メジャラーから見た「OP級ナショナルチーム選考」レポート
3月21〜24日まで江の島で開催された「OP級ナショナルチーム選考」で計測を担当された荒川渡さん(インターナショナルメジャラー)による大会レポートです。大会の流れを詳細に記録したレポートは一見の価値あり。40艇が参加した今年の選考では、ボートはウィナー製、セールはノースセール製が多かったようですね。広告規定や海上計測の段取りなども「なるほど」と勉強になります。レポートはPDFで制作されているので、ダウンロードしてお読み下さい。(BHM編集部)
OP級ナショナルチーム選考レポート(ダウンロードしてお読みください)
日本トップセーラーのOP時代の成績は?
ジュニアセーリングのOP級からは、数多くの五輪選手が巣立っています。先週、バルクヘッドマガジンが取材した「プリンセスソフィア杯」470級男子で優勝したアルゼンチンのルーカス・カラブレッセ(ロンドン五輪銅メダル)は、OP級のワールドチャンプです。2位のルーク・ペイシャンス(GBR。ロンドン五輪銀メダル)もOP出身。日本の松永鉄也も1992年全日本で優勝した経歴があります。
全日本や世界選手権で活躍した選手が、その後、トップセーラーに成長するのは予想できる流れですが、そればかりではありません。いま、日本でオリンピック活動している選手でOP全日本を制したのは松永選手ぐらいで、ほかはOP時代に脚光を浴びなかった選手がほとんどです。
オリンピックに二度出場した吉田 愛にOP時代の成績を聞いてみたところ「子供の頃、わたしは全然走らなかった。女子優勝したこともなくて、成績も覚えていません」と遠くを見るような目をしていました。ちなみに、吉田選手は、ISAFワールドカップの表彰台にあがった数少ない日本選手ですが、何回メダルを取ったのかも忘れてしまった、と言っていました。すごい。
また、土居一斗は「全日本は40位が最高だったと思います。何も考えないで走っていたけど、負けたことが漠然と悔しかった覚えがあります」とのこと(その隣で妹の土居愛実は「わたしは全日本3位になったことある。えへへ」とニコニコしていました)。北京五輪レーザー級日本代表で、レーザー級世界選手権で日本選手過去最高順位の記録を持つ飯島洋一(現JSAFオリ強コーチ)にしても「全日本OPは33位が最高、選考は14位だったかなぁ…」とのことです。
ジュニア時代の成績は大切であり、全日本やナショナルチーム選考は目標にする価値のあるものですが、結果がその後のセーリングを決定するものではありません。土居一斗のように勝てなかったこと、「悔しい」と感じたことが、セーリングを続け、上達させるエネルギーになるんだな、と思いました。
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