続々と大西洋へ。ヴァンデ・グローブ全レース艇がケープホーンを回航
Armel Le Cléac’h〈Banque Populaire VIII〉により更新された大会記録(74日3時間35分46秒)に盛り上がる世界一周ヴァンデ・グローブ。1月29日現在、6選手がフィニッシュ。残り12艇がレ・サーブル=ドロンヌ(仏)へ向けて戦いを続けています。スタートして84日が過ぎた時点でフィニッシュした選手は、次の通りです。
(BHM編集部)
同日にフィニッシュした3人。左からYann Elies(5位)、Jean-Pierre Dick(4位)、Jean Le Cam(6位)。photo by Vincent Curutchet / DPPI / Vendee Globe
1. Armel Le Cléac’h(FRA) 74日3時間35分46秒…記録更新
2. Alex Thomson(GBR)74日19時間35分15秒
3. Jérémie Beyou(FRA)78日6時間38分40秒
4. Jean-Pierre Dick(FRA)80日1時間45分45秒
5. Yann Eliès(FRA)80日3時間11分9秒
6. Jean Le Cam(FRA)80日4時間41分54秒
参考までに前大会(2012-13年)記録は78日2時間16分40秒。前々回(2008-09年)は84日3時間9分8秒です。トップ2艇は前回記録を越え、トップ5艇は前々回の記録を越える好成績を残しました。セーリングによる世界一周が、あきらかに短縮されているのが分かります。
記録が更新される理由を考えると、レースコンディションはもちろん、船の進化によるところが大きいのは間違いありません。フィニッシュした上位4艇がハイドロフォイル艇(水中翼艇)です。
優勝のArmel Le Cléac’hは、世界一周の平均速度が15.4ノットという驚くべき数値を残しました。爆発的なスピードを生み出すハイドロフォイルは、今後、外洋ヨットレースでも主役となっていくと予想されます。
レース艇はフィニッシュラインへ続々と向かっています。1月29日、最後尾を走る〈TechnoFirst – faceOcean〉Sébastien Destremau(FRA・52歳)が、南アメリカ大陸最南端・ケープホーンを回航したことで全レース艇が大西洋に入りました。
「こうしたセーリングは、私のこれまでやってきたものとは違う。ケープホーンは目標ではなかったのです。でも、いま50マイルの距離にいることが信じられません。レ・サーブル=ドロンヌを出港して、いまここにいることが奇妙に思えます。夢を見ているんじゃないだろうか。最高にしあわせです。さあ、レ・サーブル=ドロンヌへ戻るよ。チームや家族、メッセージをくれているみんなに感謝します」(Sébastien Destremau)
3位フィニッシュしたJeremie Beyou。photo by Olivier Blanchet / DPPI / Vendee Globe
Sebastien Josse〈Edmond de Rothschild〉のフォイル。残念ながらフォイル故障によりリタイアしました。photo by Sebastien Josse
Sébastien Destremauと〈TechnoFirst – faceOcean〉。photo by Vincent Curutchet / DPPI / Vendée Globe
1月29日、南アメリカ南端・ケープホーンに到着したSébastien Destremau
◎Vendée Globe
http://www.vendeeglobe.org/
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