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快挙、岡田・木村、金メダル獲得!ドイツ470級ジュニア世界選手権最終日

 6月26日、日本ヨット史にあらたな歴史が刻まれました。岡田奎樹/木村直矢の金メダル獲得は、これまで日本が成し得なかった記録であり、オリンピックへ向けて大きな弾みとなるでしょう。(BHM編集部)

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ジュニアワールド優勝で優勝を決めた岡田/木村。両選手とも大学3年生です。photo by segel-bilder.de

 折しも、先週末は全国で高校、大学の大会が開催されていたので、ドイツで活躍してる選手の話題になったのではないでしょうか。高山大智/高柳 彬の逆転総合3位も見ごたえある内容でした。このニュースが全国にひろがり、お互いを刺激しあえたら素晴らしいと思います。

 早稲田大3年の岡田奎樹は、ジュニア時代は福岡、大分で活動し、2010年のマレーシアOP級世界選手権で日本最高順位となる銅メダルを獲得。その後、唐津西高、早稲田大へと進み、数々のタイトルを取り、またユースワールド、アジア大会などの国際大会にも日本代表として出場し、同世代の牽引役をつとめてきました。

 霞ヶ浦高から日本大へ進んだ木村直矢(3年)は、日本大1年からレギュラーで活躍し、昨年の470級全日本選手権では岡田と組んで出場。総合6位入賞を果たし、ジュニアワールドの出場権を獲得。今春、スペインで開催されたプリンセスソフィア杯、ヨーロッパ選手権には高山大智と出場し、はじめての海外遠征を経験しました。

 岡田/木村は大会初日にトップに立ち、大会2日目にドイツに首位をゆずるも、大会3日目に逆転してトップに返り咲き、2位に11点差をつけてメダルレースに進出。最終メダルレースでは風のシフトにより、順位が入れ替わりましたが、落ち着いた戦略で6位フィニッシュで金メダルを獲得しました。

 また、選手と同じく世界一になる目標を掲げ、ダブルハンド種目のユース強化に専念してきた中村健一JSAFコーチも、大役を果たすことができて感無量でしょう。ロンドン五輪以降、ユース強化のために過密、かつ地道にトレーニングを続けてきました。ユース強化に関して言えば、ようやく「実になってきた」という印象があります。

 ユースの成長なくしてシニアの活躍はありえません。いまユース育成の核となっているのは、高校、大学のクラブ活動です。2015年から420級がインターハイ種目、国体少年種目に採用されたことは、今後も重要なポイントになるでしょう。

 470級は、420級のステップアップ艇種です。昨年、420で世界チャンピオンが誕生し(2015年唐津420ワールドで高山/中野が優勝)、今回、470ジュニアで岡田/木村が金メダルを獲得しました。これで、オリンピックで金メダルを獲るというストーリーができあがったことになります。

 しかし、現時点の日本470シニアの実力は、ワールドカップや世界選手権の結果があらわしているように、世界の頂点で戦うには力不足なのも事実です。今回のジュニアワールドの金メダルは日本にとってジャンプアップのチャンスと、いくつかのヒントを与えてくれたように思えます。

 岡田奎樹、木村直矢、金メダルおめでとう! さあ、彼らの快挙をたたえ、この追い風を受けて、リオ五輪、そして東京五輪に向かいましょう!

※2017年470級ジュニア世界選手権は日本で開催される予定です。

2016年ドイツ470ジュニア世界選手権 最終成績
男子 参加50艇
1. JPN 岡田奎樹/木村直矢(早稲田大/日本大)52.0p
2. ESP David CHARLES / Alex CHARLES 55.0p
3. JPN 高山大智/高柳 彬(ヤマハ発動機/日本経済大)64.0p
4. FRA Guillaume PIROUELLE / Valentin SIPAN 67.0p
5. ITA Giacomo FERRARI / Giulio CALABRO 71.0p
6. ISR Maor ABU / Yoav ROOZ 76.0p
7. GER Malte WINKEL / Matti CIPRA 78.0p
8. FRA Hippolyte MACHETTI / Sidoine DANTES 83.0p
9. HUN Balazs GYAPJAS / Zsombor GYAPJAS 86.0p
10. FRA Thomas PONTHIEU / Quentin PATURLE 96.0p
17. JPN 小泉颯作/光森慎之介(トヨタ自動車東日本/関西学院大)

女子 参加31艇
1. ESP Silvia Mas DEPARES / Paula Barcelo MARTIN 44.0p
2. FRA Marina LEFORT / Lara GRANIER 66.0p
3. GRE Maria BOZI / Rafailina KLONARIDOU 69.0p
14. 林 優季/木村沙耶佳(明海大)
17. 田中美紗樹/永松瀬羅(早稲田大)

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6位から3位へアップした高山/高柳。劇的な展開で銅メダルを獲得しました。高山はヤマハ発動機/日本大所属、高柳は日本経済大ヨット部です。今春、欧州遠征用に購入した自艇でジュニアワールドへ挑みました。photo by segel-bilder.de

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メダルセレモニー後の日本選手。左から、木村、岡田、高柳、高山。photo by K.Nakamura / JSAF


470メダルレースダイジェスト

◎470級ジュニア世界選手権公式(ニュース、成績等)
http://2016juniorworlds.470.org/

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