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神戸大、全レーストップで外洋学連日本一!

 ヨットの聖地葉山。この海で学生セーラーが熱い火花を散らした。レースの名は「ANIORU’S CUP(アニオールズカップ)」、大学日本一を決定するクルーザーヨットの全国大会である。(レポート・写真/日本外洋学生帆走連盟広報)

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学生外洋クルーザーヨット日本一を決めるアニオールズカップ。今年は5校が参加し、葉山を拠点にY30Sを使って実施された

 今年の出場は、慶應義塾大学、神戸大学、日本大学、防衛大学校、明治学院大学の5チームで、競技艇のY30Sを操り戦いに臨んだ。普段は各大学所有のヨットで活動しているが、同型艇を使ったワンデザインレースで純粋に各々の技術を競う。

 レース期間の3月5日から8日は、適度な風に恵まれ、まさしくレース日和であった。

 スタート、クローズホールドの走りは、どのチームも練習を積んでいるようで手堅くこなしていたが、毎年差が出る要素のひとつが下マーク回航。今年も例に漏れず、スピンの回収が早すぎる艇、逆に回収に時間が掛かってオーバーセールしてしまう艇と、クルーワークの鬼門となっていたようだ。慣れない艇で取り回しが身についていない面もあるだろうが、ぜひとも今後の課題として克服してほしい。

 そんななかでもミスをせず、確実なセーリングをしていたのが神戸大学だ。同校は、行われた8レースすべて1位という優秀な成績を収め、見事2015年大会の優勝を勝ち取った。

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優勝した神戸大学(上村直輝スキッパー)。8レースすべてトップはお見事。学校の敷地内に艇があるという好環境を生かして活動している

全日本の企画・運営は学生自身。外洋学連セーラー奮闘中!

 さて、出場校がレースを行う裏側ではもうひとつ、大会運営委員会の戦いが存在していた。このアニオールズカップは学生の大会であるが、その特徴のひとつに、大会の企画・運営も学生の手によって行われることがあげられる。この大会は、引退した4年生が後輩達のために用意する晴れ舞台でもあるのだ。

 今年、葉山で大会が開催された理由には、ヨットの聖地で日本大会を行うことで、後輩達の姿を世に知らしめたいという思いがある。ディンギーセーラーの大学生の数に比べ、クルーザーセーラーの数は極めて少ない。大会中も、レース海域付近には多くの学生ディンギーが出艇していたが、彼らに対しも「大学クルーザー団体」というアピールができていれば幸いだ。

 大会の主催団体である日本学生外洋帆走連盟は、各大学のクルーザーヨット団体により構成され、現在8大学が加盟している。多くの大学が部員の少なさに頭を悩ませているが、その意気は高い。部員数が60名を超える神戸大学を筆頭に、各大学が再び活発な活動をおこなっている。来年の大会では、さらに規模を拡大し、日本中の注目を集めてもらいたい。

 最後に、今大会の優勝校には、2015年秋にフランスで開催される「Student Yachtung World Cup(世界学生クルーザーヨット選手権)」および、2016年大学対抗&U25マッチへの出場権利が与えられる。そう、今回優勝した神戸大学の戦いは、これからがスタート。日本の学生が世界で活躍する、その結果に期待したい。

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日本外洋帆走連盟には、現在8大学が所属している。レースに長距離航海と、クルーザーならではのユニークな活動を行っている

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アニオールズカップ(全日本学生外洋ヨット選手権)2015成績表

◎アニオールズカップ2015公式ページ
http://anioruscup.jimdo.com/

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