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49er牧野/高橋、470吉田/吉岡、ワールドカップ・メダルレース進出!

 4月25日、イエールISAFワールドカップ4日目。オープニングシリーズ最終日は、朝から降り続く雨の中を出艇しました。470級男子はメダルレース進出ならず。女子の吉田 愛/吉岡美帆が8位で、また、49er級の牧野幸雄/高橋賢次が10位でメダルレース進出を決めました。(BHM編集部)

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オープニングシリーズ全12レースを終え、49er級の牧野/高橋がメダルレース進出を決めました。photo by Junichi Hirai

 前日15位だった49er級の牧野/高橋は、25-3-14位の成績で10位に浮上。強豪ひしめく49er級は、これまでワールドカップや世界選手権などでゴールドフリートは25艇に限定された戦いでした。上位40艇の戦いはイエールが初じめてとなり、トップを独走するニュージーランド以外は成績が安定しません。そのなかで、軽風を中心にシングル成績を決めた牧野/高橋は、ライバル艇が沈むのと逆に浮上しました。

「過去の自分たちの成績と上位選手の成績を徹底的に比較して、自分たちには強風で成績を落としているのが明確になりました。逆に軽風なら上位選手と変わりない。昨年のサンタンデール(世界選手権)から体重を増やし、強風対策を進めています。今回は軽風、といっても49er級はそこそこ吹いていましたが、強風の2日目をなんとか落とさなかったのが良かった。明日は吹く予報ですが、がんばります」(牧野幸雄)

 日本49erがワールドカップのメダルレースに出るのは、一昨年のマイアミ大会以来のこと。ただし、選手層は当時のマイアミとは格段に差があり、本大会でメダルレースに出ることは重要な価値があります。49er級は他の選手の成績を見ても安定させるのがむずかしく、牧野/高橋はトップの下のグループでもまれています。彼らにとって、ひとつ上のステージにあがることを期待させるメダルレース進出となりました。

 軽風から中風でおこなわれた470級男子は、途中上位で回航するシーンがあるものも、最終的に順位を下げる展開となりました。この結果からもワールドカップが非常にシビアな戦いであることがうかがわれます。松永/吉田は本日19-22位で総合15位、土居/今村は12-28位で総合17位で大会を終えました。

「リズムが悪かった。プランを考えてスタートのポジショニングを決めるべきなのに、風の傾向をつかめないままスタートしても、タックできなくなり行きたい海面にいけない。こうだろう、ああなるだろう、という経験が邪魔をしているのかもしれません。こうしたことをリセットして、風に対してコースを取る、という基本を見直したい」(吉田雄悟)

「パルマ(プリンセスソフィア杯)で6位、スプリングカップで8位、今回は順位を下げましたが、去年の今と比べると確実に成長しています。いまできる自分たちのセーリングだったと思います。必要なのは細かい部分で、フリートの流れに合わせきれない部分がありました。もう一段階上のステージにあがりたい。シリーズの立ち上がりがいつもよくないので、この辺も改善していきます」(今村公彦)

 さあ、ワールドカップ最終日のメダルレースには、49er級の牧野/高橋、470級女子の吉田/吉岡が出場します。メダルレースはISAFによるYOUTUBEライブ中継がおこなわれるとのこと。おたのしみに!

◎ISAF YouTube Channel
https://www.youtube.com/isafchannel/
◎ISAF SAILING WORLD CUP Hyeres
http://swc.ffvoile.fr/

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毎日3レース、シビアな戦いが続く牧野/高橋。49er級のリオ五輪国枠獲得となる大会は11月アルゼンチン世界選手権です。photo by Junichi Hirai

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脅威のスピードで迫るナクラ17級。現在トップはナクラ17のワールドチャンプ、ビリー・ベッソン/マリエ・リオウ(FRA)。photo by Junichi Hirai

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17位で終えた土居一斗/今村公彦。「メダルレースには出られませんでしたが、今回の内容は自分たちにとって上出来だったと思っています。3月からの遠征が一段落してやっと上位で戦える手応えを持てるようになりました」(土居)。5月はリオでトレーニング、ウェイマスのワールドカップに出場後、日本代表選考となるデンマーク・ヨーロッパ選手権へ挑みます。photo by Junichi Hirai

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首位のブラジルについで2番手で回航した吉田/吉岡。昨年のイエールではメダルレースに出られませんでした。彼女たちも成長しています。photo by Junichi Hirai

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ついに3位まで上がってきたベルチャー/ライアン(AUS)。ダウンウインドのスピードは敵なし。1位クロアチア、2位GBRと470界の3強が今回もメダル候補になりました。photo by Junichi Hirai

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スリーボンドの松永/吉田は15位。大きく崩したのはケースに巻き込まれてリタイアした初日のみ。ファーストレグで出遅れ、追い上げ型のレースが多くみられました。photo by Junichi Hirai

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49erFX級はブラジルのMartine Soffiatti Grael / Kahena Kunzeが首位に立ちました。上マークでは女子選手特有のエキサイトした攻防が繰り広げられます。僅差の戦いはおもしろく、これからオリンピック女子の花型種目になることを予感させます。photo by Junichi Hirai

ISAFセーリングワールドカップ・イエール大会・4日目成績
470級男子
1. CRO Sime Fantela / Igor Marenic 26.00p
2. GBR Luke Patience / Elliot Willis 51.00p
3. AUS Mathew Belcher / William Ryan 53.00p
15. 松永鉄也/吉田雄悟 106.00p
17. 土居一斗/今村公彦 109.00p

470級女子
1. BRA Fernanda Oliveira / Ana Luiza Barbachan 41.00p
2. GBR Hannah Mills / Saskia Clark 43.00p
3. FRA Camille Lecointre / Helene Defrance 46.00p
4. NZL Jo Aleh / Polly Powrie 47.00p
5. USA Anne Haeger / Briana Provancha 54.00p
6. GER Annika Bochmann / Marlene Steinherr 69.00p
7. POL Agnieszka Skrzypulec / Irmina Mrozek Gliszczynska 71.00p
8. 吉田 愛/吉岡美帆 74.00p
9. SUI Linda Fahrni / Maja Siegenthaler 83.00p
10. CHN Huimin Feng / Lizhu Huang 108.00p
39. 山口祥世/畑山絵里 209.00p

49er級
1. NZL Peter Burling / Blair Tuke 47.00p
2. AUS Nathan Outteridge / Iain Jensen 92.00p
3. AUS David Gilmour / Rhys Mara 132.00p
4. GER Erik Heil / Thomas Ploessel 140.00p
5. GBR John Pink / Stuart Bithell 152.00p
6. GER Justus Schmidt / Max Boehme 152.00p
7. GBR Dylan Fletcher-Scott / Alain Sign 152.00p
8. GBR James Peters / Fynn Sterritt 154.00p
9. POR JORGE LIMA / Jose Costa 170.00p
10. 牧野幸雄/高橋賢次 175.00p

レーザーラジアル級
1. BEL Evi Van Acker 25.00p
2. LTU Gintare Volungeviciute Scheidt 38.00p
3. DEN Anne-Marie Rindom 44.00p
23. 土居愛実 144.00p

RS:X級男子
1. FRA Pierre Le Coq 60.00p
2. GRE Byron Kokkalanis 75.00p
3. POL Piotr Myszka 77.00p
19. 富澤 慎 188.00

RS:X級女子
1. NED Lilian De Geus 88.00p
2. FRA Charline Picon 97.00p
3. BRA Patricia Freitas 98.00p
31. 須長由季 283.00p

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