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【東京五輪】2019年、これから始まる東京2020オリンピック日本代表選考(1)

 4年に一度開催されるオリンピック。みなさんご存知のように東京五輪セーリング競技は2020年夏に開催されます。これからオリンピックまで日本でワールドカップ、五輪テストイベント、世界選手権など多くの国際大会がおこなわれ、五輪本番を迎えることになります。(BHM編集部)


2018年デンマークで開催された世界選手権で日本470級男女が金銀メダルを獲得しました。photo by Junichi Hirai

 1月29日から2月3日までアメリカ・マイアミでワールドカップ(W杯)が開催されます。昨年、日本選手は世界選手権やアジア大会、W杯で大活躍しました。

 吉田 愛/吉岡美帆が470級世界選手権で金メダル、磯崎哲也/高柳 彬が銀メダルを獲得。アジア大会では4種目で金メダル、世界で開催されたW杯でも大量にメダルを獲得したことは記憶にあたらしく、日本セーリング界を大いに盛り上げてくれました。

 今年も日本選手が活躍してくれると予想します。ただ、わたしたちセーリングファンは、今年の国際大会は日本選手にとって『例年のそれとは違ってきている』ということを知っておくべきでしょう。

 なぜなら今年は東京2020オリンピック日本代表の選考がはじまるからです。種目によっては今年の夏に代表選手(代表候補選手)が決定します。日本代表決定までのプロセスを知っていると、より興味深く選手たちを応援できます。

 バルクヘッドマガジンでは、東京五輪の代表選考方法、選手たちの現状、そして東京以降のオリンピックについてを数回に分けて紹介したいと思います。


ジャカルタ・アジア大会では、吉田/吉岡、磯崎/高柳、土居愛実(レーザーラジアル)、古谷信玄/八山慎司(49er)が金メダルを獲得。photo by Junichi Hirai


2018年マルセイユW杯3位、470ワールド6位、江の島470全日本1位、江の島W杯1位(写真)の成績を残した岡田奎樹/外薗潤平。photo by Sachie Hamaya

オリンピックに出場するには、世界と同等の実力がなければならない

 みなさんの興味のひとつは「だれが日本代表になるのか?」という点ではないでしょうか。五輪に出場するには、厳しい選考を勝ち抜き、代表の権利を掴み取らなければなりません。代表になれるのは1種目につき1チーム/選手です。

東京2020オリンピック概要
開催日程:7月22日から8月9日
種目:33競技339種目(史上最多)
開会式:7月24日(金) 閉会式:8月9日(日)
セーリング競技概要
種目:10種目(470男女、レーザー男子、レーザーラジアル女子、RS:X男女、ナクラ17男女混合、49er男子、49erFX女子、フィン男子)
開催日程:2020年7月26日から8月5日
大会会場:江の島ヨットハーバー
※パラリンピックでセーリング競技は開催されません。

 まずは東京五輪セーリング競技の基本をおさらいしましょう。セーリング競技は10種目ありクラスごとに出場艇が異なります。セーリングは1種目/1カ国/1艇(選手・チーム)と決まっています。


東京2020セーリング競技の開催地となる江の島ヨットハーバー。普段使用している一般艇は関東近郊のハーバーに移動してもらい、オリンピック会場が整備されます。photo by Junichi Hirai

東京2020オリンピック・種目別出場艇数
男子 合計117艇/155選手
ウインドサーフィン RS:X級 25艇/25選手
一人乗り レーザー級 35艇/35選手
重量級一人乗り フィン級 19艇/19選手
二人乗り 470級 19艇/38選手
スキフ 49er級 19艇/38選手

女子 合計113艇/155選手
ウインドサーフィン RS:X級女子 27艇/27選手
一人乗り レーザーラジアル級 44艇/44選手
二人乗り 470級女子 21艇/42選手
スキフ 49erFX級 21艇/42選手

男女混合 20艇/40選手
マルチハル ナクラ17級 20艇/40選手

 近年のオリンピックでは選手の男女比を同じにする流れがあり、セーリングでも種目数は男子が多いながらも、選手数は同じになるように計画されています。そのため男女で同じ種目があるRS:X級や470級では、合計選手数を同じにするため、男子のほうが出場艇数が少なくなっています。

 開催国である日本は、すでに全種目で出場権利(開催地枠)がありますが、日本セーリング連盟は「出場国と同等の実力がない種目は出場を見合わせる」ことを発表しています。具体的には、2019年、2020年の世界選手権でオリンピック出場国数以内の成績を収めることが第一条件となります。

 日本代表の選考は、今年3月から種目(クラス)ごとにはじまります。2019年度はオリンピックを目指す選手にとって、正念場、天王山、大勝負となる年。

 次回のバルクヘッドマガジンでは、日本代表の具体的な選考方法について紹介したいと思います。

★★★★★ 重要ポイント ★★★★★
(1)五輪に出場するには、世界と同等の実力がなければならない
(2)2019年から日本代表選考がはじまり、早ければ夏に決まる

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