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Audi NIPPON CUP 2020葉山オータムシリーズ・レポート

 10月17日〜18日の2日間、葉山マリーナヨットクラブ主催「Audi NIPPON CUP葉山オータムシリーズ」が開催されました。(レポート/Audi NIPPON CUP葉山シリーズ 実行委員会)

初日は大雨、2日目は秋晴れとなった相模湾で開催された2020年Audi NIPPON CUP

 例年は春と秋の2回おこなわれ、年間チャンピオンを競うシリーズレースですが、コロナ禍の今年はスプリングシリーズが中止となったため、オータムのみ、1年ぶりの開催となります。

 相模湾のレースは徐々に再開しつつあるものの、例年通りの参加艇が集まるのか予測が難しい状況の中、蓋を開けてみれば今回も32艇のエントリーがありました。

 また、開催にあたっては、「NIPPON CUP新型コロナウイルス感染症対策規定」のもと、毎朝の検温や健康状態の申告など感染予防対策も徹底しておこなわれました。

 大会初日は、本降りの雨に見舞われ、北寄りの強風でレガッタがスタートしました。今年もIRCクラスとワンデザインのMelges20クラスが設定され、IRCは更に軽排水量艇のハイパフォーマンス(HP)ディビジョンと、ディビジョンA・Bの3つのグループに分けて競います。

Melges20クラスのスタート。写真手前は優勝のTRINITY

 最初のスタートはMelges20クラスです。5年前に今の形でのNIPPON CUPを立ち上げた時、今後の盛り上がりが期待できるワンデザインクラスとして採用しましたが、年を追うごとに存在感を増すクラスとなり、今年は過去最大の9艇が集まりました。

 続いてIRCのHPディビジョン、最後にIRCのA、Bディビジョン18艇の一斉スタートです。この日は終日タフなコンディションが続き、トラブルに見舞われる艇もありましたが、順調に3レースが実施され、初日を終えました。

 翌2日目は、前日の雨から一転、朝から富士山や伊豆大島、丹沢、箱根、天城の山々までがくっきりと見える気持ちの良い晴天となりました。北東の風もしっかり入り、葉山沖は、一年に一度あるか無いかというくらいの素晴らしいコンディションとなりました。

 終わってみれば2日間とも風に恵まれたシリーズとなりました。予定通り計5レースが実施され、うち3レースは6レグのコースで実施されました。葉山の風をお腹いっぱいに楽しんで頂けたならサイコーに嬉しいです。これだけのレグ数でスコアを纏めて走りきった艇は真の勝者と言えるのではないでしょうか。

 IRC ディビジョンHPの優勝は〈CENTURY FAST GP〉(GP 33 N/M)。2位と1ポイント差で逃げ切り、初優勝を飾りました。今回のディビジョンHPは参加艇こそ5艇と少なめでしたが、やはりキールボート界の花形であるハイパフォーマンスボートの迫力あるレースシーンは、今回もNIPPON CUPを華やかに彩りました。

IRC ディビジョンHP優勝の〈CENTURY FAST GP〉
全レースでトップを取り優勝した〈VOGUE〉
今年からKER 33に乗り換えて挑む〈APHROS〉

 同時スタートとなったディビジョンA、Bは、言わずもがなレーシングフリークたちのガチンコ対決です。古参チームも若手チームも百戦錬磨のクラブレーサーも一緒になって、熱いレースが展開されました。

 ディビジョンAは11艇の参加で最大フリートを形成する中、〈VOGUE〉(JND 36)が全レースでトップを取り圧勝しました。ディビジョンBは新艇KER 33で乗り込んだ〈APHROS〉が終始快走し、優勝を勝ち取りました。

 Melges20クラスは、ロンドン五輪470代表、原田選手を擁する〈TRINITY〉が、2位以下を大きく引き離して優勝を飾りました。

 他のチームの乗り手も錚々たる顔ぶれで、実績あるオリンピアンや来たる東京五輪代表選手に加え、パリ五輪を目指して鎬を削る若いセーラーが数多く参加し、ハイレベルなレースが展開されました。

 運営は、今年もオール葉山として全てクラブメンバーの手でおこないました。相模湾特有の水深の深さ(スタートエリアは水深60m超、アンカーラインは200m弱!)で、テンポよく運営するには毎回苦労します。

 今回、JSAFレースマネジメント講習でのアドバイスを参考に、全てのマークのアンカーを新調し、ダンフォースから唐人アンカーに置き換えました。これは非常に効果的で、今後もエキスパートの知見を取り入れながら、よりスマートな運営を目指してブラッシュアップしていきたいと思います。

 また、今年も多くのスポンサーに支えられレースを実施することができました。レースのクオリティーを確保した上で、ギャラリーに向けた「魅せるレース」も意識していきたいところです。

 今回は2日目に観覧艇の運航をしましたが、コンディションに恵まれたおかげで、観覧艇の目の前で豪快なマーク回航が披露されるなど、海の上での非日常や華やかなレースシーンをお届けすることができました。

 コロナ禍での難しい状況で開催された今年のNIPPON CUP。いつものような賑やかなパーティーは開催できませんでしたが、海の上のレースは十分に熱い2日間となり、元気なベテランセーラーに混じって、若い世代が新しい風となって盛り上げた大会となりました。

 このNIPPON CUPをきっかけに、次世代のセーラーが、ミドルボートやビックボートの世界とシームレスにつながり、いずれオフショアの世界にも挑戦していくことを期待しています。

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