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期待通り、強風の蒲郡。全日本学生ヨット個人選手権初日

 11月28日、愛知県蒲郡で「全日本学生ヨット個人選手権」「全日本学生シングルハンドレガッタ」が始まりました。本大会に出場するのは、全国の水域予選を勝ち抜いた選手たちです。大会初日は、朝から北西の強風が吹く蒲郡沖で3種目とも4レースおこなわれました。(BHM編集部)

蒲郡で開幕した全日本インカレ個人戦。上マーク周辺では20ノット強の爆弾ブローが入りました

 コロナの影響で日程変更を余儀なくされた大学選手権は、水域予選や全日本インカレ(団体戦)が終わり、各大学の実力が明確化されてきました。

 しかし、本大会は団体戦ではなく個人戦です。チームレースの必要はなく、個人の実力を存分に発揮できるのが魅力です。

 個人戦の注目は、まず全日本インカレで完全優勝を飾った早稲田大の選手たち。470級は慶応大に逆転勝利、スナイプ級はワンツースリーをも決める横綱相撲を見せました。

 特に主将を務めた松尾虎太郎(4年)は、2018年、2019年のインカレ個人戦で優勝を遂げ、本大会で前人未到の三連覇を狙います。

 大会初日の風は強風とはいえ、風の強弱が激しく、上マーク周辺では爆発的なブローが入るというイレギュラーな風です。風が安定するようレース海面をやや沖に設置しましたが、マーク付近では陸の影響でベンドした風が入ってきます。

 470級で注目の走りを見せたのは日本経済大の河崎 聖/宮﨑朝光。2-1-33-4位の成績で暫定6位ですが。33位の順位は2位で走っていたにも関わらず、フィニッシュ直前マークで沈。悔やまれる結果となりましたが、強風の実力を見せつけました。

 暫定1位にはいま勢いに乗る大石駿水/三浦匠(同志社大)が立ちました。全日本インカレでは個人成績2位、前々週におこなわれた470級全日本選手権では上位10艇のメダルレース進出を果たした実力チームです。

 スナイプ級では福岡大の上田健登/佐藤詩音が強風域で爆発。トップに立ったかに見えましたが、第3レースで松尾虎太郎/川合大貴とマークゾーンでケースを起こして上田/佐藤が失格に。松尾/川合は三連覇に王手をかける首位に立ちました。

 本大会では全6レースの成立で最も悪い1レースの得点が除外されます。風の予報から最終日にはこのカットレースが入る可能性が高く、順位に大きく影響するかもしれません。

 明日29日は全日本インカレ個人戦最終日です。さあ、今年の全日本チャンピオンの座は誰が獲得するでしょうか。

暫定トップに立った松尾虎太郎/川合大貴
関東水域で数々のタイトルを獲得した髙山颯太/佐々木謙(中央大)は2位
強風でダントツの走りを見せた上田健登/佐藤詩音(福岡大)
470首位に立つ大石駿水/三浦匠(同志社大)。大石は1年生です
暫定2位の小西健治/岩田慧吾(中央大)
フィニッシュ前の沈が悔やまれる河崎聖/宮﨑朝光(日本経済大)
10艇が参加するレーザーラジアル級のスタート
オールトップで1位に立つ西尾拓大(東京大)
一時は大会中止も考えられた全日本インカレ個人戦。無事開催できたとはいえコロナの影響はどの学校にもあり、今回北海道大、愛媛大が直前に参加を取りやめることになりました

2020全日本学生ヨット個人選手権 初日成績 4R終了時
470級 参加52艇
1 大石駿水/三浦匠(同志社大)16p/カットレース8
2 小西健治/岩田慧吾(中央大)20p/9
3 小栁倫太郎/中村大陽(日本大)22p/13
4 高宮豪太/出本稜太(慶応大)33p/18
4 藤原達人/福井健太(関西学院大)33p/14
6 河崎聖/宮﨑朝光(日本経済大)40p/33
6 武井翔太朗/小柴涼摩(明治大)40p/17

スナイプ級 参加54艇
1 松尾虎太郎/川合大貴(早稲田大)15p/カットレース9
2 髙山颯太/佐々木謙(中央大)16p/8
3 内貴航路朗/今村晃大(同志社大)34p/24
4 尾道佳諭/白石誉輝(早稲田大)37p/23
5 谷川隆治/芝崎鉄平(早稲田大)41p/21
6 大平京ノ介/與那嶺佑樹(明海大)44p/17p

全日本学生シングルハンドレガッタ 初日成績 4R終了時
シングルハンド・レーザーラジアル級 参加10艇
1 西尾拓大(東京大)4p
2 中濱光祐(神奈川大)9p
3 大村杏奈(東海大)11p

初日 470成績
初日 スナイプ成績
初日 シングルハンド成績
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