日本ナショナルチーム、ゴールドフリートへ
8月7日、470級世界選手権3日目。昨日までの予選が終わり、本日より決勝シリーズがはじまりました。上位グループのゴールドフリートに進出したのは、松永/吉田(スリーボンド)、土居/今村(アビーム)、女子の吉田/吉岡(ベネッセ)。決勝シリーズは3日間で7レースが予定されています。(BHM編集部)
ゴールド、シルバー、ブロンズに分かれて始まった決勝シリーズ。中風の第1レースは迫力あるシーンが見られました。photo by Junichi Hirai
晴れ渡るフランス・ラロシェルは、予報通りの中〜軽風コンディション。徐々に風が落ちる展開で2レースおこなれました。本日の見所は、松永/吉田の走りです。上位グループだけで構成されるゴールドフリートは想像以上にシビアなもの。特にスタートのせめぎ合いは予選以上に激しく、一歩でも退いたチームから脱落していきます。
松永/吉田は2レースとも上位フィニッシュを果たし、さすがベテランの貫禄を見せました。しかし、第1レースがリコールとなりOCS-4位で総合20位。前日のトップフィニッシュ→リコールから二連続の失敗です。これは現時点の課題となる大きなウィークポイントでしょう。
しかし、裏を返せば、彼らが「戦う重要場面」を心得ている証拠でもあります。これまで、何度も松永選手の戦い方を見て来ましたが、二連続でリコールすることは非常に珍しい。これは、彼が経験してきた中で、ゴールドフリートではスタートで攻めていかなければ前を走れないことを意味しています。松永/吉田がアグレッシブな気持ちであることに間違いありません。
現在、総合1位はオーストラリアのベルチャー/ライアンです。ロンドン五輪金メダリストのベルチャーは、2011年から国際大会13連続優勝という異次元の快進撃を続けています。今回の成績を見ても優勝の可能性は極めて高く、オランダ・ハーグ、オーストラリア・パース、スペイン・バルセロナに続いて、世界選手権四連覇が期待されます。
470男子成績(117艇出場)
1. Mat Belcher/Will Ryan (AUS) 10 pts
2. Paul Snow-Hansen/Daniel Willcox (NZL) 18 pts
3. Sofian Bouvet/Jeremie Mion (FRA) 18 pts
4. Luke Patience/Joe Glanfield (GBR) 20 pts
5. Pierre Leboucher/Nicolas Le Berre (FRA) 23 pts
6. Onan Barreiros/Juan Curbelo (ESP) 24 pts
7. Lucas Calabrese/Juan de la Fuente (ARG) 30 pts
8. Nicholas Rogers/Elliot Willis (GBR) 37 pts
9. David Bargehr/Lukas Mahr (AUT) 38 pts
10. Anton Dahlberg/Fredrik Bergstrom (SWE) 43 pts
20. 松永/吉田
23. 土居/今村
53. 澤村/橋口
64. 中村/清原 62位
72. 岩下/石井 72位
470女子成績(53艇出場)
1. Camille Lecointre/Mathilde Geron (FRA) 16 pts
2. Xiaoli Wang/Xufeng Huang (CHN) 18 pts
3. Tina Mrak/Veronika Macarol (SLO) 20 pts
4. Xiaomei Xu/Chunyan Yu (CHN) 21 pts
5. Fernanda Oliveira/Ana Barbachan (BRA) 28 pts
6. Jo Aleh/Polly Powrie (NZL) 10 pts
7. Annika Bochmann/Elisabeth Panuschka (GER) 21 pts
8. Hannah Mills/Saskia Clark (GBR) 9 pts
9. Afrodite Kyranakou/Anneloes van Veen (NED) 17 pts
10. Lara Vadlau/Jola Ogar (AUT) 36 pts
12. 吉田/吉岡
◎バルクヘッドマガジン・フォトギャラリー
http://hiraijunichi.photoshelter.com/
大学生ながらチームアビームで五輪キャンペーンを開始した土居一斗(日本経済大4年)。大学の先輩でもある今村公彦と組んで今年3月から海外遠征で経験を積んできました。予選では緊張していた様子の土居ですが、初出場となるワールドでは見事ゴールドフリート進出を果たしました。photo by Junichi Hirai
チームアビームのコーチには、アトランタ、シドニー五輪470級銅メダル、アテネ五輪イングリング級銀メダルのルスラナ・タラン(ウクライナ)が就いています。同じくチームアビームのベルチャー/ライアンのコーチ、ビクター・コバレンコの愛弟子であることから、土居/今村の専属コーチを務めています。タランさんがアビームのサポートボートに乗っている姿は、少々違和感ありますね? photo by Junichi Hirai
男子トップを走るベルチャー/ライアン(AUS)。早くも優勝に王手を掛けました。日本の土居/今村の海外遠征時は、オーストラリア男子チームとトレーニングをしています。photo by Junichi Hirai
本大会の台風の目となっているのは女子中国勢。現在、2位、4位、19位と大爆発しています。写真は4位のXU Xiaomei / YU Chunyan。photo by Junichi Hirai
土居/今村インタビュー。撮影:Dailysailing.com
大会3日目ダイジェスト動画。撮影:icarus sailingmedia
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