に乗る大学生まで新旧420選手が出場しています。レベル差はありますが、それぞれの目標、目的があり全日本に挑んでいます
経験の浅い中学生選手も出場しています。写真は中学2年の青山若生/チャーチ海(葉山町セーリング協会)
全日本420選手権 初日成績
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