26日よりマイアミ開幕。ISAFワールドカップ
1月26〜31日までアメリカ・マイアミで「ISAFセーリングワールドカップ・マイアミ大会」が開催されます。このワールドカップは、五輪種目のワールドサーキットで年間6戦が予定されています。昨年12月に開催された豪・メルボルン大会(セールメルボルン)が第1戦で、マイアミ大会は第2戦となる唯一のアメリカ大会になっています。(BHM編集部)
マイアミで開催されるワールドカップ。RS:X級の日本代表第一次選考になっています。写真は昨年開催されたRS:X級世界選手権(ISAFワールド)より。photo by Junichi Hirai
ISAFでは、オリンピックと直結するこのワールドカップを年間サーキットとして定着させたいようで、このうち青島大会とファイナルのアブダビ大会は賞金レースにもなっています。このワールドカップはかつてG1レースと呼ばれた国際大会がベースですが、前記した青島とアブダビが入ったことで、よりグローバルなイベントとして進化している、といえるかもしれません。
シンプルではないISAFワールドカップ
しかし、昨今のISAF五輪イベントは変更につぐ変更で「定まっていない」現状は否定できません。今年は、(基本的に)前出の6大会がランキングで選出されたトップセーラーだけで戦う出場数が制限される大会になりました(出場数は大会により異なります)。
そのため、昨年までワールドカップイベントになっていた3月スペイン・プリンセスソフィア杯、2年ほど前から欧州シリーズ(EUROSAF)に組み込まれた5月オランダ・デルタロイドレガッタは、ワールドカップの予選という位置づけになっています。この2大会は出場制限されません。選手たちは、次回のワールドカップ出場権利を得るため、上位成績を取ってランキングを上げたい、という意図があります。
五輪を目標に活動する関係者ならまだしも、バルクヘッドマガジン読者に毎年のように変更されるワールドカップを理解してもらうことは、とてもむずかしいと感じています。この混乱の原因は『ワールドカップがシンプルじゃない』こと。ワールドカップの現実は、オリンピック出場・メダル獲得を左右する重要なイベントで、世界で最もハイレベルなヨットレースのひとつです。しかし、一部の関係者以外に認知されていないのは紛れもない事実だと思います。
ひとつの現実の例として、毎回、巨費を投じておこなわれるワールドカップのメダルレース中継のリアルタイム閲覧数をチェックしてみてください。世界中に発信され、どこからでも閲覧できる中継を、どれだけの人が閲覧しているのか? きっと視聴者数の少なさに目を疑うでしょう。
五輪選手のトップが競うワールドカップを知らない人に伝えられなければ、ISAFが危惧する「五輪競技からの落選」が、悪い方向に動いていく可能性があります。現行のワールドカップ改革が、改良を求めた結果であることは想像できますが、現実には「理解しにくいイベント」になっているのは事実ではないでしょうか。セーリング競技を一般にひろめるためにも、ワールドカップの仕組みの改善を希望します。
◎2015 ISAFセーリングワールドカップ
第1戦 オーストラリア・メルボルン 12/7〜14
第2戦 アメリカ・マイアミ 1/25〜31
第3戦 フランス・イエール 4/20〜26
第4戦 イギリス・ウェイマス&ポートランド 6/8〜14
第5戦 中国・青島 9/14〜20
ファイナル UAE・アブダビ 10/27〜11/1
RS:X級男子、リオ五輪日本代表の第一次選考
2016年8月、ブラジル・リオデジャネイロで開催されるリオ五輪。この大会の出場国、出場選手をめぐる日本の戦いは佳境を迎えようとしています。マイアミ大会は、昨年のサンタンデールISAFワールド(五輪種目合同の世界選手権)で五輪出場国枠を獲得したRS:X級男子の第一選考になっています。
◎リオ五輪代表を争う日本RS:X級男子
富澤 慎 トヨタ自動車東日本
板庇雄馬 立命館大
RS:X級男子は、本大会と3月プリンセスソフィア杯が選考大会で、JSAFが発表した得点方式により上記2選手のなかから代表が決定します(正式名はJOCに認定されるまで「代表候補選手」となります)。
また、ワールドカップ・マイアミ大会には、470級男女、49er級の日本ナショナルチームも出場しています。RS:X級男子以外は代表選考ではありませんが、先のISAFワールドカップの流れから「ランキングを上げたい」という選手が出場するため、例年よりもエントリーは多く、少数精鋭ハイレベルな戦いが期待されます。
◎ISAFセーリングワールドカップ出場するナショナルチーム
470級男子
松永鉄也/吉田雄悟 スリーボンド
土居一斗/今村公彦 アビームコンサルティング
飯束潮吹/八山慎司 エスピーネットワーク
470級女子
吉田 愛/吉岡美帆 ベネッセホールディングス
49er級
牧野幸雄/高橋賢次 トヨタ自動車東日本
バルクヘッドマガジン編集部は、現地へ飛んで大会をレポートする予定です。おたのしみに!
ISAF SAILING WORLD CUP MIAMI 2015
http://mocr.ussailing.org/
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