Loading

ヨットレース繁盛記・おんな二人旅 後編

 初島ダブルハンドヨットレース後編です。初島手前の特大ワイルジャイブはドキドキしましたね。乗員2人ということは、1人が落ちてしまったら操船はほとんど不可能。そのため参加艇は事前練習を欠かさず、当然通常のヨットレース以上に安全に気を配ります。26回続く大会で大きな事故がおきていないのは、選手、運営の安全に対する高い意識からくるものです。さあ、大ブローチングをかましたホビーホーク号のその後は?(BHM編集部)

14.07.04_05
初島ダブルハンドヨットレースに出場したホビーホーク号、ふたり旅の後編です。photo by Junichi Hirai

連載ヨットレース繁盛記
初島ダブルハンドヨットレース・前編

 しばらく丸坊主のまま、慌てずに前を片づけたあとジブあげて走り出します。でも、こともあろうに今度は風がおちてしまいました。後続のスピン艇にジャージャー抜かれ、同クラストップ艇〈BASIC〉は遥か前に見えなくなってしまいました。(文/石丸寿美子)

 あとになって考えればブライダルを修理してもう一度スピンをあげるという選択肢もあったんだろうけど、さっきの大ブローチングが強烈すぎて、おき上ってからもしばらく膝がブルブルしていたわたしはそこまで考えが及ばず。後ろのフリートに飲み込まれながら、11時40分に初島回航。

 だいぶやられてしまったけれど、復路は上りなので、コース取りによってはまだまだ挽回のチャンスがありそうです。あきらめずにセーリングに集中です。

 3位入賞という目標は「クラスの中で半分より前に入ること」に下方修正し、まずは目の前の〈Zephyr〉(COMET375)をキャッチアップすべく追いかけます!

ヘッダー、リフトに一喜一憂しながらフィニッシュへ

 初島回航後、ひとまずタックしてラムライン付近まで上ります。これが良かったようで、東に伸ばした艇団に少しゲインできました。この先は点在する雨雲の下に大きな振れを伴うパフがありそうなので、うまく掴んで頭を出して行きたいところです。風速は4ノットから8ノットくらいで息をしている感じ。一本の長いポートタックでじわじわとリフトを得てイイ感じ。

 中盤で少しずつ東に振れて行くエリアに入ります。ポートロングなのでいつスターボードに返すか迷います。あと10度落とされたらタックすると決めて、粘って粘って返したら、その後50度くらいのリフトをもらい一時はヘディングがほぼフィニッシュに向きました。

 近くにいたフリートの中で一気に前に出て、やったー!と思っていたけれど、なんのことはない、やっぱり局地的な振れだったのでまた戻ってしまい、その後風の弱いエリアに入ってしまったり、また俄然走り出したり、潮目を通過したら逆潮になってしまったりと、目まぐるしい展開。

 マイナスアングルを走らないように、ターゲットスピードを下回らないように、トリムもひっきりなしにしながら、“Don’t stop thinking”で一生懸命走らせたつもりでしたが、なんと、最後の最後にコースを外してしまい、四畳半ブローを掴んで躍り出た〈Zephyr〉に再び前に行かれてしまいました。はー、詰めが甘い。でも最後までがんばりました。16時49分、無事フィニッシュ!

クシャクシャな笑顔に爽やかな達成感

 結果はDクラス15艇中6位でした。下方修正した目標はクリアしたけれど、うーん、残念です。でも、全てうまくやって、それでもラッキーが重ならないとなかなか勝てないのがこのレース。まわりはベテランセーラーばかりだし、これが実力なので仕方ありません。いちから出直して、来年またチャレンジしたいと思います!

 自身11回目、マッキーとの女性コンビでは7回目のチャレンジが終わりました。最初の頃は、何も考えずにもっとイケイケホイホイでやっていたように思います。

 でも経験って、失敗も成功も怖い思いをすることも全てひっくるめてのものであり、色々なことを実際に自分の操船で身を以て経験して初めて、経験として蓄積されていくんだなと考えるようになりました。まだまだ勉強が足りません。ディスタンスレースって、本当に何回やっても学ぶことばかりです。

 レースが終わって、今はさわやかな気持ち。フィニッシュ直後は悔しさも残っていたけれど、パーティーで顔を合わせた途端、みんなクシャクャの笑顔になって、あーだった、こーだったと盛り上がりました。

 そして、表彰台に上がったライバル艇の皆さんに盛大な拍手を送りました。このさわやかな達成感は、走った人だけが味わえるご褒美かもしれません。来年も、きっと出ます!!

14.07.04_04
レース翌日、逗子マリーナのプールサイドでおこなわれた表彰パーティー。photo by Junichi Hirai

14.07.04_01
ライバル〈Zephyr〉チームと。「来年は負けないぞー!」photo by キワムの写真館(J.Sakurai)

14.07.04_02
いつも元気な葉山マリーナヨットクラブ軍団。ヨットクラブやグループでは、仲間内だけのオリジナル成績を出したりして楽しんでいます

14.07.04_03
スミコ&マッキー。来年も暴れるよ!photo by Junichi Hirai

======================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ポール・スチュアート
ベストウインド
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
入船鋼材
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
Velocitek
銚子マリーナ
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ
CATEGORY:  INSHORENEWSOFFSHORE

INFORMATION