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テストイベント終盤へ。470男女メダルレース出場を掛け明日予選最終日

 8月20日、リオデジャネイロで開催されている「リオ五輪テストイベント」も終盤を迎えようとしています。大会6日目はRS:X級男女のメダルレースが最もビーチから近い海面でおこなわれました。RS:X級男子は、前日までにダブルスコアの差をつけて快勝した中国、女子は同点だったポーランドを抑えてフランスが優勝を決めました。(BHM編集部)

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大会6日目トップフィニッシュを取り順位を総合9位へ上げた470級の土居一斗/今村公彦。photo by Junichi Hirai

 レース進行の遅れから1時間スタートを早めておこなわれた大会6日目は、朝から気持ちのよい南西風が吹き、全種目が規定のレース数を実施しました。昨年よりも気温が高いというリオは、日本の(暑い)初夏のように過ごしやすいものの、朝晩はかなり冷えます。また、レースは風が安定する午後からおこなわれるにも関わらず日没が早いので、予定通りにレースが実施できることはむずかしそうで、風待ちの時間も長くなり、選手の体調管理も重要な課題になりそうです。

 さて、リオの6海面は、大き分けると外海のアウトサイド(3海面)と内海のインサイド(3海面)にわかれます。アウトサイドの海面は非常に遠く、ボートでえい航して45分掛かります。本日アウトサイドのコパカバーナ沖では470級のレースがおこなわれました。風は当初15ノットありましたが、徐々に10ノット程度まで落ち、不規則な波が残るハンドリングのむずかしい海面でおこなわれました。

 男子の土居一斗/今村公彦(チームアビーム)は、第6レースをトップフィニッシュ。続くレースを7位、5位とシングル成績を連続で獲得し総合9位へ浮上。シリーズを通して上位で戦う場面が多く、風を読むのがむずかしいリオの海面で好調な走りを見せています。

「外海に出ても大きな風のシフトがあります。右、左の有利海面をとらえるのが鍵になりますが、今回はうまくいっているほう。きょうの最終レースは1上を3位でまわったけれど順位をキープできなかった。順位を落とす惜しいレースもあり、そのあたりは改善したい」(今村)

 女子の吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセホールディングス)は2度めのUFD(失格)になりながらも、成績は安定していて10位を保守しています。明日は470級の予選最終日で2レースが予定されています。470級男女ともメダルレースに残ることを期待したいと思います。

 予選最終日となった49er級の牧野幸雄/高橋賢次(トヨタ自動車東日本)は総合15位、ラジアル級の土居愛実(慶応大)はひとつ順位をあげて14位、49er級FXの松苗幸希/原田小夜子(ガルフネット)は18位で本大会を終えました。

 明日大会7日目は、49er級、49er級FX、レーザー級、レーザーラジアル級、ナクラ17級のメダルレースがおこなわれます。

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RS:X級男子優勝の中国のAichen Wang。メダルレース前に優勝を決めました。中国はニュージーランドの金メダリスト、トム・アシュレイがコーチについています。photo by Junichi Hirai

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女子優勝はフランスのCharline Picon。テストイベントの優勝は五輪本番へ向け大きな価値のあるものです。photo by Junichi Hirai

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RS:X級メダルレースの後におこなわれた49er級FX。右海面が有利となり、フリートはフラメンゴ公園のビーチぎりぎりまで伸ばします。photo by Junichi Hirai

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ラルスポットの多いレース海面となり、トップ艇団だけがブローに乗ってフィニッシュしたため松苗/原田は第9レースをDNF。このレースはトップ3艇以外がDNFとなりました。photo by Junichi Hirai

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レーザーラジアル級の首位は、ロバート・シェイド(BRA)の奥さんでもあるGintare Volungeviciute Scheidt(LTU)。photo by Junichi Hirai

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大会を14位で終えた土居愛実。第8レースを8位でフィニッシュするも目標のメダルレースには届きませんでした。photo by Junichi Hirai

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フィニッシュは2位。しかし、2度目のUFDで総合10位となった吉田/吉岡。「2回目の英語(失格)は痛いけれど、UFDの次のレースでも攻めるスタートができている。(失格を)引きずらずにレースできているのは良いことです」(吉田)photo by Junichi Hirai

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シュガーローフマウンテンを背景にスタートする470級男子。photo by Junichi Hirai

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建設中のマリーナの壁には完成図が張られています。五輪本番は立派なマリーナができあがりそうです。photo by Junichi Hirai

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コパカバーナ沖で開催された470級。photo by Junichi Hirai

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帰着後の土居/今村。リオに来て約1カ月。オーストラリアとの合同練習を経て大会に挑んでいます。テストイベントの後は、オーストラリアに遠征して再び合同練習に入ります。photo by Junichi Hirai

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レーザー級の帰着は5時すぎ。大会6日目も1日めいっぱいレースがおこなわれました。photo by Junichi Hirai

◎ISAF Aquece Rio International Sailing Regatta 2015
http://www.sailing.org/olympics/rio2016/home
◎Aquece Rio
http://www.aquecerio.com/

470級男子 参加22艇
1. CRO Sime Fantela / Igor Marenic 3-(7)-7-1-1-2-5-7 26.0p
2. AUS Mathew Belcher / William Ryan 1-6-8-7-(23)-3-1-1 27.0p
3. GBR Luke Patience / Elliot Willis 4-9-2-6-7-(11)-4-3 35.0p
9. JPN 土居一斗/今村公彦 11-5-5-(23)-14-1-7-5 48.0p

470級女子 参加18艇
1. GBR Hannah Mills / Saskia Clark 6-1-(11)-1-3-1-2-4 18.0p
2. USA Anne Haeger / Briana Provancha 2-2-3-6-2-3-3-(7) 21.0p
3. NZL Jo Aleh / Polly Powrie 4-(12)-5-9-11-8-1-1 39.0p
10. JPN 吉田 愛/吉岡美帆 (19)-10-6-4-14-4-19-6 63.0p

49er級男子 参加20艇
1. NZL Peter Burling / Blair Tuke 2-6-1-(12)-1-1-4-1-4-1 21.0p
2. AUT Nico Delle Karth / Nikolaus Resch 5-2-7-2-4-(11)-5-3-6-1 36.0p
3. GER Erik Heil / Thomas Ploessel 15-8-(18)-1-3-3-1-4-9-4 48.0p
15. JPN 牧野幸雄/高橋賢次 12-12-11-(14)-8-13-10-14-13-12 105.0p

49er級FX女子 参加19艇
1. ITA Giulia Conti / Francesca Clapcich 1-2-3-10-4-2-7-2-(20)-4 35.0p
2. BRA Martine Soffiatti Grael / Kahena Kunze (20)-3-2-2-3-1-6-11-2-14 44.0p
3. SWE Lisa Ericson / Hanna Klinga (18)-9-9-4-1-3-4-4-3-7 44.0p
18. JPN 松苗幸希/原田小夜子 17-(19)-16-17-11-13-8-13-(20)-16 130.0p

レーザーラジアル級女子 参加28艇
1. LTU Gintare Volungeviciute Scheidt 10-3-8-1-7-1-9-(29)-6 29.0p
2. BEL Evi Van Acker 15-13-4-4-4-(22)-2-2-3 47.0p
3. USA Paige Railey 13-1-(29)-2-8-3-6-7-8 48.0p
14. JPN 土居愛実 1-(21)-16-16-13-17-17-8-16 104.0p

RS:X級男子 参加28艇
1. CHN Aichen Wang 4-1-1-1-2-(5)-1-1-4-8 23.0p
2. GRE Byron Kokkalanis 7-(17)-6-2-6-1-10-4-2-4 42.0p
3. FRA Pierre Le Coq 1-6-5-3-3-(9)-5-8-1-14 46.0p
20. JPN 富澤 慎 20-19-19-(25)-20-25-15-16-5 139.0p

RS:X級女子 参加20艇
1. FRA Charline Picon 1-7-6-2-11-1-(13)-1-10 39.0p
2. POL Malgorzata Bialecka 3-2-3-5-4-8-4-(9)-18 47.0p
3. ESP Blanca Manchon 4-4-5-7-2-6-(21)-3-20 51.0p
16. JPN 須長由季 17-(20)-10-8-18-15-14-16 96.0p

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