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世界で最も過酷なヴァンデ・グローブのルートを復習しよう!

 11月8日、今年世界でもっとも注目されているセーリングイベント「ヴァンデ・グローブ」がスタートします。ヴァンデ・グローブは、一人乗り・無寄港・無補給で世界一周する世界で最も過酷と呼ばれるヨットレースです。フランス西部のレ・サーブル・ドロンヌをスタートして大西洋を南下、東まわりで南氷洋をまわり、スタート地へ戻ります。(BHM編集部)

ヴァンデ・グローブのルート。世界一周レースなのでスタート地とフィニッシュ地は同じ。南氷洋ルートはレース中に出現する氷山の位置により、南下できる緯度がその都度変更されます(レース中の選手へ通達されます)
ヴァンデ・グローブのルート紹介動画

 今回の出場選手は33名。日本からは白石康次郎(DMG MORI セーリングチーム)が二度目の出場を果たします。ヴァンデ・グローブは、フランスで最も人気の高いヨットレースとして知られ、出場する選手たちは、スポーツ界のヒーローとしてメディアに登場します。

 バルクヘッドマガジン編集長は、前回2016-17年大会を取材しましたが、約1カ月前にビレッジ(スタート地のヨットハーバー)がオープンすると、毎日数千人のファンや子どもたちが訪れます。

 ビレッジ内は、ボートショー+アミューズメントパークのようで、休日ともなれば、ハーバー内は人で埋め尽くされ、さん橋が沈没しないか心配になるほどです。ビレッジに作られたヴァンデ・グローブ専用のテレビスタジオを見たときには、セーリングイベント規模の大きさに驚かされました。

 この背景には、ヴァンデ・グローブは、もともとヴァンデ県の地域活性化のイベントとして始まったもので、地元企業が積極的にスポンサードし、学校教育とも直結していることが挙げられます。子どもたちがレ・サーブル・ドロンヌを訪れるのは課外授業でもあるのです。

 白石選手の現地での人気は相当なもので、日本とは比較できないほど。大げさに言うわけではありませんが、ハーバーにいるとサインを求めるファンが列をなします。フランスの外洋ヨットレース熱が伝わっていきます。

 今年はコロナ禍での開催ということもあってイベントは縮小され、フランス政府の方針に基づき、1日の入場者が5000人に限定されるとのこと。それでも、これだけの人数が毎日訪れるのですから、世界最大規模のヨットレースであることが分かるでしょう。

◎ヴァンデ・グローブ・過去参加艇数
第1回 1989〜90年 13艇
第2回 1992〜93年 15艇
第3回 1996〜97年 15艇
第4回 2000〜01年 24艇
第5回 2004〜05年 20艇
第6回 2008〜09年 30艇
第7回 2012〜13年 20艇
第8回 2016〜17年 29艇
第9回 2020〜21年 33艇

◎ヴァンデ・グローブ 2020〜21 出場選手
Fabrice AMEDEO:NEWREST – ART & FENÊTRES
Romain ATTANASIO:PURE – BEST WESTERN
Alexia BARRIER:TSE – 4MYPLANET
Yannick BESTAVEN:MAÎTRE COQ IV
Jérémie BEYOU:CHARAL
Arnaud BOISSIÈRES:LA MIE CÂLINE – ARTISANS ARTIPÔLE
Louis BURTON:BUREAU VALLÉE 2
Didac COSTA:ONE PLANET ONE OCEAN
Manuel COUSIN:GROUPE SÉTIN
Clarisse CREMER:BANQUE POPULAIRE X
Charlie DALIN:APIVIA
Samantha DAVIES:INITIATIVES-CŒUR
Sébastien DESTREMAU:MERCI
Benjamin DUTREUX:OMIA – WATER FAMILY
Kevin ESCOFFIER:PRB
Clément GIRAUD:COMPAGNIE DU LIT / JILITI
Pip HARE:MEDALLIA
Boris HERRMANN:SEA EXPLORER – YACHT CLUB DE MONACO
Ari HUUSELA:STARK
Isabelle JOSCHKE:MACSF
Jean LE CAM:YES WE CAM !
Stéphane LE DIRAISON:TIME FOR OCEANS
Miranda MERRON:CAMPAGNE DE FRANCE
Giancarlo PEDOTE:PRYSMIAN GROUP
Alan ROURA:LA FABRIQUE
Thomas RUYANT:LINKEDOUT
Damien SEGUIN:GROUPE APICIL
Kojiro SHIRAISHI:DMG MORI
Sébastien SIMON:ARKEA – PAPREC
Maxime SOREL:V AND B – MAYENNE
Alex THOMSON:HUGO BOSS
Armel TRIPON:L’OCCITANE EN PROVENCE
Nicolas TROUSSEL:CORUM L’ÉPARGNE

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