昨今、海の事故が増えています。と書きはじめると、道徳的、お説教的な話題に聞こえるかもしれません。でも海をフィールドに楽しんでいるわたしたちは、常に忘れてはいけない問題です。12月1日、日本セーリング連盟（JSAF）外洋安全委員会より「安全にセーリングするために」という提言が発表されました。これは、昨年、今年に外洋でおきた落水事故を受けてのものです。（BHM編集部）

こちらに掲載されています → 外洋安全委員会「安全にセーリングするために」（PDF）

　外洋に関する事故は、JSAFに関係する艇（クルーザー関連）だけで４件あります。その他JSAFに関係していない海難事故は、編集部が知っているだけでも数件あり、もしかしたら、みなさんの地元では他にも小さな事故、大きな事故が起きているかもしれません。

◎JSAF関連セーリングクルーザー4件の事故
1. 通常航行中（沖縄〜東海レースリタイヤ後）に乗員が落水、死亡。（2012 年 5 月）
2. 通常航行中（アリランレース参加のため回航中）に乗員が落水、死亡。（2013 年 5 月）
3. レース中（インショア・東京湾）に他艇との衝突が原因で乗員が落水、死亡。（2013 年 10 月）
4. 通常航行中（クルージング中）に乗員が落水、行方不明。（2013 年 11 月）

　みなさんは、海の安全についてどのように考え、対策していますか？　これに特別なことが書いてあるわけではありません。「落水しないこと」「セーリングのスキルを上げること」「自分に真摯（しんし）に向き合うこと」「自分を守るのは自分でしかない」などは、すべて海に出るための基本です。

　もしかしたら、この文章をじっくりと読むような方は、安全についての意識が高く、事故にあいにくい方かもしれません。ただ、セーリングの安全についてあらためて考える、また知らない人に伝えてあげる良い機会だと思います。

　みなさん、ぜひ御一読ください。

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