5月23〜27日まで、クロアチア・シベニクで「52スーパーシリーズ・セーリングウィーク・クロアチア」が開催されます。今季の52スーパーシリーズ（TP52クラス）は前年度と変わって、多くのアメリカズカップ関連セーラーが参入してきています。（BHM編集部）

クロアチア・シベルクで開幕した52スーパーシリーズ第1戦。12艇（うち新艇9艇）がエントリーしています

　次回2021年にニュージーランドで開催される第36回アメリカズカップでは、昨年度のアメリカズカップで採用されたフォイリング・カタマランから、フォイリング・モノハル（AC75）に変更されることがすでに発表されています。

　AC75のクラスルールは今年3月に発表され、またプラダカップ（ルイヴィトンカップに代わる予選シリーズ）と、アメリカズカップマッチの日程詳細は8月31日に発表される予定です（ちなみにエントリーの締切は6月30日です）。

　おおまかなスケジュールでは、新型AC75の第1号艇が2019年3月末日に進水することから、今年のアメリカズカップの流れは、他クラスや他種目でトレーニングし、チームの土台づくりがおこなわれていると見て良いでしょう。

　そこで、まだAC75のできあがっていない2018年は、アメリカズカップ選手のトレーニング艇として注目されるTP52による52スーパーシリーズが激戦区となっています。

　第36回アメリカズカップ挑戦者代表となるイタリアの〈ルナロッサ〉（シシリア・ヨットクラブ＝Circolo della Vela Sicili）は、ボーティン設計の最新艇をつくり、マックス・シレナを核にフランチェスコ・ブルーニをヘルムスマンにすえ、バスコ・バスコットがタクティシャンでシリーズに参戦することになりました。

　また、ソフトバンクチームジャパンで活躍したディーン・バーカー（NZL）は、ニューヨークヨットクラブからアメリカズカップに挑戦するとみられるチームに加盟して〈クァンタムレーシング〉のドライブを担当しています。

　さらにオリンピックレジェンドの、サンチャゴ・ランゲ（ARG）、ロバート・シェイド（BRA）も加わるなど、今年のスーパーシリーズはロックスター勢揃い、見どころ満載のグランプリレースとなっています。

　このなかで日本人セーラーも活躍する〈SLED〉は、2018年ボーティンデザインの新艇で挑戦。今年の52スーパーシリーズは盛り上がりそうです。クロアチア大会は27日まで開催されます。

ルナロッサがアメリカズカップに向けて本格始動しました。ルナロッサはプラダの最高経営責任者、パトリツィオ・ベルテッリがオーナーをつとめます

クロアチア・シベニク大会のプレビュー映像。TP52はマストを立てたまま貨物船に乗せて運ぶんですね

52スーパーシリーズ・クロアチア 参加艇
Alegre (USA/GBR), 2018 Botin
Azzurra (ARG/ITA), 2018 Botin
Gladiator (GBR), 2016 Botin
Luna Rossa (ITA), 2018 Botin
Onda (BRA), 2018 Botin
Paprec Recyclage (FRA), 2015 Vrolijk
Phoenix (RSA), 2018 Botin
Platoon (GER), 2018 Vrolijk
Provezza (TUR), 2018 Vrolijk
Quantum Racing (USA), 2018 Botin
Sled (USA), 2018 Botin
XIO Hurakan (ITA), 2013 Botin

2018年度52スーパーシリーズの予定
1. Sibenik 52 SUPER SERIES Sailing Week
May 23rd – 27th, Sibenik, Croatia

2. 52 SUPER SERIES Zadar Royal Cup
June 20th – 24th, Zadar, Croatia

3. ROLEX TP52 World Championship Cascais 2018
July 17th – 21st, Cascais, Portugal

4. Puerto Portals 52 SUPER SERIES Sailing Week
August 21st – 25th, Mallorca, Spain

5. 52 SUPER SERIES Valencia Sailing Week
September 18th – 22nd, Valencia, Spain

52 SUPER SERIES
http://www.52superseries.com/

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