4月蒲郡、障害者セーリング体験合宿開催!
オリンピック終了後、約2週間後にパラリンピックが開催されることを知っている方は多いかと思います。オリンピックが健常者アスリートの最高峰の舞台であるように、パラリンピックは身体障害者アスリートにとって最高峰の舞台です。(文/JADS 日本障害者セーリング協会)
五輪後に開催されるパラリンピック。写真は2014年ロンドン大会のセーリング競技より。写真提供:JADS
夏季パラリンピックには、もちろん障害者セーリング競技もあります。日本障害者セーリング協会(JADS)では、障害者セーリング競技の次世代を担う新人選手発掘のため、障害者セーリング競技体験合宿を開催します。
合宿への参加条件は「我こそは!」という情熱のある障害者の方。自薦他薦は問いません。パラリンピック出場を夢見て、まずはこの春、体験合宿に参加してみませんか?
障害者セーリング競技体験合宿の実施要項
パラリンピック、アジアパラゲーム、ワールド等競技を目指す方々にワールド・パラリンピックのしくみ、手順、規則などを解説し、パラリンピック種目になっているソナー級(3人乗りのキールボート)での体験帆走などを実施します。
日時:平成26年4月12日、13日
場所:愛知県蒲郡パラベースキャンプ
参加対象:肢体不自由、視覚障害者、他。(セーリング経験は不問)
*応募者多数の場合は受入側の事情により障害程度、年齢、経験等を考慮し申し込み後に選考の場合あり
使用艇:ソナー級
参加費:10000円(宿泊、食事、資料代込)
応募締切:3月20日までにメールで申し込みください
問合せ: JADS大塚まで メールアドレス:khc03073@nifty.ne.jp
JADSウエブサイト:http://www.yacht-aid.org
JADS: facebook : http://www.facebook.com/japandisabledsailing
JADS 強化練習映像集 : http://www.youtube.com/user/JADS2012
ひとり乗りの2.4mR級。種目(出場資格)は障害のポイント数で分けられています。photo by Junichi Hirai
パラリンピックはこのようなセーリング競技です!
開催にあたり、簡単に障害者スポーツの意義や当協会の活動、パラリンピックセーリング競技について紹介いたします。障害者には身体障害者・知的障害者・精神障害者があります。
それらを包括して障害者スポーツの意義とは、「スポーツを通して障害者が社会に参加していく。また一方でスポーツを通して障害者の社会参加の機会を創造する」という事です。
障害者スポーツのスポーツという単語の部分を、そのままセーリングに置き換えると障害者セーリングの意義とは、ということになります。「セーリングを通して障害者の社会参加の機会を創造する」というのが日本障害者セーリング協会の理念になります。
そして障害者スポーツ(セーリング)は大きく、競技スポーツ・生涯スポーツ・レクリエーションスポーツ・そしてリハビリの4つのジャンルに分けられます。
当協会では現在、東京・神奈川・千葉・滋賀・大分の地域加盟団体と連携し、それらジャンルごとにテーマを持ち、障害者セーリングの普及に努めています。
さて話をパラリンピックに移しますと、身体障害者の競技スポーツの頂点の大会がパラリンピックです(知的障害者の大会はスペシャルオリンピック。聴覚障害者の大会はデフリンピックなどがあります)。
巨大なジェネカーで走るスカッド級。photo by Junichi Hirai
3種目(3艇種)でおこなわれるパラリンピック
パラリンピックのセーリング競技は現在、2.4mR級(1人乗り)、スカッド級(2人乗り)、ソナー級(3人乗り)の3つのクラスで開催されています。
前年までの世界選手権の成績をもとに、各クラス11〜16ヶ国がパラリンピックの出場権を獲得します。選手にはそれぞれの障害程度に応じたポイントが与えられ、全11レース程が行われます。
この障害程度に応じたポイントは、障害者競技スポーツ独特のシステムでセーリング競技の場合、国際クラシファーと呼ばれるドクターによる事前検査により行われ、競技者の stability(体幹の安定性)・hand function(手の機能)・mobility(移動性)・vision(視覚)の4つのファクターより判断されます。
与えられるポイントは1〜7ポイントの7段階からなり、数字が小さい程、重度障害ということなります。
それぞれのクラスの出場資格は次のとおりです。
2.4mR級:ポイント1〜7のもの。
スカッド級:2人のうち少なくとも女子が1名であること。
そのうち1人がポイント1〜2。1人がポイント1〜7であること。
ソナー級:乗員3人の合計ポイントが14ポイント以下であること。
3人乗りのソナー級。スピネーカーはなく、タクティカルなレースがおこなわれています。photo by Junichi Hirai
またレースの特徴として、障害の程度がレースの結果に反映されることはなく、スカッド級で女子選手1名の乗船が義務付けられている以外、レースに男女の区別はありません。
これまで日本の障害者セーリングチームは、アトランタ、シドニー、アテネ、ロンドンのパラリンピックに出場しました。
日本チームは世界の強豪相手になかなか好成績を上げることはできませんが、わたしたちとしては結果だけにフォーカスするのではなく、彼らが日常生活で遭遇する多くの障害や苦労を経てそこにたどり着いたというプロセスを重視したいと思います。
障害者セーリング競技体験合宿へ多くの障害者の方のご参加をお待ちしています。
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ベストウインド
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
丸玉運送
ノースセールジャパン
入船鋼材
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
Velocitek
銚子マリーナ
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ