西宮ドラゴン全日本 & BOCHI AOYAMAトロフィー・レポート
11月20〜23日、新西宮ヨットハーバー沖で「第47回ドラゴンクラス全日本選手権」が行われました。本大会は西宮から8艇、江の島から1艇、合計9艇でのレースとなりました。11月20日は、艇の下架やインスペクションのため第1レースは21日からになります。(レポート/LaReina 鈴木克宗)
11月21日、前日までの暖かい気候から一変し、朝から4、5m位の北風が吹いており、肌寒い中予定通りに出艇しました。レース海面につく頃には少し風も上がってきていましたが、北風特有のブローの強弱や振れの大きい難しいコンディションでした。
そのような中で第1レースが始まりました。〈Falco〉が風を上手くとらえて1マークから2位以下を大きく離して回航し、終始危なげなくトップフィニッシュを飾りました。
第2レースも風の強弱の激しい中でのレースで〈Lumberjack〉がトップ、2位に〈WindWar〉と続き1レース目と順位が大きく入れ替わりました。1日に2レースの予定でしたが、翌日は風が吹かない予報のため、引き続き第3レースが行われました。
第3レースは、風が少し落ちた中で5レグのレースとなりました。1マークでトップに立ったのは〈LaReina〉徐々に後続艇を離し、そのままトップフィニッシュ。
2レースを終えてトップだった〈Falco〉は、最終レグで右海面を選びましたが、大きく順位を下げてしまい6位フィニッシュとなりました。初日の3レースを終えてトップは〈LaReina〉。これで上位5艇が2点差という混戦となりました。
22日は朝から風が弱く陸上待機となりました。12時15分にAPが降下され、海面に向かうも終始弱い風のためにレースを行う事はできませんでした。
◎上位5チームが大混戦。緊迫の最終レース
23日は海上の風が安定していなかったために陸上待機となりましたが、北の山に大きく綺麗な虹がかかり安定した北風が入ってきて出艇。一度のゼネラルリコールの後12時25分にスタート。時間的に最終レースとなりそうな状況でこのレースの勝者が今大会の勝者となる大事なレースとなりました。
1マークでトップに立ったのは〈LaReina〉、引き続き〈Falco〉が回航しました。2マークでC旗掲揚となり、先行艇は左海面を選択したがマークは元のマークより右に変更されておりオーバーセールとなり、手堅いコースを引いた〈Lumberjack〉が3マークでトップとなり〈LaReina〉〈Falco〉と続きました。フィニッシュでは〈LaReina〉が抜き返し、トップフィニッシュ。見事に優勝を決めました。
今年は新型コロナウイルスの影響で様々なレースが中止されましたが、感染対策に留意しながら今大会の開催をして頂いた運営スタッフの方に感謝いたします。
◎BOCCI AOYAMA TROPHY
日本ドラゴン協会では、2019年に逝去された故青山 篤さんのご功績を表敬するため、BOCCI AOYAMA TROPHYを作成しました。(文/日本ドラゴン協会会長 澤田 朗)
この賞は年間を通したドラゴンフリートの各レースではトップフィニッシュがなかった艇の中で、もっとも優秀な成績の艇に授与されます。
トロフィーは宮本商工による作品で純銀製、青山氏が最後に英国PETTICROWSで造船したドラゴンをモチーフにしています。
没落していた日本のドラゴンフリートを再興し、大変な情熱でフリートを牽引された青山さんのやさしい笑顔が今も目に浮かびます。
栄えある第1回目のBOCCI AOYAMA TROPHY はMART SPIRITチーム(土井良太オーナー)が受賞されました。
ドラゴンクラスは11月21日~23日の全日本選手権にて本年度のイベントを全て終了しました。2021年は3月27日~28日関西ヨットクラブスプリングレガッタからスタートします。ご興味ある方はぜひドラゴン協会のFacebookへご連絡ください。
- ドラゴン協会(Facebook)https://www.facebook.com/japandragons
- ドラゴン日本がシドニーへ遠征!パシフィックリム・インターポートレガッタhttps://bulkhead.jp/2019/12/70098/