全日本選手権+ハイスピードセーリングを体験。江の島49er全日本選手権
11月11、12日、江の島で「第16回全日本49erクラス選手権」が開催されました。49erクラスの国内の活動状況は、オリンピックを目標に活動する選手がほとんどで、選手数は多くありません。(BHM編集部)
本大会は10月に延期された全日本の仕切り直し。強風、ラフコンディションの2日間で、短時間ながらも満足の49erセーリングを楽しみました。photo by Junichi Hirai
東京五輪へ向けて活動を表明しているのは、今のところ古谷信玄/八山慎司(SPN)、高橋 稜/小泉維吹の2チームのみ。リオ五輪代表の牧野幸雄/高橋賢次(トヨタ自動車東日本)が第一線を退いたことで、ほぼ同じスタートラインに立つ新チームが競い合っています。
今回の全日本選手権では、49er級が5艇用意され、前年度優勝の古谷/八山に加え、現ナショナルチームの小泉維吹(早稲田大2年)、ベテラン格の牧野/高橋も別チームで出場。また、ナクラ17クラスで活動する飯束潮吹/畑山絵里(SPN)もトレーニングを兼ねて出場しました。
参加艇が少ないとはいえ、現役選手、過去の五輪選手が中心になって組織される49erクラス協会だけに、人手不足、準備不足を補う手際の良さが際立ちました。
レース委員長は、アテネ五輪の銅メダリスト、関一人(トヨタ自動車東日本)、さらにシドニー、アテネ五輪49er級代表の中村健次JSAFコーチが交代クルーを務め、オリンピック強化委員会が運営を手伝うという充実ぶりです。
49er全日本は、ほぼ全員が顔見知りのアットホームな雰囲気のなかで開始しました。初日はうねりの入る南西の中風、2日目も陸風の強風でおこなわれましたが、20分程度のレースは淡々と進行して全4レースを実施。古谷/八山が二連覇を飾りました。
また、本大会のトピックスは、全日本学生選手権を終えたばかりの大学生が3名参加したことです。早稲田大学ヨット部の岡田奎樹(4年)、深田龍介(4年)、松尾虎太郎(1年)が参加し、レース終了後に試乗して、パワフルなセーリングをたのしんでいました。
49erのようなハイスピードボートに興味を持っているセーラーは多いのではないでしょうか。メディアでは頻繁に目にする49er級ですが、実際に触れる機会はなかなかありません。
今回の全日本選手権では、出場5艇に対して、運営艇(RIB)5艇が海上へ。レース運営と同時に乗り換えクルーとして、各ボートに乗り込んで、代わる代わるに49erセーリングを体験していました。
艇種の特長からなかなか大規模なイベントになりにくい種目ですが、ヨットレースイベントのなかに体験セーリングを組み入れるアイデアは、そのクラスを知ってもらう良い機会だと思います。
ファンや仲間を増やしたいクラスは、体験セーリングを開催してみてはいかがでしょうか? 開催告知を希望するクラスの方は、ぜひバルクヘッドマガジンへ投稿してください。
古谷選手の選手宣誓でスタートした第16回全日本選手権。声をかければ全員に伝わる程度の参加選手数でアットホームな雰囲気でおこなわれました。photo by Junichi Hirai
レース当日、選手たちは江の島神社でお祓いをしてもらいに参拝。怪我がつきまうというスピードボートゆえに、安全にセーリングできるよう祈りました。49er全日本の恒例行事です。photo by Junichi Hirai
1964年江の島オリンピック聖火記念碑の前で参加者一同記念撮影。photo by Junichi Hirai
最高の風で2日間おこなわれた49er全日本。希望者を集めておこなわれた体験セーリングも盛り上がりました。photo by Junichi Hirai
普段はナクラ17で活動する飯束潮吹/畑山絵里。photo by Junichi Hirai
470全日本チャンピオンの岡田奎樹は、五輪代表の高橋賢次と乗って49er体験セーリング。器用に乗りこなしていましたが、「ちゃんと乗るには、もっと体力が必要です」とコメント。photo by Junichi Hirai
二連覇を決めた古谷/八山。今月から沖縄座間味で強風トレーニングの予定とのこと。photo by Junichi Hirai
リオ五輪までFXで活動した松苗選手と伊藤選手(東北大)の試乗。伊藤選手はジュリーで参加していましたが、「ジュリーも船の特性を知るのは大切なこと」と果敢に挑戦しました。photo by Junichi Hirai
ジュニア時代からの仲間でありライバル、小泉維吹(中)、松尾虎太郎(左)、岡田奎樹。今夏、大学生で470全日本を制した岡田は先週の全日本インカレでヨット部を引退。小泉は早稲田大に所属していますが、ヨット部とは別活動で49er級で五輪を目指しています。光高校出身の小泉と松尾は韓国アジア大会420級の代表チームです。photo by Junichi Hirai
49er全日本入賞者一同。乗り替わり有りのチーム成績は下記になります。photo by Junichi Hirai
====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ジャストヨット運送
ファーストマリーン
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ