【ワールドカップ】WCサンタンデール最終日。470級男子、市野・長谷川が総合5位へ
スペイン・サンタンデールで開催されているワールドカップ最終戦。6月11日の最終日は、朝から小雨の降るなか上位10艇によるメダルレースがおこなわれました。風はシフティーで強弱が激しく、レグごとに順位が大きく入れ替わる展開です。ラジアル級に出場した土居愛実は1上マークこそ9位で回航しますが、アップウインドレグでシフトをつかんで3位フィニッシュ。総合順位を7位へ上げました。(BHM編集部)
パンピングフラッグがあがった470級のダウンウインドは極めてアグレッシブに動きます。選手たちは「少しでも前に出よう」と必死です。photo by Junichi Hirai
日本から3チームが出場した470級男子もトリッキーな風のなかでおこなわれ、市野直毅/長谷川孝は最終ダウンウインドレグで風を掴んでビッグゲイン。2位フィニッシュを果たし、総合5位まで順位をあげました。
「予選は(外海の)波のある走りにくい海面で、途中からコースの組み立てをシンプルに考えるようにしてからいい結果が出せるようになりました。(最終的に5位になったが)単純によろこんでばかりいられません。ぼくたちは、もっと上を目指さなければならないし、これから五輪代表が決まるまで、気が休まることはないと思っています」(長谷川孝)
ワールドカップ最終戦の日本は、サンタンデールの不規則な風と波に翻弄され、特に470級男子はセーリングが安定していない印象を受けました。最終的に市野/長谷川が総合5位に入りましたが、トップランカーではない出場選手の顔ぶれをみると、このワールドカップは厳しい内容だったと言わざるを得ません。
次回の470級の戦いは、7月ギリシア・テッサロニキで開催される世界選手権です。世界選手権には、これまでワールドカップに出場していなかった、リオ五輪の各国代表選手も復帰レースとして出場します。ワールドで日本がどこまで戦えるのかが、2017年度前半の活動の判断材料になるでしょう。
また、世界を転戦するワールドカップの次回は、10月蒲郡大会となります。日本で初開催されるワールドカップにどんな選手が登場するのか? また、日本でどのような盛り上がりを見せるのか、いまから楽しみです。
ワールドカップシリーズ最終戦・サンタンデール 最終成績
470級男子 参加14艇
1. GRE Panagiotis Mantis / Pavlos Kagialis 36.00p
2. AUT David Bargehr / Lukas Mahr 42.00p
3. ITA Giacomo FERRARI / Giulio CALABRO 43.6P
5. 市野直毅/長谷川孝 60.0p
8. 今村 亮/外薗潤平 77.00p
9. 磯崎哲也/高柳 彬 77.0p
11. 小泉颯作/野田友哉 91.0p
レーザーラジアル級 参加25艇
1. BEL Evi van ACKER 43.0p
2. GRE Vasileia KARACHALIOU 65.0p
3. URU Dolores MOREIRA FRASCHINI 66.0p
7. 土居愛実 83.0p
49erFX級 参加15艇
1. BRA Martine SOFFIATTI GRAEL / Kahena KUNZE 43.0p
2. GBR Charlotte DOBSON / Saskia TIDEY 50.0p
3. FRA Lili SEBESI / Albane DUBOIS 57.0p
9. 波多江慶/板倉広佳 117.0p
RS:X級男子 参加17艇
1. NED Kiran BADLOE 36.0p
2. FRA Louis GIARD 54.0p
3. ISR Shahar ZUBARI 56.0p
12. 富澤 慎 111.0p
RS:X級女子 参加19艇
1. BRA Patricia FREITAS 39.0p
2. CHN Yunxiu LU 47.0p
3. RUS Stefania ELFUTINA 67.0p
16. 伊勢田愛 154.0p
ラジアル級のメダルレーススタート。土居愛実は3位フィニッシュで8位から7位へ順位をあげました。photo by Junichi Hirai
ラジアル級優勝のEvi van ACKER(BEL)。リオ五輪では汚れた海水で体調を崩して本領発揮できず。東京五輪で金メダルを目指します。photo by Junichi Hirai
どの大会でもトップ10以内常連になってきた土居愛実。今回の遠征ではオランダ・メデンブリック、サンタンデールを転戦。ワールドカップ後は国内トレーニングをおこないます。photo by Junichi Hirai
メダルレース10艇中、日本3艇は国別最高の出場数です。しかし全14艇しか出場していないことを踏まえると楽観できる結果ではありません。photo by Junichi Hirai
総合5位の市野直毅/長谷川孝。ワールドカップは、全メダルレースがYOUTUBEでライブ中継され、SAP社の解析システムにより、GPSトラッキングによる全レース、全選手のセーリングデータが詳細に公開されています。日本選手がどんなコースや走りをしていたのか、こちらをチェックしてみてください。photo by Junichi Hirai
女子優勝のHannah MILLS / Eilidh McINTYRE(GBR)。photo by Junichi Hirai
最終日は終日風弱く雨。観客席では、傘をさしてフィン級のメダルレースを観戦するファンもいました。photo by Junichi Hirai
総合8位、今村 亮/外薗潤平。photo by Junichi Hirai
ワールドカップ最終戦、470男子金メダルのギリシアチーム。photo by Junichi Hirai
総合9位、磯崎哲也/高柳 彬。photo by Junichi Hirai
メインスポンサーを探しながら地道に活動する市野/長谷川。実力をつけて成績を出すことが一番のアピールです。photo by Junichi Hirai
夕方7時開始(まだ明るい)の閉会式を前に会場がにぎやかになってきました。photo by Junichi Hirai
ワールドカップでは珍しい大掛かりなステージでおこなわれた表彰セレモニー。ステージでは毎日音楽ライブがおこなわれていました。photo by Junichi Hirai
====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ