イギリス逆転優勝!土居は総合9位に。レーザーラジアル世界選手権
4月20日、「レーザーラジアル級女子世界選手権」最終日。メキシコ・プエルトバヤルタに青空と風が戻ってきました。午前中の風待ち後、シーブリーズがしっかり入るのを待って出艇。15ノット前後の風のなか、最終2レースをおこないました。(BHM編集部)
8位で進んだ土居愛実は、好スタートを切ったものの第1上マークを10番台前半で回航。2レースとも追いあげることができず、13-15位でフィニッシュし、総合9位で終えました。決勝シリーズに入ってからの土居は、1マークまでを10番台前半で回航することが多く、ファーストレグの展開に課題が残りそうです。
「風があがってくるとスピードで走り負けてなくても、まわりを見なくなる。見るだけの余裕がない。だから、いつも2上で順位を落としている。きょうはオーバーパワーのコンディションでした。まわりを見る体力が足りない。ただ、ボートスピードは(事前の)リオ合宿の成果が出ています。スピードで負けることはありません。ラジアルはトップ5ぐらいの選手が、いつも僅差で戦っています。リオ五輪までにこの中に入るようになります!」(土居愛実)
昨年10月の世界選手権で8位、2月ヨーロッパ選手権で7位、そして本世界選手権で9位を獲得。連続して10位以内に入る実力を身につけたことは明白ですが、取材をしていた編集長は彼女の高いモチベーションを感じました。これは、レーザーラジアル級の特長かもしれませんが、彼女が言うトップ5に入る選手は、みな強烈な個性と負けん気のオーラを放っています。
最終レースでは1位にペイジ・ライリー(USA)がアリソン・ヤング(GBR)に、わずか1点差で逆転負けしてしまう白熱のレースになりました。フィニッシュ後のペイジ・ライリーは、負けた悔しさから湾内に響き渡るほど叫んでいました。
これは例のひとつですが、ラジアルのトップ選手はお互いを意識する気持ちが高く、特にロンドン五輪から続いているベテラン勢の戦いは見ていて怖くなるほどです。
このトップグループに入るためには、技術はもちろん、強靭な精神力が必要です。タフでなければ、この戦いに勝ち残ることはできないでしょう。レーザー級はストイックな種目と言われていますが、ラジアル級は最たる種目だと感じました。たぶんに、これは「女子の戦い」という部分が影響していると思われます。
土居愛実は、日本がこれまで知りえなかった世界で戦っていることは間違いありません。リオ五輪までの成長、そしてオリンピック本番の彼女の走りを楽しみにしたいと思います。
◎レーザーラジアル級女子世界選手権 最終成績 参加71艇
1. Alison Young GBR 42.0p
2. Paige Railey USA 43.0p
3. Anne-Marie Rindom DEN 50.0p
4. Marit Bouwmeester NED 54.0p
5. Gintare Volungeviciute Scheidt LTU 68.0p
6. Erika Reineke USA 84.0p
7. Lijia Xu CHN 90.0p
8. Nazli Cagla Donertas TUR 98.0p
9. 土居愛実 JPN 101.0p
10. Brenda Bowskill CAN 109.0p
◎Laser Radial Women’s World Championship 2016
http://laserworlds2016.org/
レーザーラジアルワールド最終日ダイジェスト映像
====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ポール・スチュアート
ジャストヨット運送
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ