470級男子、磯崎・高柳が暫定トップへ!プリンセスソフィア杯3日目
3月29日、スペイン・パルマ・デ・マヨルカで開催されている「プリンセスソフィア杯」3日目は、前日同様にシーブリーズを待って遅れて始まりました。本日より49er級、レーザー男女は、上位/下位フリートに振り分けられておこなわれます。レースは上位フリートが優先されるため、進行が遅れると下位フリートはその影響を受けることになり…。本日の49er級シルバーフリートは、夜8時の日没時間までレースがおこなわれる、という肉体的にも精神的にも厳しい状況でおこなわれました。(BHM編集部)
大会3日目、1-2位で総合1位に立った磯崎/高柳。軽風域のボートスピードは顕著で、後続を引き離す横綱相撲を見せました。photo by Junichi Hirai
連日の軽風戦で、日本選手は上昇気流をつかみ大きくジャンプアップしました。470級男子の磯崎哲也/高柳 彬は、第5レースをトップフィニッシュ。さらに第6レースでも2位を取って暫定トップに急上昇です。フィニッシュ後のふたりに笑みがこぼれました。
磯崎/高柳の活躍は、プレスルームでも話題になりました。昨年までワールドカップ系五輪イベントに一度も出場していなかった無名のチームが、今年1月のW杯マイアミ大会でいきなり銀メダル。さらにプリンセスソフィア杯では、リオ五輪銀メダルのギリシア、実力派のアメリカを抑えてトップに立っているのですから、海外メディアが驚くのも無理はありません。
日本経済大出身の磯崎哲也(24歳)は、スキッパーでもクルーでも活躍してきた日本では珍しいマルチセーラーです。オプティミスト時代は、日本代表としてアジア大会(カタール)に出場。福岡第一高、日本経済大時代は、主にリオ五輪代表の先輩、土居一斗のクルーとして、インターハイ、インカレ、ユニバーシアード、470級ジュニアワールド等で活躍しました。舵を持ったのは大学2年の後半からで、2012年に高松でおこなわれた470全日本で「(スキッパーは)OP以来なんです」と話したのを覚えています。
磯崎/高柳は、この冬、沖縄座間味で長期間おこなわれた470強化合宿を経て、プリンセスソフィア杯に挑みます。座間味トレーニングが今回の走りに大きく影響しているようで、特にトラピーズ風域のボートスピードが向上しているとのこと。後半戦の戦いも注目されます。
6レースを終えて予選の終わった470級は、(本大会で採用されているテスト版レースフォーマットにより)大会4日目から上位20艇による準決勝となります。日本は、磯崎哲也/高柳 彬、今村 亮/外薗潤平(15位)、市野直毅/長谷川孝(18位)、女子のMarina GALLEGO / 吉岡美帆(10位)が進出。最終日の470級は上位8艇だけの決勝戦がおこなわれます。
レーザー男子(左から樋口 碧、瀬川和正、北村勇一朗)。2月始めから約2カ月続いた海外レーザー修行も終盤。本大会では樋口、瀬川がゴールドフリートに進出。樋口は第6レースで上マークトップ回航、2位フィニッシュの快挙を成し遂げました。「この大会は、キプロス、クロアチアから続いている遠征の最後です。スピードがよくなっているのを感じています。このイメージを忘れず後半戦を戦いたい」(樋口)。photo by Junichi Hirai
上位で上マークへ迫る磯崎哲也/高柳 彬(手前)と今村 亮/外薗潤平。日本は準決勝(20位以内)に、470男子参加国で最も多い3艇が進出します。photo by Junichi Hirai
磯崎哲也、高柳 彬。高柳(写真右)は昨年のドイツ・キールで開催された2016年470級ジュニアワールドで銅メダルを獲得。日経大ヨット部と並行して五輪活動を続けています。photo by Junichi Hirai
不安定な軽風戦に苦戦、リオ五輪RS:X級代表の伊勢田愛。後半戦はシルバーフリートで戦います。photo by Junichi Hirai
「ボートスピードというよりレースの組み立て方ができていない。悪い部分は分かっていて、今年はレース出場数を増やすことで感覚を取り戻したい」。土居愛実は現在31位。photo by Junichi Hirai
これから約2カ月、スペイン、フランスで集中トレーニングで技術向上を目指すというRS:X級女子の小嶺恵美。髪をばっさり切って長期遠征に備えます。photo by Junichi Hirai
49er級の帰着は午後8時すぎ。夏時間に変更されたばかりで日没時間が遅くなったこともありますが、日が暮れかけてもレースが普通におこなわれます。日本では考えられませんが、海外ではよくあることです。photo by Junichi Hirai
プリンセスソフィア杯 3日目ダイジェスト。映像提供/レイラインメディア
プリンセスソフィア杯大会3日目 公式デイリー映像
第48回プリンセスソフィア杯 3日目成績
470級男子 参加56艇
1. 磯崎哲也/高柳 彬 16p
2. RUS Pavel SOZYKIN / Denis GRIBANOV 18
3. USA Stu MCNAY / Dave HUGHES 18p
15. 今村 亮/外薗潤平 41p
18. 市野直毅/長谷川孝 46p
24. 小泉颯作/野田友哉 56p
470級女子 参加42艇
1. CHN Mengxi WEI / Yani XU 10p
2. NED Afrodite ZEGERS / Anneloes VAN VEEN 13p
3. ESP Silvia MAS DEPARES / Patricia CANTERO 13p
10. Marina GALLEGO / 吉岡美帆 28p
レーザーラジアル級女子 参加84艇
1. FIN Tuula TENKANEN 17p
3. NED Maxime JONKER 23p
2. GBR Alison YOUNG 19p
31. 土居愛実 87p
レーザー級男子 参加134艇
1. ESP Joel RODRIGUEZ 10p
2. ITA Francesco MARRAI 17p
3. GBR Lorenzo Brando CHIAVARINI 20p
36. 樋口 碧 78p
46. 瀬川和正 91p
68. 北村勇一朗 92p
49er級男子 参加59艇
1. GBR James PETERS / Fynn STERRITT 29p
2. ESP Diego BOTIN LE CHEVER / Iago LOPEZ MARRA 40p
3. ARG Yago LANGE / Klaus LANGE 46
43. 古谷信玄/八山慎司 133p
49erFX女子 参加30艇
1. GER Victoria JURCZOK / Anika LORENZ 25p
2. SIN Kimberly LIM / Cecilia LOW 43p
3. NOR Helene NÆSS / Marie RØNNINGEN 46p
13. 山崎アンナ/高野芹奈 102p
RS:X級女子 参加58艇
1. ESP Marina ALABAU 10p
2. POL Zofia NOCETI-KLEPACKA 12p
3. RUS Stefania ELFUTINA 13p
36. 伊勢田愛 79p
41. 小嶺恵美 87p
RS:X級男子 参加96艇
1. POL Pawel TARNOWSKI 15p
2. ISR Shahar Zubari ZUBARI 16p
3. ESP Ivan PASTOR LAFUENTE 16p
76. 倉持大也 157p
83. 池田健星 170p
◎48 Trofeo Princesa Sofia IBEROSTAR
http://www.trofeoprincesasofia.org
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