ミドルボートが再開!関西ミドルボート選手権レポート
7月25、26日、兵庫県西宮沖で「関西ミドルボート選手権」が開催されました。この大会は今春予定されていた、春の関西ミドルボート選手権を日程変更しておこなわれたもので、キールボート種目の選手権大会としては新型コロナ以降、初の開催となります。大会実行委員会から届いたレポートを紹介します。(BHM編集部)
◎九州からの遠征艇もあり。22艇が集まった関西ミドルボート
本大会開催にあたり多くの方々にご協力を頂き感謝の極みです。「豪雨災害」の爪痕は全国的に拡大し、「新型コロナウィルス禍」は世界的に猛威を振るい、各地のヨットレースは中止が続出しました。(レポート/田中慎一 関西ミドルボート選手権実行委員会・会長代行、写真/山崎武敏)
本大会の当初開催日もコロナと豪雨に流され、中止を考えざるを得ない環境にありましたが、幾度となく繰り返された関係者協議は「延期」を選択し、7月25、26日に決定しました。しかし、底知れない感染症への恐怖で当日まで中止するかもしれない覚悟をしていました。
実行委員会を後押ししてくれたのは、エントリーの申請数でした。日を追うごとに数は増え、IRC・OPENを合わせ22艇のエントリーを受けたのです。その中に福岡小戸から300マイルを駆けつけて頂いた〈WindwardⅤ〉には一同感謝しております。
7月25日、定刻11時にIRC、オープンクラスが同時にスタート。南寄りの風12ノット、距離4.8マイル。スタートはこの上ないきれいなスタートでした。予想通り、このクラスには各地でも知られた「レースの雄」が混在していて高レベルの戦いとなりました。
強弱する風の中で、IRC Aクラス 〈SWING〉(Melges32)が、同型艇〈T Draconis〉を抑えてトップ。追随したX-35の2艇〈Natsuko〉は惜敗の3位。上位常連の〈Five Star〉は4位となりました。レース後半は風が落ちてしまい、約半分の7艇がDNFの結果に。
第2レースは、順調にスタートを切って各艇が上マークを回航。しかし、下マークへ向かう頃に風が落ち始め、本部艇はコース変更を決めました。風が大きく振れてマークの打ち替えを指示しましたが、その後、またしても風が振れてしまい、第2レースは止むなくノーレースとなりました。
翌26日は、1時間前倒しでスタートを決定しましたが、典型的な「梅雨」の空模様でレース海面は雨の無風状態です。海上待機を続ける各艇が雨に煙る灰色の中で漂うなか、14時に中止が決まりました。
※関西ミドルボートクラブでは、秋以降の大会予定されています。