スター選手がトップ10に勢揃い。レーザーラジアル世界選手権5日目
4月18日、メキシコ「レーザーラジアル級女子世界選手権」5日目。世界選手権は後半戦、決勝フリートに入り、土居愛実は上位グループのゴールドフリートで戦います。大会5日目は2レースおこなわれ、総合7位を保守するに留まりました。また、トップはオランダのマリット・ボウミスタからイギリスのアリソン・ヤングに交代しました。(BHM編集部)
風向が安定せず、約2時間の海上待機後、第1レースは7ノット程度でスタートましたが、風が大きく右へと振ってしまい、一部の上位選手が大きく崩します。第2レースでは風が13ノットまであがり、本シリーズで最もエキサイティングな内容となりました。
決勝シリーズが始まり、上位の顔ぶれはほぼ固まりました。トップ10を冷静にみてみると、ほとんどの選手がロンドン五輪の代表選手なのが分かります。6位のカナダ、9位のアメリカが新世代といえますが、レーザーラジアル界でも「4年以上の継続活動組」が元気です。
反対に、アイルランドのアナリース・マーフィ(ロンドン五輪4位)や中国のドンシャン・チャン(アジア大会1位)ら実力選手が、シルバーフリート落ち(予選落ち)していることから、ボーダーライン上では実力差の少ないシビアな戦いがおこなわれているのが分かります。
以前バルクヘッドマガジンのコラムで書きましたが、いまのオリンピックは、選手のプロ化が進んでいるために、4年間で結果を出すことがむずかしくなっています。これは、リオ五輪から新採用される49erFX級、ナクラ17級以外の全ての種目にあてはまることです。逆説的に言えば、49erFX級、ナクラ17級は、ロンドン後、全員が同じスタートラインで始められたという点で、他クラスに比べてチャンス種目だったといえます。
ヨットレースは風(自然)に左右される競技と言われています。しかし、メダルを狙う選手は、どんな状況になっても勝てるための、独自のスタイルを追求し、ストイックなトレーニングを積んでいます。これを4年以上を費やすのですから、肉体的にも精神的にもタフでなければできません。
日本は土居の活躍があり、いま国際大会で上位で戦う力を身に着けています。残念なのは、本ワールドに日本から彼女しか出場していないこと。これは日本セーリング連盟が、東京五輪の後のことを想定していないからかもしれません(東京五輪の戦いはすでに始まっているので)。各国では、2016年の世界選手権に2024年のオリンピックを狙う次世代選手が出場しています。
レーザーラジアル世界選手権は20日まで開催されます。残り2日間の土居愛実の戦いに注目しましょう。
◎レーザーラジアル級女子世界選手権 大会5日目成績 参加71艇
1. Alison Young GBR 27.0p
2. Marit Bouwmeester NED 28.0p
3. Paige Railey USA 33.0p
4. Gintare Volungeviciute Scheidt LTU 34.0p
5. Anne-Marie Rindom DEN 37.0p
6. Brenda Bowskill CAN 54.0p
7. 土居愛実 JPN 58.0p
8. Lijia Xu CHN 63.0p
9. Erika Reineke USA 66.0p
10. Sara Winther NZL 66.0p
◎Laser Radial Women’s World Championship 2016
http://laserworlds2016.org/
大会5日目ダイジェスト映像
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